F1第2戦マレーシアGP決勝 J.トゥルーリが7位ポイント獲得
R.シューマッハーは不運のタイヤトラブルで15位フィニッシュ 次戦に期待
2007年4月8日(日)(マレーシア・セパン発)
F1第2戦マレーシアGP決勝レースが、マレーシアのセパン・サーキットで行われた。午後3時、好天に恵まれ、気温34度、路面温度57度、湿度58%という高温多湿の厳しいコンディションで、56周のスタートが切られた。各々、8番手、9番手のグリッドからスタートを切ったヤルノ・トゥルーリとラルフ・シューマッハーは、スタートで若干ポジションを落とし、ヤルノ・トゥルーリが9位、ラルフ・シューマッハーが13位で序盤戦へ突入。その後は、ペースの遅いライバルカーに行く手を阻まれるなど苦戦を強いられたが、ヤルノ・トゥルーリは粘り強く戦い、ポジションを上げ、最終的には7位でフィニッシュ。2ポイントを獲得した。一方、ラルフ・シューマッハーは、タイヤの空気圧が下がるというトラブルに見舞われ、ポジションアップを果たすことが出来ず、最後までレースを走り切ったものの、1周遅れの15位でレースを終えることとなった。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12
シャシー:TF107/04
決勝 : 7位 トップと1分10秒132差
タイヤ選択:ハード/ソフト/ソフト
グリッド : 8番手
「ポイント獲得が出来て嬉しい。良い週末を過ごせた。私はずっとハードに戦い続け、“TF107”も良く応えてくれ、その全ての性能を最大限に利用することが出来た。唯一、残念なのは、スタートが上手く行かなかったことで、レースのほとんどをG.フィジケラ(ルノー)の後方で戦わなくてはならず、かわせなかったことだ。最初の給油までは、私の方が彼よりも速かったが、このサーキットは先行した者が有利な傾向にある。しかし、我々はその後も良いペースを維持し、最後の10周までは、安定して速いラップを刻むことが出来た。最後の10周は、些細な技術的トラブルに見舞われ、それ以上のアタックは諦めざるを得なかった。とはいえ、今日の結果には満足しており、週末を通してミス無く作業を行ってくれたチームに感謝したい」
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー11
シャシー:TF107/03
決勝 : 15位 55周/56周
タイヤ選択:ソフト/ソフト/ハード
グリッド : 9番手
「この週末は始めから厳しいものだったが、今日も全てが上手く行かない一日だった。決勝レースでのスタートが上手くいかなかったことに加え、その際ヤルノ・トゥルーリを避ける必要があり、そのためいくつか順位を落とした。その後、最初の給油までの間は、先行車に阻まれることとなった。最初の給油から間もなく、タイヤの空気圧が下がるというトラブルに見舞われ、予定外のピットインを余儀なくされた。それによって、早めに多くの燃料を積むこととなり、重く、バランスの悪い状態で走らざるを得なかった。全体的に見て、ポイント獲得もならず、困難なレースだった。しかし、来週にはバーレーンGPが迫っており、次戦こそは良い結果を期待している。ヤルノ・トゥルーリの結果は、我々が2台揃って挑戦出来る速さを持っているということを示している」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「気温35度に近い状況でヤルノ・トゥルーリが粘り強く走って2戦連続ポイントを獲得出来、応援をして下さる皆さんの期待に少しは応えることが出来たのではと、一寸ほっとしている。一方、ラルフ・シューマッハーは2セット目のタイヤの空気圧が下がり、早めに2度目の給油を行ったことでポジションを大きく落としてしまった。また、両ドライバー共スタートで順位を下げたことも後々レース展開に大きく影響を与えてしまった。来週のバーレーンGPまでわずか1週間であるが、細かなところも含めてしっかり見直し、1レース1レース上を目指して行けるように頑張りたい」
冨田務 : TMG会長 兼 チーム代表
「この結果には満足しなければならない。開幕戦オーストラリアGPに比べ、いくつかの進化を成し遂げることが出来たからであり、特にレースにおける速さに関して改善が見られた。この週末は、良いスタートを切ることが出来、再び2台揃って予選ではトップ10入りを果たした。しかし、決勝のスタートでは、2台共に問題を抱え、いくつかポジションを落とすと共に、どちらも、最初の給油まで遅い先行車に阻まれ、10秒以上をロスしてしまった。ずっと見て来た通り、ここでは追い越しは、非常に難しい。しかし、ヤルノ・トゥルーリは猛暑の厳しいコンディションの中で、力強いレースを戦ってくれた。我々が最初の給油までの走行にハードタイヤを選択したことは良い判断であったが、渋滞に阻まれたことで優位性を活かすことは出来なかった。ラルフ・シューマッハーはあまり運に恵まれず、最初の給油後、タイヤの空気圧が下がるというトラブルに見舞われ、彼は戦略上最も望ましくないタイミングでピットインせざるを得なかった。
予定では2度目の給油後は、ハードタイヤを装着し、最後まで走り切ることになっていた。このことで彼は戦いから脱落することになってしまった。暑いセパンで、燃料をフルに積んで走るのは厳しいことだが、彼は最後まで粘り強く走り切って、完走を果たしてくれた。我々は開幕戦オーストラリアGPで8位と9位という結果を得たが、それに対してここマレーシアでは7位と15位という結果に終わった。しかし、実際のパフォーマンスでは、今回の方が良いものだった。オーストラリアGPでは、速さの面で遙かに及ばなかったが、ヤルノ・トゥルーリの1度目及び2度目の給油後の走行では、彼のラップタイムは上位グループと比較して遜色のないもので、これは良いニュースだ。もし我々が上手くスタートを切っていれば、ルノー勢を押さえ込んでいることが出来たはずだ。そして我々が今後も開発を続けていくことで、上位チームに更に近づくことが出来ることを期待している」
1 |
F・アロンソ |
マクラーレン |
2 |
L・ハミルトン |
マクラーレン |
3 |
K・ライコネン |
フェラーリ |
4 |
N・ハイドフェルド |
BMW |
5 |
F・マッサ |
フェラーリ |
6 |
G・フィジケラ |
ルノー |
7 |
J・トゥルーリ |
トヨタ |
8 |
H・コバライネン |
ルノー |
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詳細.. |