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SUPER GT 2014年 第7戦 ブリーラム(タイ)
決勝

中嶋一貴/ジェームス・ロシター組LEXUS RC Fが大逆転勝利!
初開催のタイラウンドで12番手スタートからタイヤ無交換作戦を決め2連勝

SUPER GT第7戦スタート  10月4日(土)5日(日)タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットでSUPER GTの第7戦が行われ、中嶋一貴/ジェームス・ロシター組のPETRONAS TOM'S RC F 36号車が12番手スタートからタイヤ無交換という奇策を決め、大逆転勝利を飾った。ロシターはランキング首位に浮上。同じくタイヤ無交換のKeePer TOM'S RC F 37号車が4位に入り、伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリがランキング2位で最終戦へ臨むこととなった。

 5日(日)午前中に30分間で行われたフリー走行では、39号車が石浦のドライブでトップタイム。3番手に37号車、1号車が4番手、36号車が5番手と好タイムを
マークし、決勝に期待がかかった。

 決勝日は7万5千人もの観客が来場。それまでの週末とは異なり、やや雲に覆われた空模様ながら、気温34度、路面温度52度という相変わらずの暑いコンディションの下、午後3時に決勝レース(66周)のグリーンフラッグが振られ、1周のフォーメーションラップの後にスタートが切られた。
 スタートは大きな混乱も無く、各車綺麗な隊列でほぼグリッド通りに周回を開始。しかし、4周目には早くもGT500の上位がGT300の後方に追いつき、コース上は大混雑となる中で、各所で追い抜きのためのバトルが展開された。
 39号車のジャービスは、LEXUS勢最上位の6番手スタートからポジションをキープしていたが、5周目のヘアピンでスピン。14位へと大きく順位を落としてしまった。
 代わって8番手スタートの19号車が順位を上げ、関口がライバルとの激しい5位争いを繰り広げた。
 レースが中盤に入り、各車ドライバー交代と給油、タイヤ交換のためにピットインを開始。ここで、前半戦ペースを抑えてきた36号車、37号車、39号車は他チームの意表を突くタイヤ無交換作戦を選択。タイヤ交換に伴うタイムロスをなくし、ピット作業時間を短縮した3台は、一気にポジションアップ。全車がピットを終えた40周目には、37号車が首位に立った。

KeePer TOM'S RC F 37号車  伊藤大輔へとドライバー交代した37号車は、ポールポジションから前半戦を支配してきたGT-R 24号車との首位争いを展開。しかし、44周目の最終コーナーで僅かにラインがはらんだところをかわされ、2位に後退。
 この37号車をかわし、2位へと浮上した中嶋一貴の36号車が猛追を開始。48周目の最終コーナーからの立ち上がりで追い詰めた直後、24号車がトラブルでスローダウン。続く37号車、39号車もこれをかわし、予選で厳しい戦いを強いられたLEXUS RC F勢が、後半に入って1-2-3体制となった。
 しかし、トップ3に立った3台のRC Fは全てタイヤ無交換のため、タイヤを交換したライバルに比べ厳しい状況。52周目にはタイヤの摩耗により39号車のペースが落ち、5位へポジションダウン。37号車の伊藤は何とかポジションを守ろうと健闘を見せたが、残り7周で3位に後退。翌々周の1コーナー進入でも、揃ってコースアウトを喫するほどの激しいバトルを見せたが、4位へと順位を落としてしまった。

PETRONAS TOM'S RC F 36号車  一方で、首位を逃げる36号車は、中嶋一貴の世界耐久選手権で磨いた、タイヤをいたわるドライビングテクニックにより、最後までペースを落とすこと無く快走。終盤ライバルからの追い上げを受けるも、慌てること無くその差をコントロールし、トップでチェッカー。12番手スタートから、タイヤ無交換作戦を成功させての大逆転勝利で、前戦鈴鹿に続く2連勝を飾った。
 37号車は4位。19号車が今季最高位となる6位フィニッシュ。39号車が7位、最後尾からスタートし、エンジン交換によるペナルティを受けながらも粘り強く追い上げた6号車が9位でポイント獲得を果たした。
 この勝利で36号車のロシターはドライバーズランキングで首位に浮上(中嶋一貴は第2,3戦欠場のため5位)。3ポイント差の2位で伊藤/カルダレッリ組の37号車が続き、LEXUS RC Fがランキングトップ2を占めて最終戦へと臨むこととなった。

