SUPER FORMULA 第6戦 スポーツランドSUGO 特派員レポート
突き抜ける青空のもと、スポーツランド菅生にてスーパーフォーミュラ第6戦が開催されました。最終戦を前に心地良い緊張感に包まれているところへ、東北の空は、気合を入れてくれるような青さでした。そんな青空に見守られ、シリーズを大きく左右するレースを前に、胸が高鳴りました。切磋琢磨し、ここまで戦ってきたチームのみなさんの活躍を祈ったレースウィークを振り返って参りましょう。
1 悲願のポールトゥウィン! ロイック・デュバル選手
今季、優勝するチャンスが幾度となく訪れていたロイック・デュバル選手。残念ながらトップを快走するも、勝利を掴んではいませんでした。今回は、予選でいつものように素晴らしいアタックを決め、激戦を制しポールポジションを獲得。機が熟した感がありました。チームも今度こそ彼を優勝に導くべく、予選後、気温も下がった夕方、ピットではメカニックたちが、ピット作業の確認を入念にしていました。今回、フォーメーションを変更してレースに挑むとのことで、意気込みがとても伝わるピットでした。
セーフティーカーが4回も入る荒れたレースとなりましたが、強敵アンドレ・ロッテラー選手と見応えのあるクリーンなバトルを最終的に制し、見事に優勝を飾りました。
チャンピオンに王手 アンドレ・ロッテラー選手
今般のレースで、2位に入りポイントリーダーを死守したペトロナス チーム トムス アンドレ・ロッテラー選手。残念ながら、ロイック選手と同様に最終戦の第7戦へは欠場となります。最終戦の2レースの結果を待って、タイトルの行方が決定する事となりました。決勝レース中は、最後までトップのデュバル選手と見事な攻防を繰り広げファンを魅了。信頼があってこその二人のクリーンなバトルは、改めて"格"の違いを魅せつけられました。荒れた路面でもしっかりコース上でバトル。素晴らしいとしか言いようの無いレースでしたね。
サーキットでの各ドライバーの様子
各チームの様子をスナップで紹介しましょう。ドライバーサイン会、ピットウォーク、グリッドクウォークなど。
イベント広場など、場内の様子
トヨタレーシングステージから エンジニアトークショー
レーシングカーデザイナー由良拓也氏と、永井洋治トヨタ自動車 スーパーフォーミュラ プロジェクトリーダーによるトークショーは、珠玉のトークライブとなりました。今般のレースの行方もさることながら、シェイクダウンも済み開発がさらに進む来季投入されるニューマシンSF14についての話題に関しては、時間も足りないほどでした。由良氏の期待感がたっぷり詰まったマシンのトークに、永井氏の笑顔。技術者の熱のこもった話に、釘づけになる方は多く、しっかり耳を傾けていました。この場にいた方は、かなり"お得"な情報を獲得したのではないでしょうか。開発の進み具合も、口をついゆるめてしまう永井氏。その動向が、順調であることが、表情からくみ取ることができました。永井氏は、「若いエンジニアのみんなが、とても楽しそうに一日中研究室にこもっている、自分も若ければ一緒にやりたい」と、目を細めながら語っていました。
開発秘話、SF14の情報については、連載をぜひご一読くださいませ。
■2014スーパーフォーミュラ新型エンジン 開発チーム インタビュー
/archive/ms/jp/sf/special/2014-sf-new-engine-development-team-interview-0101.html
6 スマイルキッズ at みやぎ
9月26日(木)、27日(金)の2日間に渡り、宮城県内の小学校にて「日本の自動車作り」や職業としての「エンジニア」「レーシングドライバー」を学ぶ社会科の特別授業が行われました。この授業では、我々トヨタ陣営は、一日目を担当。午前中は、岩沼市立岩沼小学校、午後は仙台市立中山小学校を訪問しました。講師には、モータージャーナリストの小倉茂徳氏、とちぎル・ボーセ モータースポーツの吉田正幸チーフエンジニア、同レーシングドライバー 嵯峨宏紀選手を迎え、トヨタ自動車モータースポーツ部スーパーフォーミュラプロジェクトリーダー永井洋治も参加しました。座学の他にクルマの仕組みを学ぶために、「空気エンジンカー」を用いての学習や、校庭に実車のレーシングカーを持ち込んでの、エンジンパフォーマンスも行いました。
嵯峨選手は、講師を終えて、「レースを知らない子どもたちがたくさんいたけれど、座学、体験学習を経ていき、最初の座学は難しいので多少眠くなることもあったかもしれないが、最後の校庭でのエンジンパフォーマンスの時は、アンコールのリクエストがあった」と喜んでいました。とにかくサーキットに来て、見て音で感じてスーパーフォーミュラがかっこいい!と思ってくれることが大事だと語っていました。
とうとう残すはシリーズ最終戦。11月9日(土)~10日(日)鈴鹿サーキットにて、開催されます。チャンピオン候補は、二人にしぼられました。王手をかけたロッテラー選手のタイトル! また、ドライバーのみなさんが、悔いのない戦いをできるよう最後まで応援よろしくお願いします!