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『旅立ち』

2011年12月22日

皆さんこんにちは!TDP事務局のフクです。

先週末はFIFAクラブワールドカップの決勝戦が行われ、バルセロナが見事世界一の栄冠を勝ち取りましたね。一方的な試合となってしまったのは少々残念でしたが、局面を見れば素晴らしいプレーの連続で、さすがに世界の最高峰を決める試合という感じでした。こんな素晴らしい試合が日本で行われることに、日本人としてちょっと誇らしかったりします♪そして"TOYOTAプレゼンツ"というのもポイント高かったりしますね(笑)

そして今週は一年の中で一番昼の時間が短くなる冬至を迎え、その後にはいよいよ皆さんお待ちかね(ですよね?)のクリスマスということで、それぞれ楽しい計画を立てていらっしゃることと思います。皆さんが楽しいクリスマスをお過ごしになられるよう、私が1人でお空に向かってお祈りしておきます(笑)

それはさておき、今年も良いことも悪いことも悲喜こもごものTDPのモータースポーツ活動でしたが、今年は世界を見るとモータースポーツ界でいくつかの悲しい事故が報じられました。そのような中、今年もTDPドライバー達は全員無事にシーズンを終えることが出来たことが、彼らに関わる立場の私としては何より有難く思えることでもあります。

私の立場としては、まずは彼らの安全が第一ではありますが、もちろん彼らさえ良ければあとはどうでもいいという事はなく、この世界に関わる誰もが無事であって欲しいと願っており、不幸にも命を落とした彼らの事故を教訓に、同じような事故が起こることのないようにしていくことが残された我々の使命であると思います。亡くなられた方々には心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

さて、私が思春期にあった青春時代(表現が古い(笑))、「春はお別れの季節です~♪」と歌う、現在ではAKB48などをプロデュースされている秋元康さんがプロデュースしていた人気絶頂のアイドルグループがいましたが、我々日本人には「お別れの季節」と言えば、学校はもちろん、多くの企業でも1年の区切りとしている年度末である「3月」のイメージが強いのではないかと思います。

しかし、ここ数週間テレビのスポーツ紙などでは、多くのプロ野球選手の移籍の話題が紙面を賑わしているのを皆さんも目にする機会があったのではないでしょうか?最近では、今年日本一になった福岡ソフトバンク・ホークスの杉内選手が涙を浮かべながら、所属チームと袂を分かつ決断を表明した記者会見が印象に残っている方も少なくないと思います。

そうです。秋に1年が終わるプロ野球の世界では、この11月~12月が、某アイドルグループが歌った「お別れの季節」となるのです。そして、同様に例年11月頃にシーズンが終了するモータースポーツ界も、通常はこの11月~12月あたりが「お別れの季節」となるのです。この「お別れ」はプロ野球で言えば前述の杉内選手や、大リーグに行くことが濃厚なダルビッシュ選手のような移籍、そのシーズン限りで選手としての幕を閉じる"引退"の選手などがそれにあたるかと思います。

その"引退"する選手の中には、選手生活を全うして選手としての幕を閉じる選手もいれば、まだ"続けたい"という想いを持ちながらも、その意に反して志半ばで選手生活にピリオドを打たなければならない選手もいるかと思います。しかし、それもその道を極めようとする人間が集まるプロスポーツの世界においては、誰もが背負うある種の"宿命"であるとも言えます。

同じようにTDPもまた、毎年新たなドライバーが加入する一方、TDPとしての活動を終えなければならなかったドライバーも多く存在します。本人たちも、もちろん続けたいという想いを持ち、ある期間を一緒に過ごした私も全員にずっと続けてもらいたいという気持ちはありますが、誰もが先に述べた"宿命"を受け入れ、この世界に飛び込んできて、そして日々を過ごしているのです。

しかし、そんな想いを果たせず、TDPとしての活動を終えることになったドライバー、そしてこれからも出てくるであろう、そのようなドライバーに対して、私は下を向くことなくそこからまた前を向いて生きて行って欲しいと思うのです。このような厳しい"宿命"を持った厳しい世界に臆することなく挑戦したことだけでも、自分に誇りを持って良いのではないかと思います。

まして、昔プロドライバーを目指した私から見れば、全員が羨ましいくらいの才能を持っていて、残ってきたドライバーと、そうでないドライバーとの差は、ほんの僅かなものであることが多いのです。1つの事で秀でる才能、そして困難なことに臆することなく挑戦する勇気があれば、その後のドライバーとしての人生、またはドライバー以外での人生でもきっと素晴らしい未来を築けると信じています。

上の歌詞には、「春はお別れの季節です♪」の後に、「みんな旅立~って行くんです♪」と歌われています。そうです、残る人、残らない人、みんな年が変わって新たな『旅立ち』が始まるのです。すべては"すべての終わり"ではなく、"1つの終わり"にすぎず、それはすべて"新たなスタート"のために必要なプロセスなのです。

というわけでTDPは皆が、新たな『旅立ち』として前向きに頑張って行きますので、ドライバーたちの"これから"を同じように応援して頂ければ幸いです。皆さんも是非私たちと一緒に新しい年を新たな『旅立ち』として、来年を素敵な年にして行きましょう!

