メニュー

SUPER FORMULA 第7戦 鈴鹿サーキット 特派員レポート

スーパーフォーミュラもいよいよ今シーズンの最終戦を迎えました。舞台は鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)です。2レース制といつもと違うレーススタイルで、タイトルも懸かる緊張感もあります。その中、レース1ではジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が予選6位から追い上げて3位表彰台を獲得。レース2では中嶋一貴選手が昨年に続いて最終戦の優勝、第4戦もてぎに続く今シーズン2勝目を上げました。残念ながらアンドレ・ロッテラー選手のチャンピオン獲得はなりませんでしたが、とても盛り上がった一戦でした。では、この鈴鹿で見かけたトヨタ・レーシング 各チームのインサイドをご紹介しましょう。

「SF13の中はこうなっていた!」が分かるレーシングカー解体ショー

今シーズンで役目を終えることになったSF13。いったいどんな怪物レーシングカーだったのか?というのが分かる、「SUPER FORMULA レーシングカー解体ショー」がグランドスタンド裏で行われていました。決勝日の11時半から行われたこの解体ショーは、レース1が終わった直後ということもあってたくさんのお客さんが。レーシングカーは各チームがいろんなアイディアを詰めて勝負する武器ですから、こういった作業はめったに見られるものではありません。解体作業をしているのはチームルマンのメカニックたち。大きなパーツをサクサクと取り外すと、今度はいろんなところのネジをゆるめてギアボックスを取り出しました。最後にエンジンを外すと、もう車はバラバラ状態。レーシングカーのすごさだけでなく、メカニックたちの無駄のない動きにも拍手が送られていました。

ルーキーは練習に余念なく

スーパーフォーミュラ最終戦の設営日。チームルマンは設営の傍らでピットストップ位置の確認なども行っていました。こういう時、レーシングカーのコックピットに収まるのはメカニックだったりするのですが、7号車のシートに座っていたのはドライバーの平川亮選手。レース中に、正確に停れるよう、停車した時の周りの景色なども確認していましたよ。練習の成果もあってか、レース2ではバッチリのピット作業をこなして見事自身最高位の4位チェッカーとなりました。練習中たまたま居合わせたメディアの方に「顔が小さいねぇ。空力的に無駄がなくていいねぇ」なんて言われ、笑顔の平川選手。緊張した様子は全くありませんでした。

チャリティーに、たくさんのファンが協力

ピットウォークにキッズウォーク、たくさんのファンが列を作るKCMG。特にキッズウォークの時にはレーシングカーをピットロードに出してタイヤ交換の様子を披露して、音と迫力に子供たちがビックリした様子でした。ところでKCMGでは、ピットウォークの際にチャリティー募金の協力をお願いしています。「ドナルド・マクドナルド・ハウス募金」は、病気になった子供達とその家族をサポートするための募金活動。そのサポーターを務めているのがリチャード・ブラッドレー選手です。開幕戦から行っているこの募金活動は毎回多くのファンが協力してくれるということで、「Big Thanks」と感謝していました。

かわいいゆるキャラがKONDO RACINGを応援!

いつも大人気のKONDO RACINGですが、今回のピットウォークではいつにもまして人だかりができていました。なんとかお客さんの間をぬってその理由を探りに行くと......なんともかわいいネコのゆるキャラが!KONDO RACINGをサポートしている福屋ホールディングスのマスコットキャラクター「ふくにゃん」がサーキットに応援に来てくれていたのです。オリジナルステッカーを配ったり、子供達と記念撮影をしたり、引っ張りダコのふくにゃんでした。くま吉のライバル登場というところでしょうか。プロフィールを見ると特技はDIYだそうで、「意外と器用でちょっとしたものならすぐに直すことができる」というのですが、さすがにレーシングカーは難しいかな......?

満を持してニューチームウェア登場!

決勝日の朝。念入りにピット練習を繰り返しているのはP.MU/CERUMO・INGING。でもなんだか、これまでのチームの雰囲気と違うような......と思ったら、チームウェアがリニューアルしていたんですね。ダークグレーのニット素材に肘と肩の部分がシルバーでカッコイイです!以前は鮮やかなオレンジのトレーナーだったので、ガラッとイメージ一新です。なんでも、昨年の10月ごろからウェアのデザインが進められていたのですが、ようやく今季の最終戦に投入になったとか。ロゴの一つ一つが刺繍されていたり、とても凝った仕上がりになっています。

チームタイトル獲得に貢献、ジェームス・ロシター選手

開幕戦とこの最終戦に、アンドレ・ロッテラー選手の代役として参戦したジェームス・ロシター選手。笑顔がさわやかなロシター選手は、キッズウォークの時に行われたサイン会でもカメラに向かってスマイルを見せてくれましたが、久々のSUPER FORMULA、しかもシリーズタイトルのかかった大事な勝負ということもあってか、レース1のグリッド上では小刻みに足を揺らしたり、少し緊張の色が見えました。彼を知る関係者に話を聞くと、やはり「いつもよりは緊張しているように見える」とのこと。特派員としても声をかけることができませんでした。しかしレース2の前はその緊張感も和らいだ様子。しっかりとレースを戦って、貴重なポイントを獲得できたからでしょうね。

ご存じの通り、来年からのスーパーフォーミュラには新エンジンが登場します。これによりトヨタV8エンジンの国内トップフォーミュラ参戦は、この最終戦をもってシリーズ戦では終了となりました(2006〜2008年:RV8Jエンジン、2009〜2013年:RV8Kエンジン)。初参戦の2006年の開幕戦も勝利で始まった国内トップフォーミュラへの参戦は、感慨深いラストレースも勝利で飾ることができました。そして8年間、シリーズ68戦で44勝、ドライバーズタイトル6回獲得という素晴らしい成果を残すことができました。これもドライバーやチームの努力、皆さんの応援の賜物です。ありがとうございました。現行シャシー&エンジンのSF13&トヨタRV8Kエンジンとして、あとは11月23、24日の富士スプリントカップを残すのみ。ここでも勝利して有終の美を飾るべく、トヨタ・レーシング 各チームの皆が張り切っています。ぜひ、富士スプリントカップでも応援をよろしくお願いします。