TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、10月1日(木)から4日(日)にかけて、イタリアのサルディニア島で開催される2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)のファイナルラウンド、第13戦「ラリー・イタリア サルディニア」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)を加えた、合計5台のGR YARIS Rally1で参戦。ドライバーズタイトルを決める2026年シーズン最後のラリーに、万全の体制で臨みます。
2026年シーズンのWRCは当初全14戦が予定されており、11月には最終戦としてラリー・サウジアラビアが行われるはずでした。しかし、FIAおよびWRCプロモーターが今年の同イベントをWRCとして開催しないことを決定したため、第13戦のラリー・イタリア サルディニアが2026年のファイナルラウンドとなり、ドライバーズおよびコ・ドライバーズ・タイトルを決める最後の戦いになりました。TGR-WRTは既に前戦のラリー・チリ・ビオビオで、WRC史上最多記録に並ぶ6年連続となるマニュファクチャラーズ・タイトルを決定していましたが、サルディニアではチームの3人のドライバーおよびコ・ドライバーが初の年間タイトル獲得に挑みます。いずれのクルーがタイトルを手にしても、チームは8年間で7回目となるドライバーズおよびコ・ドライバーズ・タイトルを獲得することが確実な状況です。
最終戦では最大35ポイントを獲得することが可能ですが、その中でもっとも有利な立場にあるドライバーは、選手権ランキング1位のエバンスです。イギリス、ウェールズ出身のエバンスは今シーズン、第2戦ラリー・スウェーデンと、第7戦ラリー・ジャパンで優勝。また、第5戦のラリー・イスラス・カナリアス(スペイン)以降はランキング首位の座を守り続け、第8戦から続いたグラベル(未舗装路)ラリーでは、滑りやすい路面で不利な一番手スタートを担い続けながらも高得点を重ね、首位の座を守ってきました。2020年にチームに加入したエバンスは、過去6シーズンで5回ランキング2位になるなど、これまで何度もタイトル争いに加わってきましたが、7シーズン目の今年はもっとも有利な立場にあり、ランキング2番手のパヤリを17ポイント、ランキング3番手のソルベルグを21ポイントリードしています。
フィンランド出身の24歳、パヤリはトップカテゴリーへのフル参戦2シーズン目となる今年、大きな飛躍を遂げました。第9戦ラリー・エストニアではWRC初優勝を達成し、地元イベントの第10戦ラリー・フィンランド、第11戦ラリー・デル・パラグアイと、初勝利から3戦連続で優勝しWRC史に新たな記録を刻みました。
一方、9月23日に25歳になったばかりのスウェーデン人ドライバー、ソルベルグはTGR-WRTでのフルシーズン出場初年度を、開幕戦ラリー・モンテカルロでの優勝からスタート。そして、9月に開催されたラリー・チリ・ビオビオではWRC通算3勝目を手にし、ドライバーズ・タイトル獲得への望みをつなぎました。
ランキング4位につけるオジエは、昨シーズンWRC史上最多タイ記録となる9回目のドライバーズタイトルを獲得しており、今シーズンもパートタイムでの参戦ながら2勝をあげタイトル争いに加わっていました。残念ながら今年はタイトル獲得記録を10に伸ばすことは叶いませんでしたが、サルディニアではWRC最多出場記録で単独トップに立つ予定です。オジエのWRC出場は今回で通算214戦目となり、TGR-WRTチーム代表のヤリ-マティ・ラトバラが今年、母国イベントのラリー・フィンランドにスポット出場した際に記録した、213戦という記録を上回ることになります。なお、オジエはラリー・イタリア サルディニアでもっとも多くの勝利を収めたドライバーでもあり、2025年にはランデと共に同大会5回目の優勝を果たしました。
2026年は勝田も素晴らしいシーズンを送り、第3戦サファリ・ラリー・ケニアではWRC初優勝を達成。続く第4戦クロアチア・ラリーでも優勝し、日本人ドライバーとして初めてランキング首位に立ちました。ラリー・チリ・ビオビオでは、レギュラー・コ・ドライバーのアーロン・ジョンストンが、怪我からの回復過程にあったことから欠場しましたが、ジョンストンはサルディニアで復帰。再びWRC優勝コンビでシーズン最後の戦いに臨みます。
2027年の来シーズンからは、新しい車両レギュレーションがWRCのトップカテゴリーに導入されるため、現行のRally1車両は今年のラリー・イタリア・サルディニアが最後の舞台となります。GR YARIS Rally1は2022年から5シーズンに渡って勝利を積み重ね、これまでに通算47勝を獲得。過去すべてのレギュレーション下において、もっとも多くの勝利を記録したラリーカーとなりました。