さて、今年も1年間お付き合い頂きましたこのコラムですが、今年は今回で最後となります。今回はちょっとだけ湿っぽい内容でもあり、ちょっとつまらない話になってしまっていたらすみませんでした・・・

3年目の今年も、1年間ご拝読頂いた皆さんには感謝を申し上げます。来年がそんな皆さんにとって良い年になることを祈っておりますm(__)m(クリスマスは、本当はあまり祈っていませんが(笑)こちらは本当です)

それでは皆さん良い年の瀬を&良いお年をお迎え下さい!来年もまた元気にどこかでお会いしましょう!

『ドライバーのお仕事』

2011年12月16日

皆さんこんにちは!TDP事務局のフクです。

いよいよ今年も残すはあと半月となりました。やはり師走の言葉通り、年末に向けて皆さんお忙しくされていることと思います。私はと言えば、そこそこ忙しくなってきた中、予想通り体重が増加傾向にあり、何とかこれを抑えるべく必死になっている今日この頃です(笑)

さて、シーズンも一通り終了し、これからはモータースポーツ界も完全なオフシーズンとなりますが、「オフの間、ドライバーは何をしているのだろう?」というのは、モータースポーツファンの皆さんにとってはちょっと気になる話題だったりするのではないでしょうか?

引きこもって毎日家でゲームをしている?それとも長期の海外旅行に行ったりしている?近年ではブログなどで自分の情報を発信しているドライバーも多いので、皆さんも割とその辺のイメージは持ちやすいかもしれませんね。もしかしたら「オフの間は毎日休みでいいな~」なんて思っている小学生もいますかね?私は小学生の頃「先生ってのは休みが多くていいな~」などと思っていました(笑)

そんな小学生の疑問に答えるためにも、今回はオフシーズンのドライバーの仕事の1つを紹介させて頂きたいと思います。実はこの時期、レーシングドライバー達はなかなか忙しく、色々と予定が詰まって、かえって「シーズン中よりも忙しい」なんて状況になったりもします。

このコーナーでは、これまでにも何度かプロスポーツとスポンサー企業の関係というものについて書かせて頂きました。プロスポーツにとってスポンサー企業というのは、なくてはならない重要な存在であることは、スポーツイベントなどで様々な企業広告が見られることからも説明の必要はないかと思います。

それはモータースポーツも例外ではなく、様々な企業のご協力があって成り立っています。そのスポンサードの形はチームに対してのスポンサーであったり、ドライバーに対してのスポンサーであったりと様々ですが、そのようなスポンサーをして頂いている企業に対してシーズン終了のご報告と1年間のご支援に対する感謝のため、企業訪問をすることも大切なドライバーの仕事の1つなのです。

ちょっと違いますが、シーズンオフのスポーツニュースなどで、プロ野球チームの監督がオーナーに1年間の報告をしに行った、なんてことがよく報道されますよね。そう、やっぱりお世話になった方への1年間の『報告』というのは大事なのです。これは一般の仕事にも言えることですね。常日頃から「ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)」が大事とはよく言われることですが、AB型の私は「報告がない!」と怒られることは珍しくありません(笑)

という訳で、今回はこのコーナーでご紹介させて頂いたこともある『タマチ工業』さんと『東郷製作所』さんへご挨拶に行った時の模様をご紹介させて頂きます。ご紹介させて頂いた時の回はこちら
タマチさん
東郷さん

タマチさんのオフィスでの晃平君
前々回お話したように『スーツの季節』です

従業員の方に頼まれサインをする晃平君

タマチ工業の皆さんと
いつも熱心に応援に駆け付けて頂いています

東郷製作所相羽社長と
今回も温かい励ましのお言葉を頂戴しました

ただやっぱり大事なのは、慣例だからと形式的に"伺うこと"が大事なのではなく、この厳しい経済状況の中スポンサーをして頂いている企業様に心から感謝の気持ちを持つことが大事であることは言うまでもありません。そのおかげで我々のモータースポーツが成り立っていて、ドライバーはドライバーでいられるのですから。

