スーパーフォーミュラ 2015年 第5戦 オートポリス 予選
石浦宏明が圧倒タイムで今季3度目のポールポジションを獲得!
小林可夢偉が2番手、トムス勢が2列目に並びトヨタエンジン予選トップ4独占
9月12日(土)九州、大分県のオートポリスでスーパーフォーミュラ第5戦の予選が行われ、石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が圧倒的なタイムで前戦に続き2戦連続、今季3度目となるポールポジションを獲得した。小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が自己最高となる最前列2番手。中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が3番手、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が4番手で2列目に続き、トヨタエンジン搭載車両が予選トップ4を独占した。
12日(土)のオートポリスはやや雲はあるものの好天。気温22度、路面温度31度と秋らしい気候の下、午後2時40分よりノックアウト方式の予選Q1(20分)が開始された。
セッション開始と共に、各車まずタイムを出すべくコースイン。中盤一旦ピットへ戻った後、残り6分ほどで再びコースへ。ここで、ロッテラーがエンジン始動に手間取りややコースインが遅れたが、そのロッテラーは、他の車両がアウトラップの後もう一周タイヤを温めるのに対し、アウトラップ翌周にアタック。トップに浮上した。
しかし、翌周アタックに入った石浦がこれを塗り替えトップに。終盤に入ってタイムも塗り替えられていったが、好調な石浦のタイムは破られることなくセッション終了。Q1ではウィリアム・ブラー(KONDO RACING)が18番手、午前中のフリー走行であまり周回出来なかった中山雄一(KCMG)が19番手でグリッド決定となった。
予選Q2(7分間)もアウトラップ翌周にロッテラーがアタックし、そのタイムを石浦が塗り替える展開に。このQ2では、昨年3位に入っているジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)がバランスに苦しみタイムを伸ばせず、最後までアタックを続けたが11番手。ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が惜しくも9番手、アンドレア・カルダレッリ(LENOVO TEAM IMPUL)が12番手でQ3進出はならなかった。
予選Q3(7分間)も、ロッテラーはセッション開始前からピットロード先頭に並び、スタート共にハイペースでアウトラップをこなすと、翌周アタック。他車が本格アタックに入ると、中嶋一貴、小林がこのタイムを塗り替えていったが、ここまでの予選Q1、Q2共にトップタイムの石浦が、最終セクターでリアをスライドさせながらも、小林をコンマ4秒近く上回る圧倒的なタイムでトップに。
その後のタイム更新はなく、石浦が今季3度目、前戦もてぎに続き2戦連続となるポールポジションを獲得した。
小林は2番手で最前列に並ぶこととなり、今季デビューしたスーパーフォーミュラでの自己最高位グリッド。中嶋一貴が3番手、ロッテラーが4番手でスタートの得意なトムス勢が2列目に並ぶこととなった。トヨタエンジンは予選トップ4を独占。
平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が6番手、昨年2位に入った国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が7番手から明日の決勝に臨むこととなった。
P.MU/CERUMO・INGING 38号車 ドライバー 石浦宏明:
「オートポリスは昨年Q1で大失敗をしたのであまり良い印象がなかったが、今は流れが良いので、昨年ここで良かった国本選手のデータなどを見て、なんとか出来ればと思っていた。朝、走り始めにトラブルが出て止まってしまったのだが、詳細な原因がはっきりせず、不安もあった。再び走り始めた時はフィーリングが良かったのだが、予選に向けて試そうとしたことが時間が無くて試せず、あとは自分の走りで詰めるしかなかった。Q1、Q2とミスなく行き、Q3は緊張したが、他のチームとタイム差がなくなってきたこともあり、無難に行くとポールポジションは獲得出来ないと思い、思い切って攻めた。途中、何度かスライドして横を向きかけ、危ない場面もあったが、それほどロスタイムがなかったのはラッキーだった。そう意味では、これまでで一番攻めた予選だったと思う。クルマは暴れていたが、何とかコントロール出来、満足行く予選となった。隣の二人(小林可夢偉、中嶋一貴)と一緒に会見に出られるのは嬉しいが、明日の決勝レースを考えると手強いライバルだ」
KYGNUS SUNOCO Team LeMans 8号車 ドライバー 小林可夢偉:
「結果以上に石浦選手にやられた。僕の方が先にタイムを出したので、無線で今トップだと言われたが、石浦は?と聞いたら、まだということだった。Q1、Q2の石浦選手のペースが良かったので、失敗がなければ間違いなく来るだろうという予想はしていたが、案の定速かった。タイム的には悪くなかったが、朝の走行時は良くなかったので、色々変更した。その結果、Q3では今日の中では一番良いクルマを作れたと思っている。残念ながら、コンマ4秒くらいポールには足りなかった。明日の決勝レースは、ほとんどここオートポリスはスタート次第だと思うので、スタートに集中していきたい。レース中は、コンマ2,3秒の差であれば抜かれることはないと思うので、とにかくスタートに集中する」