今年のサルディニアには全部で9台のGR Yaris Rally2が出場を予定しており、そのうち7台がサポート選手権のWRC2にエントリーしています。そのうちローぺ・コルホネン(フィンランド)とテーム・スニネン(フィンランド)はWRC2ランキング2位の座を競うことになり、ベテランのガス・グリーンスミス(イギリス)、カイエタン・カイエタノヴィッチ(ポーランド)、ファビオ・シュワルツ(ドイツ)、ヨハネス・ケーファーベック(オーストリア)も出場。また、WRC3の2025年チャンピオンであり、2026年も母国戦を前にWRC3のタイトルを決めたマッテオ・フォンタナ(イタリア)が、WRC2に初めてGR Yaris Rally2でチャレンジします。また、WRC2には出場登録をしていませんが、ルイス・アルセルス(アルゼンチン)と、マーティン・グリッグ(オーストラリア)もエントリーリストに名を連ねています。
なお、TGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、サルディニアへの出場を見送ることになりました。これは、山本が気持ちを一度リセットし、さらなる成長に集中するための最善の機会を確保するために、山本とチームが合意したためです。今シーズン、山本はペースとパフォーマンスの両面で進歩を見せ、母国開催のラリー・ジャパンでは3位に入り初表彰台を獲得しました。TGR WRCチャレンジプログラムは、将来山本がさらに強くなって復帰できるように、引き続き彼のトレーニングと準備を支援していきます。
ラリー・イタリア サルディニアはこれまで概ね6月に開催されてきましたが、今回は2020年以来初めて10月に開催時期が移りました。そのため、毎年問題となる気温は夏季ほどは高くならないかもしれませんが、それによって難易度が下がるわけではありません。サルディニアのステージは比較的速度が高いにも関わらず、全体的に道幅は狭く、木や岩が道のすぐ近くまで迫ります。また、砂に覆われた路面は走り始めは非常に滑りやすく、その後砂が掃き飛ばされて下から岩盤や石が露出すると、タイヤの摩耗に厳しい路面となります。さらに、10月は地中海から吹き込む風により、例年とは異なる気象条件での戦いとなる可能性もあります。
ラリー・イタリア サルディニアはこれまで、島北東部のオルビアと、島北西部の古都アルゲーロが交互にホストタウンを担ってきましたが、今年はアルゲーロにサービスパークが置かれます。ラリーはまず10月1日(木)の午前9時過ぎからシェイクダウンが行われ、夕方4時過ぎからイッティリ・ラリークロス・サーキットで行われるスーパーSSで競技がスタートします。一日を通しての本格的な戦いは翌日、2日(金)の朝から始まり、デイ2としてサービスパークの東側エリアで、3本のクラシックステージを、アルゲーロでのミッドデイサービスを経て午前と午後で各2回走行します。3日(土)のデイ3は、やはりサービスパークの東側エリアで、3本のステージを、ミッドデイサービスを経て各2回走行。そのうちループ3本目のSS10/13「ソロルケ」は新しいステージです。また、SS9/12「コイルナーロエッレ」は全長24.83kmと長く、今大会最長のステージとなります。なお、デイ2は6本合計123.66kmのステージを走行。4日間で最長の一日となります。最終日となる4日(日)のデイ4は、サービスパークの北から北東にかけてのエリアで「オシロ-テルグ」と「サッサリ-アルジェンティエラ」という2本の名物ステージを、タイヤフィッティングゾーンでの軽整備作業のみで各2回走行。そのうち、SS15の再走となるSS17「サッサリ-アルジェンティエラ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。17本のステージの合計距離は307.15km、リエゾン(移動区間)も含めたラリー全体の総走行距離は1630.48kmが予定されています。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
今シーズンも、私たちのチームにとって素晴らしいシーズンとなりました。5組すべてのクルーがWRCで複数回優勝し、前戦のチリではWRC最多記録に並ぶマニュファクチャラーズタイトルを獲得しました。そして今、最終戦のサルディニアでは、3組のクルーが初のワールドチャンピオンの座をかけて戦うことになるので、非常に特別な一戦になるでしょう。我々チームにとって最も重要なのは、選手全員が公平な戦いができるように、強力かつ信頼性の高いクルマを彼らに提供することです。サルディニアは岩が多く、過酷なラリーになることが予想されますし、タイヤへの負担も大きくなるでしょう。ドライバーたちは、慎重にリスクを計算しながら走らなくてはなりません。エルフィンは、私たちの期待通り今シーズンも素晴らしい走りを見せてくれました。サルディニアでは出走順一番手でステージに臨むという、最も厳しい立場になりますが、彼はそのような状況で頼りになる豊富な経験を持っています。サミは今年大きく成長しましたし、オリバーも力強く巻き返し、タイトル争いに残っています。彼ら二人にとっては初めてのタイトル挑戦であり、非常にエキサイティングな機会です。公平な戦いとなり、我々のGR YARIS Rally1に相応しいフィナーレとなることを願っています。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
