TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、5月7日(木)から10日(日)にかけてポルトガルで開催される、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・ポルトガル」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)を加えた、合計5台のGR YARIS Rally1で参戦。2026年シーズン開幕戦から続く優勝記録を6勝に伸ばすことを目標に据えて臨みます。
4月の第4週目にスペインで開催されたラリー・イスラス・カナリアスで、TGR-WRTは1-2-3-4フィニッシュを達成すると共に、開幕戦からの連続優勝を5勝に伸ばしました。その結果、マニュファクチャラー選手権での首位を守り、リードを98ポイント差とさらに拡大しました。それから約1週間という短いインターバルを経て、戦いの舞台はポルトガルのグラベル(未舗装路)ステージへ。グラベルイベントは第3戦サファリ・ラリー・ケニア以来となりますが、ヨーロッパ大陸では今シーズン初のグラベル戦となります。1967年に初めて開催され、WRC創設初年度の1973年からシリーズに組み込まれてきたラリー・ポルトガルは、数あるWRCイベントの中でもっともスタンダードなグラベルラリーとして知られています。ポルトガルの北部から中部にかけて展開するステージは、ハイスピードなセクションもあれば低中速のテクニカルなセクションもあるなど、様々なコーナーによって構成されます。また、ステージの路面は比較的フラットで、道の表面はルースグラベル(滑りやすい砂や砂利)に覆われています。そのため出走順がタイムに大きな影響を及ぼす「クリーニングエフェクト」が大きいイベントとして知られています。しかし、ラリーカーが何台か走るうちにルースグラベルははけていき、同じステージを2回目に走行する際には硬い岩盤が露出し、場所によっては深い轍が刻まれたり大きな石が掘り起こされるなど、路面コンディションは大きく変化します。
TGR-WRTにとってラリー・ポルトガルは非常に相性が良いイベントのひとつであり、2019年から6大会連続で優勝を飾っています。2021年大会で表彰台のトップに立ったエバンスは、前戦ラリー・イスラス・カナリアスで総合2位に入ったことにより、勝田に代わりドライバー選手権で首位に立ちました。そのエバンスを2ポイント差で追う勝田もまた、過去ポルトガルでは好成績を残しています。今季第2戦から4戦連続で表彰台を獲得しているパヤリは、勝田と27ポイント差の選手権3位につけ、パヤリと4ポイント差の選手権4位にはソルベルグがつけています。ソルベルグは昨年のラリー・ポルトガルではGR Yaris Rally2をドライブし、サポート選手権のWRC2で優勝しました。ラリー・イスラス・カナリアスで今季初優勝し、2戦を欠場しながらも選手権6位につけるオジエは、ラリー・ポルトガルでもっとも成功したドライバーとして知られています。オジエは2024、2025年と2連勝し、ポルトガルでの最多優勝記録を7勝に更新しました。なお、今大会ではエバンス、オジエ、ソルベルグがTGR-WRTのマニュファクチャラーズポイント獲得資格を持つドライバーとして出場します。
TGRの若手選手育成プログラムである「TGR WRCチャレンジプログラム」の第2世代ドライバー、山本雄紀はコ・ドライバーのジェームス・フルトンと共に、前戦に続きGR Yaris Rally2で出場。Rally2は今回45台ものエントリーを集める大激戦区となり、山本を含めた11人のドライバーがGR Yaris Rally2のステアリングを握ります。サポート選手権であるWRC2にはローぺ・コルホネン(フィンランド)、ガス・グリーンスミス(イギリス)、テーム・スニネン(フィンランド)、アレハンドロ・カチョン(スペイン)ら強豪ドライバーがエントリー。また、オーストラリア選手権で複数回の優勝経験を持つハリー・ベイツ(オーストラリア)は、今回がヨーロッパでのWRCイベント初挑戦となります。その他にもエリオット・デルクール(フランス)、アドリアン・モスカ(フランス)、ベルンハルト・テン・ブリンケ(オランダ)、ルーベン・ロドリゲス(ポルトガル)がWRC2にチャレンジ。山本とペドロ・アルメイダ(ポルトガル)はWRC2外でのエントリーとなります。また、TGR WRCチャレンジプログラムのコ・ドライバーである前川富哉は、ベテランドライバーのヤルッコ・ニカラと共にルノー Clio Rally3でWRC3クラスに挑みます。
ラリーは今年もポルトガル北部の大都市、ポルトの近郊「マトジニョス」に置かれ、木曜日から日曜日にかけて競技が行われます。シェイクダウンは例年よりも早く水曜日の午後3時過ぎから始まり、ステージはマトジニョスから南に約120km離れた古都コインブラで7日(木)に行われるセレモニアルスタートに続き、午後3時過ぎから開始。デイ1としてコインブラの北側エリア、アヴェイロの近郊で2本のステージを走行します。その後、大西洋に面したリゾート地であるフィゲイラ・ダ・フォスで1.93kmのスーパーSSを走り、一日が終了します。競技2日目となる8日(金)のデイ2は、例年通りコインブラの東側エリアで「モルターグア」「アルガニル」「ロウザン」「ゴーイス」という定番ステージを、アルガニルでの20分間のリモートサービスを挟んで走行した後、マトジニョスへと戻ります。そのうち、SS8ゴーイスのみ1回のみの走行となります。9日(土)のデイ3は、サービスパークの東から東北にかけてのエリアが主舞台となり「フェルゲイラス」「カベセイラス・デ・バスト」「アマランテ」「パレーデス」という4本のステージを、マトジニョスでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。全長26.24km のSS13/17アマランテは、今年も大会最長のステージとなります。その後「ロウサダ」のラリークロスサーキットで、SS19として名物のスーパーSSが行われてデイ3は終了。9本のステージの合計距離は145.88kmと非常に長く、4日間で最長の一日となります。最終日、10日(日)のデイ4は、デイ3とほぼ同じエリアで「ヴィエイラ・ド・ミーニョ」と、大ジャンプで有名な「ファフェ」の2本のステージを、サービスなしで各2回走行。最終ステージとなるSS23ファフェ2は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。ラリーは4日間で23本のステージを走行し、その合計距離は344.91km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1874.58kmとなります。
