人を鍛え、クルマを鍛えるル・マン
前回までのあらすじ
桃之介は、TOYOTA GAZOO Racingの公開車検を見届け、
「応援フラッグ」をチームに渡し、無事指令を遂行した。
今日からは、いよいよサルト・サーキットでのイベントが始まる。
本日はサーキットでの初イベント、ドライバーサイン会(17:00〜)。
それまではた〜っぷり時間があるので、
「日本人エンジニアの方々にお話を聞く」という任務を実行します!
1日中サーキットにいる予定なので、
僕の相棒「オーリス・ツーリング・スポーツ」は、
脇阪寿一選手と小林可夢偉選手に預かって頂きました。
なんでもサルト・サーキットの解説動画を撮られるとのこと。
後日アップされる動画をお楽しみに!
(僕も乗りたかったな・・・。)
・
・
・
・
・
サルト・サーキットに着き、僕がまず向かったのは、
パドックにあるTOYOTA GAZOO Racingのチームホスピタリティブース。
(2年前は遠くから眺めるだけだったんだよな・・・シミジミ。)
実は、トヨタがル・マンに初参戦してから今年で30年なんです!
それを記念して、チームホスピタリティブースの壁には、
初参戦から今シーズンまでのクルマのイラストが描かれています。
僕のル・マン初TV観戦、1999年のTS020もちゃんとありましたよ。
全車が描かれたポスターも(!)
・
・
・
・
・
今日は、エンジンやモーターなどハイブリッドシステムを担当する
日本人エンジニアの皆さんにお話を伺いました。
エンジニアさん達がレースウィーク中、主に仕事をしている場所は、
ピットの裏にそびえ立つこの2階建てのオフィストラック。
なんだか秘密基地みたい。
市販車のハイブリッドシステムを開発していた人・・・
国内レースを担当されていた人・・・
F1参戦時代からレースエンジン開発に携わっていた人・・・
様々なキャリアを持つエンジニアさん達が、
TS040 HYBRIDのハイブリッドシステム「THS-R」を開発されているんです。
お話を伺ったエンジニアの多くの方が、おっしゃっていたことが2つあります。
1. 市販車のハイブリッドシステム開発につながっている
ハイブリッドシステムの軽量化や更なる効率アップなど、
トヨタの市販ハイブリッドカーの開発には、
WEC参戦で培った技術が数多く使われているそうです。
街で見かけるハイブリッドカーにWECで培った技術が使われているんだ。
ハイブリッドカーの見方が変わるなぁ・・・。
2. 「ル・マンに勝ちたい」という強い気持ち
「ル・マンに勝ちたい」という強い気持ちが、ヒシヒシと伝わってきました。
今年のクルマは、ワールドチャンピオンになった昨年のクルマよりも
格段に速くなっているそうなんですが、ライバルもさらに強くなり、
開幕戦から激しい戦いが続いています。
でも、これこそが「世界との戦い」なんだとおっしゃっていました。
こういう極限の場でこそ、人やクルマが鍛えられ、技術が磨かれる、と。
バトルはコース上だけでなく、見えないところでも行われているんですね。
・
・
・
・
・
エンジニアさん達のお話を伺った後、
僕はTOYOTA GAZOO Racingのピットに潜入。
昨日お渡しした応援フラッグをピット内に貼ってきました。
かなり目立つ位置に貼ることが出来ましたよ〜。
TV中継などでぜひ見つけてくださいね。
そして、マイク・コンウェイ選手とともにパチリ。
今回の応援フラッグには、直接マイク・コンウェイ選手へ宛てた応援メッセージをいくつか頂いてたんです。
コンウェイ選手に「日本のファンから応援メッセージですよ」と伝えるととても喜んでいました。
・
・
・
・
・
17:00、いよいよドライバーサイン会のスタートです。
平日の夕方にも関わらず、多くのファンの方が参加されていました。
TOYOTA GAZOO Racingのピット前にもサイン待ちの長蛇の列が。
僕もピットウォーク中の小旗配布をお手伝い〜♪
ル・マンに来られた大勢のファンの方に喜んで頂きました。
次回予告
ハイブリッドシステムを開発する
日本人エンジニアたちの思いを聞いた桃之介。
明日からはいよいよ走行が始まります。
いくぜ!ル・マン