シーズンの最終戦だからといって、サルディニアへのアプローチを変えるつもりはありません。現地へ行き、できる限りベストなラリーを戦うのみです。厳しいグラベルラリーが続く中でも選手権首位を守り抜き、この順位でいるために懸命に努力してきました。サミとオリバーも良い走りを続けていますし、特に日曜日にはまだ多くのポイントを獲得できるため、最後までオープンな戦いが続くでしょう。私たちがすべきは普段通りにラリーを戦い、最善を尽くすことに集中するだけです。サルディニアは通常、出走順一番手で走るのが容易ではないラリーです。この時期は雨が降る可能性が高く、それがステージのクリーニング効果を軽減してくれるかもしれませんが、いつものように過酷な戦いに備えなくてはなりません。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
サルディニアは、キャリアを通して常に楽しみにしてきたラリーです。島自体は美しいのですが、ラリーは非常に難易度が高く、私はこのラリーをマスターするのに数年かかりました。しかし、昨年は最後まで接戦を繰り広げた末に再び優勝できたので、とても満足しています。また、以前10月に何度か走ったことがありますが、この島はこの時期とくに天候が急変しやすいので、非常に難しいラリーになるかもしれません。チームが再びマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、私自身がドライバーズチャンピオンとなる可能性が正式になくなった今、私たちの目標は、この素晴らしいクルマの走りを最後にもう一度楽しみ、そしてもちろん、シーズンを締めくくるためにもう1勝することです。
オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)
今年はタイトル獲得が現実的でないように思えた時期もありましたが、それでも自分たちは決して諦めず、希望を捨てませんでした。チリでの結果によって再び戦いに加わることができ、タイトル獲得の可能性を持ってこの最終戦に臨めるのは素晴らしいことです。エルフィンとの差は大きく、1戦だけで縮めるのは容易ではありませんが、もちろん全力を尽くしますし、サルディニアのようなラリーでは何が起こるか分かりません。ステージは難しく、思い切った走りが求められる高速セクションもあれば、より忍耐力が求められるテクニカルな区間もあります。自分はとくにトップカテゴリーのクルマでのこのラリーの経験がそれほど多くありませんが、昨年はRally2クラスで良い走りをして優勝することができたので、今回も再び表彰台のトップを目指し、その上で結果を待ちたいと思います。
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
サルディニアが楽しみです。このラリーは本当に過酷ですが、雰囲気は良く、いつだって訪れるのが楽しみです。そして、今シーズンは最終戦として走ることになるので、面白くなりそうです。今年は素晴らしい瞬間もありましたが、ここ最近は厳しい局面もありました。それでもチームの皆さんが本当に力になってくれています。今は、より強くなって復帰し、シーズンをポジティブな形で締めくくり、Rally1での最後の大会を楽しむことに集中しています。ステージの出走順は6番手で、雨さえ降らなければ自分たちにとっては有利に働くはずなので、良いチャンスになることを願っています。
サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
残り1戦でチャンピオン争いに加わっているのは本当に嬉しいですし、楽しみです。どのラリーでもそうであるように、ただベストを尽くすだけなので、自分としては何も変わることはありません。チリではトップ3の差が縮まりましたが、依然としてエルフィンはポイントで優位に立っています。それでもまだ何が起こるかわからないので、自分たちにできることに集中していきます。サルディニアは、普段とても気に入っているラリーです。ステージはかなりツイスティで、そのほとんどが道幅がとても狭いのですが、これまで良い成績を残してきました。今回は例年とは異なる時期に行われますが、気温が少し低かったとしても、ラリーにそれほど影響しないだろうと予想しています。
(最新の情報はwww.wrc.comをご確認ください)
最新情報はこちら
TOYOTA GAZOO Racing WRTのSNSアカウント
∇Facebook: https://www.facebook.com/TOYOTAGAZOORacingWRC
∇X: https://x.com/TGR_WRC (@TGR_WRC)
∇Instagram: https://www.instagram.com/tgr_wrc/ (@TGR_WRC)
∇YouTube: https://www.youtube.com/@TOYOTAGAZOORacingJPchannel
第13戦 ラリー・イタリア・サルディニア
TOYOTA GAZOO Racing WRC 2026年オフィシャルパートナー
TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム 2026年オフィシャルパートナー

