SUPER FORMULA 第7戦 鈴鹿サーキット プレビュー
いよいよ最終決戦!
SF13&RV8Kエンジン最後のシーズン、チャンピオン獲得なるか
11月9日(土)~10日(日)の両日、三重県北部、鈴鹿市に位置する鈴鹿サーキットで、スーパーフォーミュラの第7戦(シリーズ最終戦)が開催される。
全6戦(第5戦が中止のため)で争われるスーパーフォーミュラもシリーズ最終戦を迎えた。今季のスーパーフォーミュラはアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)とロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)の2名の外国人ドライバーが圧倒的な強さを見せており、共に開幕戦を欠場しながらも4戦中3勝を占め、ランキングでは1-2位につけている。この2名は最終戦となる今大会も欠場するため、チャンピオンの可能性は現在ランキング首位のロッテラーが持つことになる。
最終戦で逆転タイトル獲得の可能性があるのはロッテラー以外にランキング3位の山本尚貴(TEAM 無限:ホンダエンジン)だが、ロッテラーとの差は13ポイント。最終戦は2レース制のため、1レースの優勝8ポイント+ポールポジションでの1ポイントで、最大18ポイントが獲得出来るが、山本がどちらかのレースで3位以下、もしくは両レースのポールポジションを獲得せず2位以下でフィニッシュした場合、ロッテラーのチャンピオンが決定する。
スーパーフォーミュラの名称になって初年度、そして現行のSF13とRV8Kエンジンによる最後のシーズンのチャンピオン獲得なるか、目が離せないレースとなりそうだ。
チャレンジングでドライバーにも人気の高い国際サーキット
最終戦が開催される鈴鹿サーキットは言わずと知れた日本を代表する国際サーキットの一つ。F1日本グランプリや二輪の8時間耐久レースの開催など、長い伝統を持ち、世界的にも有名なサーキットだ。
シリーズでの鈴鹿戦は、開幕戦と最終戦の年2回開催されており、名勝負が数多く行われてきた。
世界的に見ても珍しい、立体交差を持ち8の字状に周回するコースは、前半がS字コーナーなどのテクニカルセクション、後半はバックストレートから超高速コーナーの130Rへと続くハイスピードセクションとを併せ持つ、チャレンジングなレイアウトでドライバーの人気も高い。1周5.807kmは、日本のサーキットでは最長。
市街地に近く、アクセスは良好。遊園地も併設
国内のサーキットでは珍しく、比較的市街地の近くに位置し、自家用車でも、公共交通機関でもアクセスは容易。特に公共交通機関では、近鉄名古屋線の白子駅から路線バスが出ている他、伊勢鉄道ではその名も鈴鹿サーキット稲生駅があり、徒歩でもアクセス可能だ。
自家用車でのアクセスも東名阪自動車道鈴鹿IC、伊勢湾岸自動車道みえ川越IC、東名阪自動車道の亀山ICなどが利用できる。サーキットのHPでは推奨ルートや駐車場マップ、渋滞マップが用意されている他、モバイル駐車場情報も配信されているので、上手く利用したい。
また、サーキット内に遊園地「モートピア」や温泉などのレジャーランドが併設されているのも特筆すべき点だ。ランドマークでもある観覧車からはサーキットが一望できる他、モータースポーツファンにはたまらない施設も。子供も一緒に楽しめる乗り物のアトラクションが数多く用意されている。
最終戦は2レース制。スポット参戦ドライバーと若手レギュラーの戦いにも注目
今大会は、今季唯一の2レース制で行われる。予選はノックアウト方式だが、Q1の結果でレース1のグリッドが決定、Q2、Q3を経た最終結果がレース2のグリッドとなる。レース1は20周、レース2は28周で行われるが、レース2のみタイヤ交換の義務が課せられる。
チャンピオン獲得に最も近いロッテラーが欠場することで、タイトル争いの行方は山本の成績次第となったが、他のドライバーも、一つでも上のランキングでシーズンを終えるべく激戦となることは間違いない。
その中でも優勝候補筆頭なのは、今季唯一、2人の外国人ドライバーに直接対決で土をつけた中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)。前戦アクシデントで痛恨のリタイアに終わり、タイトル獲得の可能性を失ったが、今大会の成績次第ではデュバルを逆転してのランキング2位もあり得るだけに、両レース共に勝ちを狙ってくるだろう。
松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)のインパル勢も中嶋一貴と同ポイントで並んでおり、最終戦では間違いなく上位争いに加わってくるはずだ。
また、欠場する2名の代わりに、開幕戦以来のスポット参戦となるジェームス・ロシター(PETRONAS TEAM TOM'S)とアンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)にも注目。カルダレッリは開幕戦で7位入賞。ロシターは初のスーパーフォーミュラで11位完走に終わったものの、その後SUPER GTやWECシリーズ参戦で経験も増している。
彼らを迎え撃つ形となる若手レギュラー勢、中でも第3戦で2位に入った平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)や前戦4位の国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)、そしてルーキーながら3戦入賞と非凡さを見せる平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)らとの戦いも楽しみだ。