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新居章年リポート
2007年9月10日(月)いつもご声援ありがとうございます。F1も9月に入り、いよいよ終盤戦となりました。今週行われるイタリアGPは平均スピードが17戦中もっとも高い超高速サーキットです。それでは、モンツァで開催された伝統の一戦、イタリアGPの模様を報告しましょう。 ●合同テストで超高速コース、モンツァへの対応を準備 イタリアGP初日は、サイドポンツーンに装着するトップクラッシュウイングにクラックが入り、急きょ取り外して走行することに
●初日フリー走行で、空力パーツに予期せぬトラブルが発生 そういったこともあってか、初日午後のフリー走行ではヤルノ(トゥルーリ)が11番手、ラルフ(シューマッハー)も12番手と不満の残る結果となりました。特にラルフは、ヤルノが順調にセットアップを進めていたのに対して、思うようにセッティングを煮詰めることができず苦労していました。アンダーステア傾向にあり、縁石でのクルマの挙動にも不満を持っていて、前後のトーションバーやサードエレメントの交換などに時間を費やしました。しかし、トップスピードは悪くないので、空力的な変更ではなく、メカニカルな部分でハンドリングを変えていく方向で対処していきました。 ●予選第2ピリオド、ヤルノが会心のアタックでトップ10入り 予選第1ピリオドは1秒以内に16人がひしめく大混戦。セットアップに苦戦していたラルフは渋滞にも悩まされ、脱落してしまった 一方、ラルフは前戦トルコGP同様、結果的に第1ピリオドで予選を終えることになってしまいました。第1ピリオドを突破するかどうかというのは、レースで満足のいくパフォーマンスを発揮できるかどうかの大きなポイントとなるので、本当に残念です。今回、第1ピリオドは1秒以内に16人がひしめく大混戦で、16番手までは、わずかに100分の5秒。ラルフ本人は口にしませんでしたが、渋滞の影響があったことも確かです。タイムという点では、ほとんど前の数台とは差がなく、ダンゴ状態となっているので、決勝レースでは力強い走りを見せられるだろうと期待をつないでいました。
ヤルノはシングルグリッドからスタートしたが、ポイント獲得ならず。スタートでの出遅れとブルツに前を押さえられたことが響いた ●スタートでの出遅れによって、ポイントが一気に遠のく気をつけていたスタートでの出遅れが、今回再び出てしまったことは、今後の大きな反省材料です。9番手からスタートしたヤルノはこれで1コーナーまでに3つポジションを落としてしまいました。さらに直後のシケインで、後続にいたアレクサンダー・ブルツ(ウイリアムズ)がシケインをショートカットして、そのままヤルノの前に出てきて、しばらく前を走り続けるという不運も、ヤルノの1ストップ作戦を台無しにしました。ヤルノの1つ前のグリッドだったニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ)が6位入賞を果たしているだけに、スタートでの出遅れが残念です。
次戦はダブルヘッダー、ベルギーGP。それが終われば、いよいよ母国ラウンド、富士スピードウェイでの日本GP決戦が待っている
ラルフは問題なくスタートしたものの、前後のグリッドからスタートしたライバル勢も同じ1ストップ作戦を敷いていたために、ピットストップでの逆転はなりませんでした。コース上でも、最終コーナーで前のクルマに近づきすぎると、前の車の乱気流に入りコーナー中でアンダーが強くなるため距離を少しとらざるを得ず、ついては離れ、離れてはつくという展開の繰り返しとなりました。
今回のイタリアGPでは、予選でのパフォーマンス向上と、レースでのスタートの改善という2つの課題ができました。次戦、2週連続開催となるベルギーGPまで時間はありませんが、できる限りの対策をして、日本GPにつながるようなレースを行いたいと思っています。ご声援よろしくお願いします。 モンツァでの新居章年。事前テストでの成果を踏まえ上位フィニッシュが期待された今回だったが、決勝レースは悔しい結果に終わった。日本GPまで残りは1戦。スパで巻き返しを狙う。 |