アジア走破の序盤である中東では、6カ国にわたってクルマを走らせた。サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェート、バーレーン、UAE。ドライバーたちは、国が変わるたびに出会う、クルマの“リアル"な風景に驚く。漁師町では、船を引っ張る“道具"としても使われていること。荒野では、基本性能が命に関わっていたこと。かたや、FUN TO DRIVEを求める国もしっかりあること。
テストコースだけでは測り知れなかった中東の道を、隊員たちは全身の感覚を研ぎ澄ませてインプットしていた。アジアは広い。5つ目となる大陸走破は、まだ始まったばかりだ。
走破日数
20日:2019/2/20~3/11
走破国
サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェート、バーレーン、UAE
走破距離
3,500km
走破メンバー
40名
走破車両
Land Cruiser 200、Land Cruiser Prado、Hilux、Fortuner、Avalon、FJ Cruiser、Camry Hybrid、Camry HEV、RAV4、Rush、Mirai、Prius PHV、Lexus LX570
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01 Jeddah > Abha
緊張感のある、タフな喧騒。サウジアラビアのジェッダの空港からホテルへと向かうバスの中で、すでに喧騒に目を奪われていた。ウィンカーも出さずにいきなり割り込んでくる前方車両に思わず腰が浮きそうになり、車間距離の近さに声が出てしまう。走破メンバーの表情には明らかに緊張が見える。トヨタ車、あるいはLEXUS車が多く走っていることに気づくと同時に、
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02 Muscat > Doha
オマーンの山奥にある生活道。オマーンでの走破初日は、ワジと呼ばれる涸れた河川へと向かった。都市部マスカットからレジャーで訪れる人が多い場所という。日本と比較してもクリーンで質の良いハイウェイから、山へと続くオフロードへ。先の見えないカーブでは、クラクションを鳴らして対向車がいないかを確認するローカルたち。分け入るほどに壮大な風景が広がっていて、初めての海外渡航である田原工場品質管理部の吉見は
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03 Doha > Abu Dhabi
激変する街に求められるクルマ。走破を行う国がめまぐるしく変わった1週間。短い滞在ながら、チームは集中して道と向き合い、人々の暮らしからよりよいクルマ作りのヒントを探ろうと試みる。乗車中、さまざまな話題をローカルドライバーへと振っているのがレクサスボデー設計部の藤井だ。レギュレーションにより運転することが叶わなかったカタールでもその姿勢は変わらない。
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04 Abu Dhabi > Dubai
新たに作られた道で求められるクルマ。中東走破の最後の6カ国目、UAE。アブダビにて、いつものように車両点検を行う。毎日繰り返してきた作業も、淡々と丁寧に行っていく。田原工場品質管理部の早山はいつものようにエンジンルームを覗き込む、凄腕技能養成部の日塔はメンバー全体の動きを見回しつつ、一番に動いて作業がスムースに運ぶように手配する。カタールからの参加となった日塔は、中東での印象を「新しい道が作られている土地」と語った。