PETRONAS TOM'S RC F 36号車 ドライバー 中嶋一貴:
中嶋一貴とジェームス・ロシター 「新しいこのサーキットでの、最初のウィナーになれたことに感激している。タイヤが固かったのか、予選では苦しんだが、決勝レースはそれを逆手にとり、タイヤ無交換で行くことで逆転出来た。僕たちは23号車(MOTUL AUTECH GT-R)だけをターゲットにしていたので、彼らとのタイム差を知らせてもらっていた。ペースはほぼ一定で、20秒前後の差で推移していたので、あの作戦でしか勝つことは出来なかった。前半、タイヤを上手くマネージメントしてくれたジェームス(ロシター)とチームに感謝している」

PETRONAS TOM'S RC F 36号車 ドライバー ジェームス・ロシター:
「今日は非常にチャレンジングなレースだったが、勝てて嬉しい。GT500同士のバトルも激しかったが、周回遅れのGT300クラス車両に引っかかると、ターン3からターン4にかけてはスリーワイドになるような状態で、観客には素晴らしいショーだったと思うし、走っている側も楽しめた。朝のフリー走行で、中古タイヤでも最後までタイムが安定していたので無交換作戦を決めた。タイヤマネージメントは大変だったが、何とか良いコンディションを保ったまま繋ぐことが出来た。中嶋選手ももちろん大変だったとは思うが、良い仕事をしてくれて優勝出来、とても良い週末になった」

SUPER GT 2014年 第7戦 ブリーラム(タイ) 決勝レース結果:GT500

順位No.車名ドライバー周回ベストラップ所要時間/差タイヤウエイト
136PETRONAS TOM'S RC F
LEXUS RC F / RI4AG
中嶋 一貴
ジェームス・ロシター
661'26.2161:37'58.987BS47
224D'station ADVAN GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
ミハエル・クルム
佐々木 大樹
661'25.4411.980 YH12
312カルソニックIMPUL GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
安田 裕信
J.P.デ・オリベイラ
661'25.4656.689 BS49
437KeePer TOM'S RC F
LEXUS RC F / RI4AG
伊藤 大輔
アンドレア・カルダレッリ
661'26.53716.463 BS56
518ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
山本 尚貴
F.マコヴィッキィ
661'26.64633.849 MI47
619WedsSport ADVAN RC F
LEXUS RC F / RI4AG
脇阪 寿一
関口 雄飛
661'26.80235.130 YH7
739DENSO KOBELCO SARD RC F
LEXUS RC F / RI4AG
石浦 宏明
オリバー・ジャービス
661'26.6521'06.957BS18
8100RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
小暮 卓史
武藤 英紀
661'26.8581'08.424BS17
96ENEOS SUSTINA RC F
LEXUS RC F / RI4AG
大嶋 和也
国本 雄資
661'26.2981'10.954BS42
1023MOTUL AUTECH GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
661'26.4431'13.327MI60
111ZENT CERUMO RC F
LEXUS RC F / RI4AG
立川 祐路
平手 晃平
661'26.7111'13.954BS39
1217KEIHIN NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
塚越 広大
金石 年弘
561'25.81410LapsBS24
1346S Road MOLA GT-R
NISSAN GT-R / NR20A
本山 哲
柳田 真孝
491'26.30817LapsMI25
  8ARTA NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
V.リウッツィ
松浦 孝亮
331'26.65233LapsBS14
  32Epson NSX CONCEPT-GT
Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E
中嶋 大祐
ベルトラン・バゲット
251'26.69941LapsDL12