なので、"仕事"といいながらも、ご挨拶に伺わせて頂く事は全く苦ではないのです。とは言え、成績が良くなかったシーズンのご報告に伺うのはやっぱり肩身の狭いものではあります・・・。でも、応援して頂いた企業の皆さんのほうが、もっと残念な思いをされていますよね。今回お邪魔させて頂いた企業には、もちろん写真には写っていない多くの従業員の方もいらっしゃいます。

スポンサーをして頂くという事は、そういった従業員の方1人1人の期待を背負うということなのです。ドライバーはそんな人たちの想いに応えるためにも頑張らないといけないのです!(もちろんいつでも頑張ってはいますが)そして皆さんに喜んで頂くために良い結果を出すことこそがプロとしての使命なのです。

様々な要素もあったものの、そんな皆さんの期待に十分に応えられたとは決して言えないシーズンとなってしまった今年の晃平君。こうして企業の方に直接お会いさせて頂く事で、決意も新たにきっと来季は皆さんの期待に応えてくれることと思います。

『記憶より...』

2011年12月6日

皆さんこんにちは!TDP事務局のフクです。

いよいよ暦も12月に入り、東京もめっきり冬らしくなってまいりました。今年も残すところ1ヶ月を切り、バタバタと忙しいこの時期、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?忘年会なども多いこのシーズン、私は体重増加を心配する今日この頃です(笑)でも皆さんはそんなこと気にせず、是非たくさん食べて楽しく過ごして下さいね♪

さて、今週はいきなり写真からのスタートとなりましたが、上に写っているこの2人には、ある共通点があるのです。さて、その共通点とは何でしょうか?奇跡的に何のヒントもなしにそれを当ててしまった方には、何か素敵なプレゼントを差し上げたいと思いますので、来季サーキットで見かけたら私を呼び止めて頂ければと思います。フクはどの人?ってところからはじめて下さいね(笑)

そろそろ「シンキングタイム終了!」でよろしいでしょうか?「では、この答えはまた来週!」ってことで2週に渡って引っ張れれば私も楽なのですが、そんなことをしたら、このコーナーの担当者に怒られてしまいますので・・・(笑)では、ヒントとなるキーワードを出したいと思います。それは"連続"です!このキーワードを出すと、TDPフリークの方には何とな~くピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

それでは回答です♪実はこの2人は、"連続"することに関する"日本記録"を持っている2人なのです。まず、右に写っている方ですが、現役時代『リック吉村』というリングネームで活躍されていた、世界タイトル挑戦経験もある元プロボクサーで、日本チャンピオンのタイトルを22回連続で防衛するという、現在でも破られていない日本記録を保持しているのです。

そして、写真の中にいるもう1人の人物・雄資君。このコーナーを読んで頂いている方は、その雄資君の日本記録はもちろんご存じのことと思いますが、雄資君の持つ日本記録とは・・・そうです!昨シーズンの2010年に全日本F3選手権で樹立した、開幕からの10連勝という記録です♪

10連勝を達成した2010年もてぎラウンドでの雄資君

よく「『記録』よりも『記憶』に残る選手に...」というスポーツアスリートの言葉を耳にしますが、確かにお客様に見て頂くプロスポーツ選手としては、『記録』を持っていなくてもファンの方々に楽しんで頂き、それぞれの『記憶』の中に永く留まっていられる選手像というのも素晴らしい1つの形であると思います。

しかし『記録』というものもまた、その選手が1つずつ積み上げたことの結果であり、本人以外の外的環境などに左右されることもあったりはしますが、1つの"ほんの小さな"不運があっただけでもその『記録』は達成されないこともあり、『記録』を達成するという事もまた素晴らしいことであると思うのです。

そして『記憶』に残るけど『記録』のない選手ももちろんいますが、『記録』を持っている選手はたいてい『記憶』にも残るものですよね。何より"記録を作る"ということは、"歴史を創る"ことでもあり、その場でそれを見届けた人は、いわば"歴史の証人"となるのですから、そこに"居た"という事実だけでも、自分自身の価値を膨らますことが出来る人も多いと思うのです。

今年の一貴君はJAF GPも含め、全戦表彰台獲得 (SUGOはレース後、
時間をおいてからの繰り上がり3位だったため実際の表彰台には乗っていませんが)
これはフォーミュラ・ニッポンとしては1997年以来14年ぶりの記録

晃平君の16歳と63日での優勝は、当時の4輪レース優勝の最年少記録でした

昨年フォーミュラチャレンジ・ジャパンを席巻した雄一君 "全戦"ポールポジション獲得、
表彰台獲得の記録は並ばれることはあっても破られることはない記録です

それこそスポーツに限ったことではありませんが、色々な『記録』というものの中には、"何十年ぶり"だったり、人生の中で1度か2度しか出会えないようなものもたくさんあります。そんな長い間破られなかった、もはや伝説のような『記録』が破られる瞬間に生きていられることに幸せを感じるのは私だけではないのではないでしょうか?

