WRC 第8戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ プレビュー シーズン後半戦最初の戦いとなるアクロポリス・ラリーに
5台のGR YARIS Rally1で挑みシーズン7勝目を目指す

2026.06.19(金)- 17:00配信

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、6月25日(木)から28日(日)にかけてギリシャで開催される、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)を加えた、合計5台のGR YARIS Rally1で参戦。2026年シーズン7勝目と、チャンピオンシップにおけるさらなるリード拡大を目指します。

2026 GR YARIS Rally1
2026 GR YARIS Rally1

前戦のラリージャパンでTGR-WRTはシーズン6勝目を獲得し、ホームイベントで1-2-3-4フィニッシュを達成。マニュファクチャラー選手権におけるリードを127ポイントに拡大しました。また、ドライバー選手権においても首位エバンスを筆頭に、TGR-WRTのドライバーがトップ5を独占し、アクロポリス・ラリーではその5人のドライバーが優勝を懸けて臨みます。ラリージャパンで今シーズン2勝目を手にしたエバンスは、ドライバー選手権2位の勝田に20ポイント差をつけています。チームの若手ドライバーであるふたりが勝田に続き、ソルベルグは首位と49ポイント差の3位に、パヤリは首位と55ポイント差の4位につけています。また、2011年のアクロポリス・ラリーで優勝した経験を持つ世界王者のオジエは、今季もパートタイムでのシーズン参戦ながら、首位と61ポイント差の5位につけています。

今年のアクロポリス・ラリーには全部で11台のGR Yaris Rally2が出場を予定しており、そのうち10台がサポート選手権のWRC2にエントリーしています。ラリージャパンのWRC2で3位に入り初表彰台を獲得したTGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、アクロポリス・ラリーでもコ・ドライバーのジェームス・フルトン(アイルランド)と共にWRC2のポディウムを狙います。また、ローぺ・コルホネン(フィンランド)、アレハンドロ・カチョン(スペイン)、ガス・グリーンスミス(イギリス)、ディエゴ・ドミンゲス(パラグアイ)、ベルンハルト・テン・ブリンケ(オランダ)、アドリアン・モスカ(フランス)、マスターズカップのタイトルを争うヨハネス・ケファーベック(オーストリア)とラリージャパンにも出場した女性ドライバーのアンドレア・ラファルヤ(パラグアイ)、今季WRC2初出場のアレハンドロ・ガランティ(パラグアイ)がWRC2にエントリー。ルイス・アルセルス(アルゼンチン)は今回がWRC初出場となります。

WRCはこの第8戦からシーズンの後半戦が始まり、最終戦まで7戦連続でグラベル(未舗装路)ラリーが続きます。1951年に初めて開催され非常に長い歴史を持つアクロポリス・ラリーは、岩が多く転がる非常に荒れた路面を走行するラフグラベル・ラリーとして知られています。また、6月は例年気温がかなり高くなるため、今年もクルマ、タイヤ、選手にとって厳しいラリーとなることが予想されます。ラリーはここしばらく、中央ギリシャのラミアがメインのホストタウンを務めてきましたが、今年はアテネの西、約80kmに位置するルートラキがラリーの中心に。風光明媚なコリントス湾に面したこのシーサイドリゾートにメインのサービスパークが置かれるのは、2013年大会以来となります。

ラリーは25日(木)の午前中にサービスパークの近くでシェイクダウンが行われ、同日の夜7時過ぎから競技がスタート。アテネ近郊のエリニコン地区に新たに設けられた特設ステージで、1.86kmのスーパーSSが1本行われます。その後、ラリーカーはルートラキに移動してサービスを受けた後、コリントス港から船でコリントス湾を渡りイテアへと移動。26日(金)のデイ2はイテアを起点にギリシャの中央部で、リバディアでのリモートサービスを挟んで6本のステージが行われます。そのうち2回走行するのはSS4/6「スティリ」のみとなるため、路面がドライの場合は出走順が早いドライバーたちにとって不利なコンディションとなることが予想されます。また、デイ2のステージは合計129.22kmと4日間でもっとも長い距離を走行する一日となります。競技3日目となる27日(土)のデイ3は、ルートラキのサービスパークを中心に、有名なコリントス運河によって本土と隔てられたペロポネソス半島で6本のステージを走行。そのうちSS9「コリネス」とSS10/13「メナロ・マウンテン」はWRCでは初走行となり、SS8/12「ギムノ」は2013年大会以来初めて使われます。また、SS9とSS11「ケファラリ」は1回のみの走行となります。ラリー最終日となる28日(日)のデイ4は、サービスパークの東から北にかけてのエリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうち最終のSS17「ルートラキ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。ラリーは4日間で17本のステージを走行し、その合計距離は323.31km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1488.63kmとなります。

