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スーパーフォーミュラ 2014年 第3戦 富士 プレビュー

第1戦 鈴鹿 スタートシーン

スーパーフォーミュラ富士2連戦第2幕。
熱い夏の富士戦を制するのは?

ピットに並ぶSF14  7月12日(土)~13日(日)の両日、静岡県駿東郡小山町に位置する富士スピードウェイで「2014 全日本選手権スーパーフォーミュラ 第3戦」が開催される。

 第2戦から約2ヶ月ぶりのインターバルを置いての開催となる第3戦は、第2戦と同じ富士での開催。ただし、第2戦はスプリントの2レース制だったが、今大会は通常通りの1レース制、ピット義務ありの250kmレースとして行われる。
 異なるのはレース形式だけではない。5月の第2戦も好天に恵まれたが、今大会は7月ということもあり、夏真っ盛りの暑さの中でのレースとなる可能性が高い。暑さはドライバーに厳しいだけでなく、今年からターボ化されたエンジン、そしてもちろんタイヤの摩耗にも影響してくる。このため、ピット戦略もそれらを踏まえたものになるかもしれない。
 また、前大会はスーパーフォーミュラにとって初めての富士でのレースだったため、各チームセッティングの面で手探りの部分もあったと思われるが、今大会は前大会のデータを活かすことが出来るとともに、この2ヶ月間で問題点を克服してくることも考えられ、更に激しいバトルとなることが期待される。

ロングストレートが特徴の国際コース

富士スピードウェイ コース図  1966年に開設され、60年代から70年代にかけて日本グランプリを開催するなど長い歴史を持つ富士スピードウェイ。2005年にリニューアルオープンし、2007年、2008年にはF1日本グランプリを開催。昨年は世界耐久選手権(WEC)が24年ぶりに行われるなど、日本を代表するサーキットである。
 約1.5kmもの長いストレートが特徴だが、後半には中低速コーナーの連続するテクニカルなセクションもあり、セッティングの難しいコースだ。
 2005年にリニューアルされたばかりということもあり、施設は新しく綺麗なので、カップルや家族連れでも安心してレースを楽しめる。

首都圏から近く、観光地も満載

 首都圏から比較的近く、アクセスは容易。自家用車であれば、東名高速道路の御殿場インターチェンジや東富士五湖道路の須走インターチェンジが近い。公共交通機関ではJR御殿場線の御殿場駅もしくは駿河小山駅から富士急行バスもしくはタクシーでのアクセスとなる。また、東名御殿場まで高速バスも利用可能。
 宿泊については、御殿場周辺に数多くの施設がある他、ちょっと足を伸ばせば箱根や山中湖などのリゾート地も候補に入るだろう。
 富士山周辺、富士五湖や箱根といったメジャーな観光地が近く、温泉や富士サファリパーク、御殿場プレミアムアウトレットや富士急ハイランドなどとの観光と組み合わせたプランも楽しめる。
 ただし、メジャーな観光地の多い立地故に、行き帰りの渋滞は慢性的であり、渋滞対策を十分にしておきたい。

世界レベルの3人のドライバーに絡んでいくのは誰か

アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)  2ヶ月前に行われた第2戦では、レース1はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)、レース2はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がポール・トゥ・ウィンで制した。共に元チャンピオンであり、シーズン前よりタイトル争いに関わってくることは確実と考えられていた2人だけに、ある意味当然の結果かも知れない。
 また、中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)も2位/3位に入って連続表彰台と、元シリーズチャンピオンであり、ある意味世界レベルと言えるドライバーが確実に好成績を挙げている。
 ひとつ残念なのは、開幕戦勝者であり、現時点でのポイントリーダーであるロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が、6月のル・マン24時間レースでのクラッシュにより、大事を取って今大会を欠場すること。デュバルの体調は既に回復しているということだが、激しいクラッシュだっただけに、充分な時間経過を取る必要があるという判断だ。
 このため、同チームの8号車は、昨年のスーパーフォーミュラでもWECとの重複時にデュバルの代役を勤めたアンドレア・カルダレッリがドライブすることとなる。
 デュバルの欠場は残念だが、残る世界クラスの3名が上位に入ってくるであろうことは疑う余地はない。この強力なメンバーの中に割って入るのはだれか、という点に注目したい。
 まず比較的富士を得意とする国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。第2戦で5位/7位とこの4人に続く結果を出している。
 元F1ドライバーのクマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL)も第2戦で7位/6位に入っており、日本のコースやレースに慣れてくれば更なる好結果もあり得るだろう。
 第2戦レース1は接触で早々に姿を消すこととなった石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)と平川 亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)も、開幕戦鈴鹿で3,4位に入るなど速さは見せており、育ってきたコースでもある富士での巻き返しを狙ってくるはずだ。
 新生エンジンとシャシーに変わった今季、序盤戦は3レース全てでトヨタエンジンがトップ4を独占と、強さを見せているが、ライバルも着実に巻き返してきており、予断は許さない。
 トヨタの「ホーム」である富士で、トヨタの開幕4連勝、そして2010年以来続いている、夏の富士戦での連続勝利を飾ることが出来るか。熱い戦いとなることは間違いないだろう。