ですので、そんな私としてはTDPドライバー達には、これからもどんどん『記録』を作ってもらって、『記録』にも『記憶』にも残る選手になっていってもらいたいと思うのです♪

『スーツの季節』

2011年12月1日

皆さんこんにちは!TDP事務局のフクです。

先週末・・・というより日本の時間では、週が明けて月曜日になっていましたが、ブラジルでF1GPの最終戦が行われ、可夢偉君が前戦に続いてのポイント獲得となりました。途中苦しい時期もありましたが、最後の2戦は連続入賞ということで、良い形でシーズンを締めくくれたのではないかと思います。これで今季のTDPドライバーは、全てのレースを終えることとなりました。

そして富士スピードウェイでは、これまでの『TOYOTA MOTOR SPORTS FESTIVAL(TMSF)』から名称新たに『TOYOTA GAZOO RACING FESTIVAL(TGRF)』が開催され、今年もたくさんのモータースポーツ、クルマファンの方に富士スピードウェイにご来場頂き、TDPドライバー達も一緒に楽しい時間を過ごさせて頂きました。

今回のイベントでは、このようにドライバースタッフなどが
ホームストレート上にイラストやメッセージを前日にドローイングしました

何故ドラえもん?の一貴君

大作を描く卓人君

こうして各カテゴリーも終了し、いよいよ今週からは師走へと突入するこの時期になると、例年ドライバー達の見慣れない"スーツ"姿を頻繁に見られるようになってきます。我々の業界で"スーツ"といえば『レーシング"スーツ"』であり、これは当たり前のことながらシーズン中には普通に目にします。

しかし、普通の一般社会でいうところの"スーツ"、いわゆる"背広"とも呼ばれるスーツを着たドライバーの姿を目にすることは、シーズン中にはほとんどないと言ってもいいくらいです。しかし、ここから2か月ほどはドライバーにとってこのいつもとは違う"スーツ"を着る機会が増えるのです。この様子は、アフリカのサバンナで長い「乾季」の中、ほんの僅かな期間訪れる「雨季」のようでもあります。

そして、つい先日行われたドライバーが"スーツ"を着るイベントがこれです。

渋谷のホテルで行われた『2011 JAFモータースポーツ表彰式』です
これはレースの全日本選手権、スーパーGTの他、ジムカーナ、カート、ラリー、
ダートトライアルなどの全日本選手権の年間ランキング上位者が表彰されます

F3-Nクラスのランキング上位者の表彰、左から2人目が雄一君

F3-Cクラスのランキング上位者、右から2人目が蒲生君

フォーミュラニッポンのランキング上位者、一番左が一貴君、右から2人目が和也君
他に表彰されるはずだった石浦君は、残念ながら所用のため欠席となりました

毎日会社勤めをされている方にとっては当たり前のこの格好ですが、皆さんの周りでも普段あまり着ることのない人が"スーツ"を着ると、なかなか新鮮に見えますよね?何でも、女性の方に言わせると「スーツマジック」という言葉があるらしく、"スーツ"を着ている男の人は、普段より何割か増しでかっこよく見えるそうです。・・・らしいです。

これは"レーシングスーツ"でも同じことが言えるそうです。一般的に良く言われる「スキー場で、スキーが上手な人のスキーウェア姿は凄くかっこよく見える」と言われるあれですね。「でも東京に帰って見てみたら・・・」なんてオチもセットで一緒に付いてくる話ですが、彼らに限っては「サーキットで速く走ってるレーシングスーツ姿を見たらかっこよかったけど、普通の時は・・・」なんて話はないと思います!・・・で、いいですよね?

では、最後にレーシングスーツでなくても"オトコマエ"な各自の"スーツ"姿をどうぞ♪

そして、蒲生君は特別に2枚を♪

before

after

御殿場に出てきて5年、スタイリッシュになったことが分かる2枚です(笑)

 

PROFILE

TDP事務局フク
このコンテンツは、FTRS時代からTDPドライバーをサポート しているTDP事務局のフクが、ドライバーのホットな情報や、 懐かしいエピソード、裏話を紹介しています。