ユハ・カンクネン (チーム代表代行)
今シーズンはここまで好調ですが、後半戦はグラベル・ラリーが続き、それぞれに独自の難しさがあります。アクロポリス・ラリーはWRCの中でも常に屈指の難関イベントです。私が現役だった頃もそうでしたし、スピードが格段に上がった今でもその難しさは変わりません。依然として、何が起こるかわからない、賢明なアプローチが求められるラリーです。舞台がグラベルに戻ることで、ラリー・ポルトガルでもそうだったように、より接戦となることが予想されます。とくに我々の5台すべてが早い出走順で走行する状況では、厳しい戦いになると思いますが、それでも我々のチームは強いですし、ドライバーも強力です。

エルフィン・エバンス / スコット・マーティン
(左から) エルフィン・エバンス / スコット・マーティン

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
ラリージャパンで再び優勝できたのは素晴らしいことでしたし、前半戦を最高の結果で締めくくることができました。しかし、後半戦は全ラリーがグラベル戦であるため、厳しい戦いになることを理解していますし、チャンピオンシップはまだ非常にオープンな状態です。ギリシャは、とくに金曜日のステージはほとんどが1回しか走行しないため、攻略が非常に難しいラリーの一つです。しかし、私たちはこのような出走順で走る経験を積んできましたし、チームと共にコンディションに合わせてフィーリングとペースを向上させるために一生懸命取り組んできました。既にラリー・ポルトガルで一歩前進することができたので、ギリシャでも自分が置かれた状況下でベストを尽くしたいと思っています。

セバスチャン・オジエ / ヴァンサン・ランデ
(左から) セバスチャン・オジエ / ヴァンサン・ランデ

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
ギリシャはいつも訪れるのが楽しみな国ですし、アクロポリス・ラリーはWRCにおけるヒストリック・イベントの一つです。自分のキャリアの早い段階で優勝することができたラリーですが、WRCのカレンダーに復帰してからは、このようなラフなラリーで必要とされる運に恵まれず、去年の総合2位が最高位です。ルートラキに戻るということは、新しいステージや、私を含めた誰もが長い間走っていないステージがあるということで、私としては楽しみな挑戦です。前回のポルトガルでグラベル・ラリーに出場した時は優勝にあと一歩まで迫ったので、ギリシャでは目標を達成したいと思っています。

オリバー・ソルベルグ / エリオット・エドモンドソン
(左から) オリバー・ソルベルグ / エリオット・エドモンドソン

オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)
最近はターマック・ラリーで厳しい結果が続いていましたが、そのことは忘れ、残りのシーズンはエキサイティングなラリーが目白押しのグラベル戦に集中していきたいと思っています。ポルトガルでは総合2位という良い結果を残すことができたので、ギリシャでもその流れを維持したいと思っています。アクロポリスは非常に過酷なラリーで、例年非常に暑く、路面も荒れています。昨年はRally2カーで優勝しましたが、Rally1カーで走るのは初めてです。そのため、今回も多少のアジャストが必要になると思いますが、いつも通り全力を尽くします。

勝田 貴元 / アーロン・ジョンストン
(左から) 勝田 貴元 / アーロン・ジョンストン

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
アクロポリス・ラリーはクルマ、タイヤ、そしてクルーにとって本当に過酷で厳しいラリーです。昨年は開催時期が夏に戻ったため、特に暑さが厳しく皆にとって非常に厳しいラリーでした。今年も同じようなコンディションが予想されるため、体調と準備を万全に整えることがこのラリーに向けた最優先事項の一つです。過去、自分にとっては決して楽なラリーではありませんでしたが、チームと協力して、こうした過酷なラリーでも良いフィーリングとペースを見つけつつあります。良い結果を残せるように、いつも通り全力を尽くします。

サミ・パヤリ / マルコ・サルミネン
(左から) サミ・パヤリ / マルコ・サルミネン

サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
最近はかなり良い走りができているので、ターマック以上に馴染み深い路面であるグラベルに戻る今、この勢いを維持できればと思っています。ポルトガルのグラベルでのパフォーマンスは本当に良く、残念ながらそれに値する結果は得られませんでしたが、自分にとってはこれまででベストの一つと思えるものでした。アクロポリスは過酷なラリーですが、これまで良い戦いができています。2年前はRally2カーで総合4位に入り、昨年もトラブルで止まるまで序盤は良いペースで走ることができていました。今回はクリーンに走ることさえできれば、良い結果を出せると思います。

山本雄紀 (WRCチャレンジプログラム GEN2)
ラリージャパンを成功裏に終えられたことで、次のイベントでも良い結果を目指して戦う自信がつきました。ギリシャは限界まで攻めることができないタフなラリーですし、予期せぬ事も起こりうるので、うまく対応する必要があります。去年はフィーリングもペースも良かったので、その経験を活かすことで良い戦いができると思っています。WRC2は競争が非常に激しいですが、できるだけ多くのポイント獲得を目指します。暑いコンディションなので、体力面を中心にできる限りの準備を進めていますし、今から楽しみです。

WRC 第8戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ 2026 マップ
WRC 第8戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ 2026 マップ
(最新の情報はwww.wrc.comをご確認ください)

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