オーストラリアGP決勝 R.シューマッハーがポイント獲得
J.トゥルーリも9位フィニッシュ。シーズン開幕戦で2台トップ10フィニッシュ
2007年3月18日(日)(オーストラリア・メルボルン発)
F1世界選手権シーズン開幕戦となるオーストラリアGPの決勝レースがオース
トラリア・メルボルンのアルバート・パーク・サーキットで行われた。午後2時、
気温22度、路面温度40度、湿度52%という好天の下で、58周のスタート
が切られた。8番手と、9番手グリッドから各々スタートを切ったJ.トゥルー
リとR.シューマッハーは、スタート直後の混戦の中で順位を入れ替えたが、中
団グループの激しい順位争いの中で、新しいタイヤ使用規則も戦略に活かして健
闘。ラルフ・シューマッハーが、ポイント獲得となる8位でフィニッシュ。J.
トゥルーリも僅かにポイント獲得には届かなかったものの、9位でチェッカーを
受け、パナソニック・トヨタ・レーシングは開幕戦で2台がトップ10フィニッ
シュを果たした。
ラルフ・シューマッハー :
カー・ナンバー11
シャシー:TF107/03
決勝 : 8位 57周/58周
グリッド : 9番手
「我々はトップ10入りを予想していたが、2台共に開幕戦で完走を果たせたの
は良い結果だ。決勝レース時、コンディションは良好だったが、“TF107”は若
干難しい状況で、厳しいレースを強いられた。レース終盤、我々はエンジンのバ
ルブ駆動用空圧の問題に見舞われたが、最後まで走り抜き、ポイントを獲得でき
たのは良かった。終盤に向けて我々のペースは向上し、戦略も上手く行った。今
後はよりスピードを得るために努力しなくてはならない。我々は追い上げるため
の若干のパフォーマンスは持っているが、より上位に近づくための開発を続ける
必要がある。改良のチャンスはあるので、自信は持っている。それぞれの分野に
集中して全力を尽くすのみだ」
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー12
シャシー:TF107/04
決勝 : 9位 57周/58周
グリッド : 8番手
「私にとっては残念な午後となり、ポイント獲得を果たせなかったのは悔しい。
スタートをミスし、第1コーナーまでに2つポジションを落としてしまった。1
周目終了までに何とか一つポジションを取り戻したが、最初の給油まではラル
フ・シューマッハーの後でポジションを上げられなかった。さらに、ピットアウ
ト直後のG.フィジケラに先行されてしまった。私は彼をパスすることが出来ず、
彼は給油直後で重かったため、そこでも上位から離されることとなってしまった。
そして、その後も苦戦が続いた。“TF107”のバランスは決して悪くはなかった
が、ポジションアップする方法はなかった。終盤にはブレーキのトラブルに見舞
われてしまい、更にペースを落とさざるを得なかった。とはいえ、完走を果たす
ことが出来た。厳しい冬季オフシーズン中のテストの状況を考えればまずまずの
週末であった」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「開幕戦でポイントを獲得することが出来、また2台揃って完走したことはまず
まずの結果と言える。スタートでポジションを落としたヤルノ・トゥルーリもす
ぐに順位を回復し、ラルフ・シューマッハー、ヤルノ・トゥルーリの順で8、9
位でレース前半が経過。ヤルノ・トゥルーリは後半タイムがなかなか上がらなか
ったが、粘り強く走行を重ね、序盤の順位を守って2台揃ってフィニッシュ出来
た。特に新しいタイヤ規則をどのようにこなすかも課題であったが、ラルフ・シ
ューマッハーも2種類のタイヤの特性をうまくカバーして走行してくれた。3週
間先の第2戦マレーシアGPでは更に上位を狙えるようにテストで“TF107
”をより速くしてクアラルンプールへと向かいたい」
冨田務 : TMG会長 兼 チーム代表
「シーズンの開幕戦でラルフ・シューマッハーが価値ある1ポイントを獲得して
くれ、良いスタートが切れた。スターティンググリッド順位は悪くなく、ロウン
チシステムも問題なく作動した。しかし、2台共、周回ペースは、上位グループ
と比較するには不十分な速さであった。我々が本来いたい位置と比較すれば確か
に遙か遠い位置におり、やらなくてはならないことはいくつかある。ヤルノ・ト
ゥルーリはスタート直前のパレードラップでオイル煙を吐いたが、重要なトラブ
ルではなかった。また、レースの終盤ラルフ・シューマッハーはエンジンのバル
ブ駆動用空圧に問題を抱えていたが、何とか最後まで走り切った。ヤルノ・トゥ
ルーリもブレーキにトラブルを抱えたが、最終的には2台共に完走を果たすこと
が出来た。冬季テスト期間中に信頼性の問題を対策して来ただけに、今回の結果
は喜ばしい。タイヤは良好だったが、ソフトタイヤを使用した最後のピットイン
後には若干の摩耗に見舞われた。路面のコンディションと天候に恵まれたとはい
え、我々の競争力はまだ十分ではなく、懸命に努力を続け、“TF107”の開発を
続けなければならない」
1 |
K.ライコネン |
フェラーリ |
2 |
F.アロンソ |
マクラーレン |
3 |
L.ハミルトン |
マクラーレン |
4 |
N.ハイドフェルド |
BMW |
5 |
G.フィジケラ |
ルノー |
6 |
F.マッサ |
フェラーリ |
7 |
N.ロスベルグ |
ウィリアムズ |
8 |
R.シューマッハー |
トヨタ |
|
|
詳細.. |