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SUPER FORMULA 第7戦 鈴鹿サーキット 決勝

ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)とアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)

レース2で中嶋一貴が今季2勝目を挙げ有終の美
雨中の猛追でルーキー平川が自身最高位となる4位

決勝レース1
スタートシーン
スタートシーン
 10日(日)は朝から雨となり、レース1(20分)は午前10時20分にウェットコンディションでスタートが切られた。
 グリッド2列目以降は前走車の水煙で前が見えないような状況でのスタートとなる中、ポジション争いの中でコースオフした国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)がバランスを崩し、中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)らと接触。アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)も含む4台がスタート直後の1コーナーでコースオフしレースを終えるという、波乱のスタートとなった。

 上位争いで1台脱落したことで、松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)をかわしたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)が3位に浮上。これに松田、9番手から混乱に巻き込まれず抜け出した平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)が続いた。
 その後方では、11番手スタートの平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が猛烈な追い上げを見せ、終盤にはファステストタイムをマークしながらポジションアップ。
 上位勢はその後順位の変動は無く、オリベイラが3位表彰台。松田が4位、平手が5位、平手のすぐ後まで迫った平川だったが及ばず6位。7位にジェームス・ロシター(PETRONAS TEAM TOM'S)、8位に安田裕信(KONDO RACING)が入りポイント獲得を果たした。
 今レースを終えた時点で、PETRONAS TEAM TOM'Sが2年ぶりとなるチームタイトルを決定した。

決勝レース2
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)
 レース1の後に雨は止んだが、完全には路面は乾いていないという難しい状況で、午後2時半にレース2(28周)がスタート。スリックでスタートしてもタイヤ交換義務があるため、上位勢はウェット、中団グループ以降がスリックでのギャンブルに出た。
 スタートでは濡れているイン側最前列のオリベイラが遅れ、4位に後退。5番手グリッドからスタートで3位へとジャンプアップした中嶋一貴はスプーンコーナーでコースオフ。しかし、この2台は1周目終了と同時にピットへ向かい、スリックタイヤへと交換した。
 翌周以降他車も次々にピットへ向かいタイヤを交換。先にピットインを終えたオリベイラと中嶋は、前にいたライバルをかわし、スリックでスタートしピットに入っていない車両を除く、事実上の首位争いを展開することとなった。

 11、12周目にはスリックスタートの平川とロシターがピットへ。これで首位に立った平手も20周目にピットでタイヤ交換を行い、オリベイラが首位に浮上、中嶋一貴が2位で追った。
 ドライバーズチャンピオン争いは、欠場したアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)を追う山本尚貴(TEAM無限)が両レースポールポジションとレース1優勝で、このレース2は3位以上に入れば逆転という状況。この時点で3位を走る国本はタイヤ交換をせねばならず、山本を追う後続とのバトルに注目が集まった。
 残り6周というところで首位を行くオリベイラが突然ペースダウン。中嶋がこれをかわして首位に立った。ミッショントラブルに見舞われ、ペースの落ちたオリベイラだったが、3位との差は大きく、そのまま逃げ切れるかと思われた。

中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
 しかし、終盤降り始めた雨が、残り2周で急に強くなり、これに足をすくわれたオリベイラがデグナーコーナーでコースアウトを喫し、クラッシュ。
 国本はファイナルラップを前にピットイン。しかし、他の車両も強い雨で非常に滑りやすくなった状況でのファイナルラップ争いとなった。
 各車大きくペースダウンする中、中嶋一貴がトップで逃げ切り、今季2勝目で有終の美を飾った。

 その後方では、滑りやすい路面の中で一人ペースを上げた平川が、カルダレッリをかわし4位に上がると、前を行く山本を猛追。接触寸前のテール・トゥ・ノーズでのバトルを繰り広げた。
 互いに雨に足を取られながらの、ぎりぎりの争いが最終コーナーのシケインまで続いたが、追い上げは僅かに届かず、平川は4位でチェッカー。それでも今季スーパーフォーミュラにデビューしたルーキーの平川にとっては、自身最高位でのフィニッシュ、今大会の2レース共にファステストラップという好結果でシーズンを締めくくることとなった。
 ドライバーズランキングでは、山本が3位に入ったため、ロッテラーは同ポイントながら1大会最多獲得ポイントで及ばず、惜しくもタイトル獲得はならなかった。

レース1 3位:
Lenovo TEAM IMPUL 19号車 ドライバー ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ:

雨のためにスタートから2周目ぐらいまでは視界が非常に悪く、難しいコンディションでとてもタフなレースだった。そんな状況だったので、スタートで松田選手と国本選手をパス出来たのは良かったし、そこからは自分のペースで走れた。しかし、コース前半でオーバーステア気味だったのであれ以上のプッシュは難しく、前にいた中嶋大祐選手を抜くまでには至らなかった。とはいえ、久々に表彰台に立てたことは嬉しく思う。

レース2 優勝:
PETRONAS TEAM TOM'S 1号車 ドライバー 中嶋一貴:

