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toyota-f1.comインタビュー
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高橋敬三が語る“F1の波及効果”、そして“勝利への方程式”
「トップチームに追いつき追い越すための重要課題、それが空力です」

レベルの高い2人のドライバーがそろっているトヨタの強み
●今年のレギュレーションによるクルマの仕様変更で、ストップ&ゴーのサーキットと高速サーキットではその影響の出方が違ってくると予想されます。現在のトヨタのクルマに合っているのはどちらのタイプのサーキットでしょうか?
「うーん……、まだわかりません。空力的にはどのチームのクルマもみんな同じように新レギュレーションの影響を受けていますから、ストップ&ゴーのサーキットは各チームともに辛くなっていると思います。また、空力面ではみんな同じように影響を受けているけれども、いっぽうでタイヤも同じような影響を受けるんですね。だからタイヤをいかにうまく使えるかというのがポイントになってくると思います」

●その辺はヤルノとラルフという2人のドライビング・スタイルとも関わってくると思うのですがいかがですか?
「幸いにもトヨタのドライバーは2人ともタイヤにやさしいドライバーですから、きっとレース全体を見渡してしっかりタイヤを使い切るようなクレバーな運転をしてくれるのではないかな、と思っています」

●過去の2人の走りを見ていると、ヤルノは予選の一発が非常に速いドライバーで、いっぽうレースの安定感についてはラルフのほうがいいのかな、という印象があります。これまでのテストにおける2人の走りをご覧になり、2人にはどういった印象をお持ちですか?
「外から見ている印象としてはそうかもしれないですが……。実際にテストで一緒にやってみると、確かに2人のいい部分はその印象通りだと思います。ただし、彼らの弱点だと一般的に思われているところは実はそんなに大きな弱点ではないのかなと、そういう印象を持ちましたね。“ヤルノは一発が速い”というのはこれはもう事実ですが、ただ“レースになると気分屋でアップダウンが激しい”という風には全然思えませんでした。ラルフのほうは安定感があるけれど一発はどうだ、という話がありましたが、彼も実際は一発も速いですしね。だから2人それぞれ一発の速さがあり、レースのパフォーマンスもいいわけです。つまり、お互いに拮抗しているいいドライバーが2人揃っているのではないかなと思いますね」

さらに高い期待を持って挑む日本GP
●各チームそれぞれに「ここは絶対に落とせない」という重点グランプリがあると思います。敬三さんの中ではそれはどのグランプリでしょうか?
「それはもう日本GPですよ。ただし、日本GPというのは最終戦の一歩手前ですよね。そこまでファンの皆さんに待ってくださいというのも辛いですから、やっぱりわれわれが目標に掲げている“なるべく早い時期に表彰台に上がる”ということをまず実現したいと思います。その上で安心して日本GPをもっと高い期待をもって見ていただけるようにしたいな、と思っています」

●表彰台、行けそうですか?
「行くつもりでいます」

[追記]
最後の力強い言葉通り、第2戦マレーシアGPにてヤルノ・トゥルーリ選手が見事に2位入賞を果たし、「早い時期に表彰台に上がる」という目標が早くも実現! 今シーズンは日本GPが非常に楽しみな展開になりそうです。

(2005年2月25日(金)午後4時25分、都内のホテルにて)
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