PETRONAS TEAM TOM'S 1号車 ドライバー 中嶋一貴:
「朝の走行ではあまり良くなくて、どうなる事かと思ったが、途中でトライした事が良い方向に向かい、最後はタイヤも良かったので、この結果はそのタイヤの効果もあるのかとは思う。予選では、Q1でトラフィックに引っかかり、Q1落ちするかと思うような状況だった。クルマ的に評価出来るようなQ1ではなかったので、Q2、Q3に向けてセットアップが悩ましかったが、やるべきことはやれた。しかし、ちょっとトップとはタイム差があるというのが正直な感想だ。ただ、今年予選ではトップ3に一度も入ってなかったので、入りたいと思っていた。明日は、スタートで前に行けるチャンスのあるポジションだと思うので、頑張りたい」
スーパーフォーミュラ 2015年 第5戦 オートポリス 予選結果
順位 | No. | ドライバー | 車両名/エンジン | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 38 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO · INGING SF14 TOYOTA RI4A | 1'27.284 | 1'27.082 | 1'26.633 |
2 | 8 | 小林 可夢偉 | Team KYGNUS SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A | 1'28.437 | 1'27.505 | 1'27.009 |
3 | 1 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TOM'S SF14 TOYOTA RI4A | 1'28.397 | 1'27.349 | 1'27.170 |
4 | 2 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TOM'S SF14 TOYOTA RI4A | 1'27.691 | 1'27.231 | 1'27.215 |
5 | 10 | 塚越 広大 | REAL SF14 Honda HR-414E | 1'27.971 | 1'27.625 | 1'27.389 |
6 | 7 | 平川 亮 | ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14 TOYOTA RI4A | 1'27.658 | 1'27.585 | 1'27.430 |
7 | 39 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO · INGING SF14 TOYOTA RI4A | 1'27.799 | 1'27.450 | 1'27.511 |
8 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO DANDELION M40S SF14 Honda HR-414E | 1'27.837 | 1'27.362 | 1'27.747 |
9 | 3 | ジェームス・ロシター | FUJI×D'station KONDO SF14 TOYOTA RI4A | 1'28.119 | 1'27.723 | |
10 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 SF14 Honda HR-414E | 1'28.209 | 1'27.790 | |
11 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | LENOVO TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A | 1'27.876 | 1'27.920 | |
12 | 20 | アンドレア・カルダレッリ | LENOVO TEAM IMPUL SF14 TOYOTA RI4A | 1'28.502 | 1'28.056 | |
13 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING SF14 Honda HR-414E | 1'28.457 | 1'28.120 | |
14 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL SF14 Honda HR-414E | 1'28.140 | 1'28.302 | |
15 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING SF14 Honda HR-414E | 1'28.533 | ||
16 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE SF14 Honda HR-414E | 1'28.549 | ||
17 | 41 | ナレイン・カーティケヤン | DOCOMO DANDELION M41Y SF14 Honda HR-414E | 1'28.680 | ||
18 | 4 | ウィリアム・ブラー | FUJI×D'station KONDO SF14 TOYOTA RI4A | 1'28.971 | ||
19 | 18 | 中山 雄一 | KCMG Elyse SF14 TOYOTA RI4A | 1'29.609 |