チームメイトであるアンドレ(ロッテラー)のドライバーズチャンピオン獲得が叶わず、チームとして残念な部分もあるが、昨日の予選と今日のレースを戦いきって、僕自身はレース2で勝てたし、チームチャンピオンを名乗る資格は十分にあるのではないかと思う。終盤に争っていたオリベイラ選手がトラブルでいなくなっての勝利ということで、あまり素直に喜べるレース展開ではないが、今週末は昨年同様、非常に厳しい状況だったので、勝てたことは素直に喜びたい。この車両とエンジンでは、鈴鹿では苦戦してきた印象があったが、結果として今回は勝つことが出来たし、来年からの新しいSF14ではそれを払拭できればと思っている。

SUPER FORMULA 第7戦 鈴鹿サーキット 決勝レース1結果

順位No.ドライバーチーム/エンジン周回所要時間ベストラップ
116山本 尚貴TEAM無限
Honda HR12E
2038'52.509179.25km/h1'55.016
231中嶋 大祐NAKAJIMA RACING
Honda HR12E
2039'01.1178.608 1'55.261
319ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラLenovo TEAM IMPUL
TOYOTA RV8K
2039'03.38610.877 1'55.383
420松田 次生Lenovo TEAM IMPUL
TOYOTA RV8K
2039'04.46711.958 1'55.191
538平手 晃平P.MU/CERUMO·INGING
TOYOTA RV8K
2039'07.41514.906 1'55.055
67平川 亮KYGNUS SUNOCO Team LeMans
TOYOTA RV8K
2039'08.10515.596 1'54.078
72ジェームス・ロシターPETRONAS TEAM TOM’S
TOYOTA RV8K
2039'30.20837.699 1'55.360
83安田 裕信KONDO RACING
TOYOTA RV8K
2039'31.19938.690 1'55.707
915佐藤 琢磨TEAM無限
Honda HR12E
2039'31.94439.435 1'55.088
1040伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR12E
2039'37.64045.131 1'56.586
1111中山 友貴HP REAL RACING
Honda HR12E
2039'38.90446.395 1'56.381
1241武藤 英紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR12E
2039'40.41747.908 1'56.462
1318リチャード・ブラッドレーKCMG
TOYOTA RV8K
2039'57.2151'04.7061'57.465
1462嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports
TOYOTA RV8K
2040'07.6811'15.1721'57.834
32小暮 卓史NAKAJIMA RACING
Honda HR12E
1240'08.8608Laps1'54.697
39国本 雄資P.MU/CERUMO·INGING
TOYOTA RV8K
020Laps
1中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM’S
TOYOTA RV8K
020Laps
10塚越 広大HP REAL RACING
Honda HR12E
020Laps
8アンドレア・カルダレッリKYGNUS SUNOCO Team LeMans
TOYOTA RV8K
020Laps

SUPER FORMULA 第7戦 鈴鹿サーキット 決勝レース2結果

順位No.ドライバーチーム/エンジン周回所要時間ベストラップ
11中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM’S
TOYOTA RV8K
2850'24.755193.52km/h1'42.779
232小暮 卓史NAKAJIMA RACING
Honda HR12E
2850'45.35820.603 1'43.675
316山本 尚貴TEAM無限
Honda HR12E
2850'46.48021.725 1'43.682
47平川 亮KYGNUS SUNOCO Team LeMans
TOYOTA RV8K
2850'47.01822.263 1'42.705
58アンドレア・カルダレッリKYGNUS SUNOCO Team LeMans
TOYOTA RV8K
2850'48.11123.356 1'43.413
62ジェームス・ロシターPETRONAS TEAM TOM’S
TOYOTA RV8K
2850'53.88529.130 1'43.338
738平手 晃平P.MU/CERUMO·INGING
TOYOTA RV8K
2851'35.1041'10.3491'43.008
815佐藤 琢磨TEAM無限
Honda HR12E
2851'37.2961'12.5411'43.864
940伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR12E
2851'41.2331'16.4781'43.756
1041武藤 英紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR12E
2851'43.2331'18.4781'44.033
1131中嶋 大祐NAKAJIMA RACING
Honda HR12E
2851'47.2781'22.5231'44.248
1211中山 友貴HP REAL RACING
Honda HR12E
2851'49.0631'24.3081'43.686
133安田 裕信KONDO RACING
TOYOTA RV8K
2852'05.9751'41.2201'44.288
1462嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports
TOYOTA RV8K
2750'27.0481Lap1'45.137
1539国本 雄資P.MU/CERUMO·INGING
TOYOTA RV8K
2751'06.6411Lap1'43.562
1620松田 次生Lenovo TEAM IMPUL
TOYOTA RV8K
2751'58.7181Lap1'44.107
1719ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラLenovo TEAM IMPUL
TOYOTA RV8K
2646'16.4392Laps1'42.765
1818リチャード・ブラッドレーKCMG
TOYOTA RV8K
2649'13.6322Laps1'45.978
10塚越 広大HP REAL RACING
Honda HR12E
2341'58.0825Laps1'43.985