ユハ・カンクネン (チーム代表代行)
ポルトガルは私たちがいつも楽しみにしているラリーです。現地の人々はラリーとこのスポーツの歴史に非常に大きな情熱を注いでいますし、ここ数年は私たちチームとしても良い成績を残すことができている大会です。ポルトガルの道は走りがいがありますが、路面がかなり荒れ、クルマとタイヤにとって厳しいコンディションになることもあります。また、路面のクリーニングの影響が大きいことも承知しています。木曜日と金曜日は、我々のドライバー4人が早い出走順でステージを走行することになります。もちろんエルフィンは出走順トップで走ることに慣れていますが、貴元、サミ、オリバーにとっては適応すべき新たな挑戦となります。一方、セブは少し後方からスタートしますし、このラリーでは誰よりも良い成績を収めています。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
ラリー・イスラス・カナリアスの終盤に多くのポイントを獲得できたことは、それによって今年もポルトガルでの出走順がトップにはなりましたが、チャンピオンシップにとってはポジティブなことでした。通常、ポルトガルでは出走順が重要な要素になりますが、ここ数年、私は何度も出走順トップで戦ってきたので、特に不慣れな状況ではありませんし、準備もできています。また、今週のプレイベントテストでもそうだったように、ポルトガルは天候が変わりやすいことも理解しています。どのようなコンディションであれ、私たちはただベストを尽くすことに集中し、引き続き多くのポイントを獲得できるように努力します。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
カナリアスでは優勝することができて素晴らしい気分でしたし、このような結果は次のラリーに向けて、常にさらなる自信をもたらしてくれます。ポルトガルは私のキャリアにおいて特別な場所ですし、いつだって楽しめるラリーです。ファンの皆さんが素晴らしい雰囲気を作り出してくれるので、再びポルトガルに戻れることを嬉しく思います。この大会では素晴らしい成績を残してきたので、目標はもちろん自分たちの優勝記録を更新することです。私たちの出走順は有利に働くかもしれませんが、このラリーはコンディションが予測不可能ですし、過去には激しい雨に見舞われたこともあります。
オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)
前戦は望んだような結果にはなりませんでしたが、ポジティブな要素をポルトガルに繋げていきたいと思っています。ポルトガルは素晴らしいイベントで雰囲気も最高ですし、多くの熱狂的なファンもいるので、いつも出場を楽しみにしています。昨年はRally2カーで良い成績を収めましたが、Rally1カーでこのような荒れたヨーロッパのグラベルラリーに挑むのは今回が初めてです。学ぶべきことはまだたくさんありますが、今シーズンのここまでの素晴らしいフィーリングとスピードを維持し、良い結果でフィニッシュしたいと思っています。
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
ポルトガルは本当に好きなラリーです。雰囲気は常に最高で、ステージも自分に合っていると思いますし、過去にも良い結果を残してきました。今年に関しては非常に厳しい戦いになると思います。今回は出走順がトップではありませんが、2番手スタートであってもなかなか厄介です。木曜日と金曜日に本格的なグラベルステージを走行する今年のルートは、その点ではかなり厳しいものになるでしょう。天候次第ではありますが、楽なラリーにはならないと思うので、良い結果を残せるよう、いつも通り全力を尽くします。
サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
ポルトガルで再びグラベルを走れることを楽しみにしています。ケニアやサウジアラビアのような、より過酷で特殊なラリーを除けば、このようなクラシックなグラベルラリーは久しぶりな感じがします。今回初めてグラベルで早い出走順を経験することになりますが、戦いに参加できることを嬉しく思いますし、苦しむのは自分たちだけではないので、あまり文句は言えません。セブのような強力なドライバーたちが自分たちの後方からスタートするので、彼らを打ち負かすのは難しいかもしれませんが、現在の良い調子を維持できればと思っています。
山本雄紀 (WRCチャレンジプログラム GEN2)
ポルトガルは自分にとって今年最初のグラベルラリーなので、とても楽しみです。路面がかなり滑りやすく、フォローしなくてはならない走行ラインも狭いので、自分にとっては他のグラベルラリーと少し異なり、かなり難しいラリーになりそうです。大きなチャレンジになると思いますが、喜んで挑みます。プレイベントテストを成功させてラリー本番でも良いフィーリングを得て、上位争いに加わりたいと思っています。今回はWRC2のポイントを獲得できなくても、良い戦いができる自信はあります。
(最新の情報はwww.wrc.comをご確認ください)
最新情報はこちら
TOYOTA GAZOO Racing WRTのSNSアカウント
∇Facebook: https://www.facebook.com/TOYOTAGAZOORacingWRC
∇X: https://x.com/TGR_WRC (@TGR_WRC)
∇Instagram: https://www.instagram.com/tgr_wrc/ (@TGR_WRC)
∇YouTube: https://www.youtube.com/@TOYOTAGAZOORacingJPchannel
第6戦 ラリー・ポルトガル
TOYOTA GAZOO Racing WRC 2026年オフィシャルパートナー
TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム 2026年オフィシャルパートナー

