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![]() モナコGPの舞台裏 日曜日
2007年5月27日(日)●日曜日:レース当日、多くの著名人が訪れたトヨタのホスピタリティ ![]() モンテカルロでグランプリが開催される日曜日は、お金持ちや有名人の姿をあちこちで見かけることになります。 パナソニック・トヨタ・レーシングは、おそらくモナコの港でもっとも見事な船と直接関わりを持っているチームと言えるでしょう。その全長95メートルに及ぶ“インディアン・エンプレス”は、昨年カタールの皇族が購入した船です。現在この素晴らしい船を所有しているのはチームスポンサーのビジェイ・マリヤ氏。51歳の氏は、ユナイテッド・ブリュワリー・グループとキングフィッシャー・エアラインの会長で、船の名前はこのブリュワリーのビールの代表銘柄のブランド名からとっています。 この船ではF1界はもちろんその他のさまざまな業界の著名人が出席した華麗なパーティーが開催されました。F1界でお馴染みの面々、たとえばバーニー・エクレストンやフラビオ・ブリアトーレがトヨタのマネージメント上層部の人間のみならず、世界のショービジネスやスポーツ界で活躍する有名人と交流を深めました。 ![]() たとえばアメリカ人ラッパーのジェイZの姿もありました。37歳の彼は世界で最も成功したヒップホップアーチストのひとりで、現在はNBAのニュージャージー・ネッツの共同所有者でもあります。 また、彼と共に元サッカー選手の中田英寿氏も同席していました。30歳の彼はかつてASローマ他でプレーし、1998年、2002年、2006年のサッカー・ワールドカップでは日本代表として活躍しました。昨年、サッカー界から引退した彼ですが、偉大なサッカー選手、ペレが選考した“生存しているサッカー選手世界トップ125人”にも選ばれています。 オーストラリア人のバイク選手、ミック・ドゥーハンはかねてからのF1ファンで、彼もまたモンテカルロではトヨタのホスピタリティを利用していました。41歳のドゥーハンは500ccの世界バイク選手権で1994年から1998年まで5連覇を達成しています。 ![]() さらにはレース開始が間近に迫った頃、チームの広報責任者、フェルナンダ・ビラ-ボアに著名な俳優、ロジャー・ムーアのエージェントから電話がかかってきていました。ロジャーがトヨタのホスピタリティ内でレースを観戦していいかどうかを尋ねてきたのです。 今年で80歳になるムーアが最初にその名を知られるようになったのは1962年から1969年にかけてイギリスのテレビで放映された『ザ・セイント』でサイモン・テンプラー役を演じたときでした。その後の彼は言うまでもなく7本の007映画に主演し、ジェームズ・ボンドを演じたわけです。 数多くの著名人を迎えたチームのケータリングスタッフは、バラエティ豊かな料理を取り揃え、その腕前を披露していました。 しかし残念ながらミスター・ボンドの存在をもってしても、この日のモナコでパナソニック・トヨタ・レーシングにポイントをもたらすことはできませんでした。難しいレースを強いられたヤルノとラルフはそれぞれ15位と16位でレースを終えることとなりました。土曜日の予選におけるトラブルの影響で、こうしたレース結果に落ち着いてしまったのです。 ●ライバルチーム周辺で見つけたニュース ジャンカルロ・フィジケラは4位入賞を果たし、INGルノーF1チームに今シーズン最高の結果をもたらしました。チームメートのヘイッキ・コバライネンは予選アタックをレッドブルのデビッド・クルサードにブロックされてしまい、レースでは13位に終わっています。そのクルサードですが、予選ではコバライネンがアタック中だったことを知らなかったと述べています。しかしレーススチュワードはクルサードを予選第3セッションから除外し、グリッドを13番手へ降格するペナルティを彼に課しています。 ![]() タイトル獲得に向けて挑戦中のキミ・ライコネンですが、予選で喫したクラッシュにより大打撃を受けてしまいました。彼はプールサイドの右コーナーでバリアに衝突してしまったのです。フェラーリのスタッフは破損したフロントサスペンションを予選時間内で修復することができず、ライコネンは16番手スタートとなります。レースではなんとか8位入賞を果たし、1ポイントを獲得しましたが、この結果、タイトル争いのトップに立つマクラーレンのふたりからは15ポイント離されることとなりました。 |