スーパーフォーミュラ 2014年 第3戦 富士
予選
「代役」アンドレア・カルダレッリが初のポールポジション
上位4台が0.1秒以内のポール争いを制す
7月12日(土)静岡県の富士スピードウェイでスーパーフォーミュラ第3戦の予選が行われ、ポールポジションはル・マン24時間レースのクラッシュの影響で欠場となったロイック・デュバルに代わって出場したアンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が獲得。上位4台はわずか0.1秒以内という僅差のポールポジション争いを制した。2番手はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)、ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が3番手、中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が4番手で続き、トヨタエンジン搭載車がトップ6を独占した。
予選前日、11日(金)には1時間のテスト走行が設けられ、中嶋一貴がトップタイムをマーク。12日(土)の予選前に行われたフリー走行でも中嶋一貴はトップタイムを叩き出し、今季初ポールポジション獲得への期待が高まった。
フリー走行の時点では台風一過の好天に恵まれていたものの、午後に入ると雲が増え、午後2時45分の予選開始時には黒い雲が空を覆う状況に。しかし、雨は落ちず、ドライコンディションでノックアウト方式の予選が行われた。
Q1(20分)では、セッション中盤に中山 雄一(KCMG)がギアトラブルに見舞われ第13コーナー立ち上がりでストップ。これにより赤旗が出され、セッションは車両排除後、残り13分で再開された。
トヨタ勢は好調に上位タイムを刻んでいったが、嵯峨 宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)はQ2進出にわずか1000分の5秒及ばず、15番手。中山雄一も最後尾19番手グリッドとなった。
Q2(7分間)では残り3分を切ったあたりから各車アタックを開始し、石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が最初に1分23秒台に突入。これをオリベイラがかわし、トップタイム。平川 亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)は最後までアタックを続けたがわずかに及ばず9番手、クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL)もトップから1秒以内のタイムながら11番手で、トヨタ勢ではこの2台がQ2敗退となった。
Q3(7分間)は終盤激しいアタック合戦でタイムが塗り替えられていった。僅差でのポールポジション争いとなる中で、驚きのトップタイムをマークしたのがカルダレッリ。中嶋一貴、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)らも最後まで逆転を目指しアタックしたが届かず、カルダレッリは自身初となるスーパーフォーミュラでのポールポジションを獲得した。
2番手はわずか0.062秒差のオリベイラ、このオリベイラに1000分の1秒届かなかったロシターが3番手。4番手中嶋一貴も0.084秒差と、トップ4台は0.1秒以内という接戦で2列目までのグリッドが決定した。
5番手が石浦、6番手にロッテラーが続き、トヨタエンジン搭載車はトップ6、予選3列目までのグリッドを独占。富士を得意とし、Q3まで進出した国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)はパドルシフトの作動不良に見舞われアタック出来ず8番手。国本を除く上位7台全車が1分23秒台に入れるハイレベルな予選Q3となった。
予選ポールポジション:
アンドレア・カルダレッリ(Team KYGNUS SUNOCO SF14)
今朝のフリー走行で昨日と違ったセッティングを試し、それが好感触だったのでQ1はそのまま行った。Q2から路面の状況が変わったが、それに合わせて変更を施したのが良い結果に繋がった。自分のアタック後もJP(デ・オリベイラ)がまだアタックをしていたので、タワーを見て結果を待った。昨年の11月に乗って以来、チャンピオン争いをしているロイック(デュバル)の代わりに乗ることとなったが、このような結果を出すことが出来て良かった。完璧なアタックで自分の全てを出すことが出来た。明日はポールからのスタートで、また新しいチャレンジとなるが、良いスタートが切れるよう頑張る。
予選2番手:
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)
昨日はトラブルに見舞われ、あまり走ることが出来なかったので、今朝のフリー走行はそれを取り戻さなければならなかった。クルマが速いのはわかっていたが、いくつかまだ煮詰めたいポイントがあった為、頑張り過ぎてスピンしてしまった。予選に向けては、路面の状況等が変わることはわかっていたので、あまりセッティング変更はしなかった。明日は自分の誕生日なので、良い一日になることを願っている。
予選3番手:
ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
今日のクルマは、昨日とはがらりと違うクルマになっていた。我々は一台体制なので、色々方向性を模索する必要があった。予選ではほとんどセッティングの変更はしていない。クリアラップさえ取れれば、Q3まで行く自信はあった。クラッシュしそうになる場面もあったが、最後のラップは良いアタックが出来たと思う。明日は長いレースで、路面状況にも左右されるとは思うが、頑張りたい。
スーパーフォーミュラ 2014年 第3戦 富士 予選結果
順位 | No. | ドライバー | 車両名/エンジン | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | アンドレア・カルダレッリ | Team KYGNUS SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.382 | 1'24.088 | 1'23.667 |
2 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | Lenovo TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.177 | 1'23.751 | 1'23.729 |
3 | 3 | ジェームス・ロシター | フジ・コーポレーション KONDO SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.437 | 1'24.074 | 1'23.730 |
4 | 37 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TOM'S SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.092 | 1'24.017 | 1'23.751 |
5 | 38 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO·INGING SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.579 | 1'23.774 | 1'23.858 |
6 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TOM'S SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.230 | 1'24.056 | 1'23.943 |
7 | 1 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 SF14 Honda HR-414E | 1'24.624 | 1'24.259 | 1'23.965 |
8 | 39 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO·INGING SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.871 | 1'24.243 | 1'27.161 |
9 | 7 | 平川 亮 | ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.897 | 1'24.350 | |
10 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40T SF14 Honda HR-414E | 1'24.728 | 1'24.366 | |
11 | 20 | クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン | Lenovo TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A | 1'24.967 | 1'24.380 | |
12 | 2 | 中山 友貴 | TEAM 無限 SF14 Honda HR-414E | 1'25.232 | 1'24.936 | |
13 | 31 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 Honda HR-414E | 1'24.988 | 1'24.955 | |
14 | 10 | 塚越 広大 | HP SF14 Honda HR-414E | 1'25.054 | 1'25.070 | |
15 | 62 | 嵯峨 宏紀 | DENSO Le Beausset SF14 TOYOTA RI4A | 1'25.237 | ||
16 | 32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING SF14 Honda HR-414E | 1'25.393 | ||
17 | 11 | ヴィタントニオ・リウッツィ | HP SF14 Honda HR-414E | 1'25.430 | ||
18 | 41 | 武藤 英紀 | DOCOMO DANDELION M41Y SF14 Honda HR-414E | 1'25.550 | ||
19 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 TOYOTA RI4A | 1'27.048 |