TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、7月17日(金)から19日(日)にかけてエストニアで開催される、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・エストニア」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)を加えた、合計5台のGR YARIS Rally1で参戦。2026年シーズン8回目の優勝および、選手権におけるリード拡大を目指します。
前戦アクロポリス・ラリー・ギリシャで現世界王者のオジエが優勝し、TGR-WRTは今シーズン7勝目を獲得。マニュファクチャラー選手権におけるリードを146ポイントとさらに拡大しました。一方、ドライバー選手権ではエバンスが首位の座を守りましたが、ギリシャで総合3位に入った選手権ランキング2位の勝田がポイント差を11に縮め、オジエが選手権5位から3位へとポジションアップ。勝田と26ポイント差につけています。また、ギリシャを総合4位で終えたパヤリは4位、ソルベルグは5位と、TGR-WRTのドライバー5人がチャンピオンシップの上位を占め、ラリー・エストニアでもこの5人が覇を競います。
2026年のWRCはギリシャからシーズン後半戦に突入しましたが、後半7戦は全てグラベル(未舗装路)ラリー。しかしグラベルといっても路面やステージの特徴はラリーごとに異なり、ギリシャは非常に荒れた路面でのサバイバル色が強いラリーでした。しかし、迎えるラリー・エストニアと、そこから一週間のインターバルをおいて開催されるラリー・フィンランドは、ギリシャとは大きく異なる路面での戦いとなります。いずれも路面は全体的にフラットで、大きな凹凸や石もなく、ハイスピードなコーナーが連続するステージが多くを占めます。そのためギリシャのようにタイヤのダメージや摩耗を過度に気にする必要はなく、ドライバーは純粋にスピードを求めることが可能となります。しかし、エストニアのステージは、フィンランドと比べるとツイスティでテクニカルなセクションもあり、路面は全体的に軟らかめです。そのため同じステージを2回目に走行する際は深い轍(わだち)が刻まれることが多く、クルマのセットアップとドライビングを上手くアジャストする必要があります。
ラリー・エストニアは2020年に初めてWRCとして開催され、以降WRCのカレンダーに5回含まれてきました。TGR-WRTにとっては相性の良いイベントのひとつであり、昨年までに4回優勝。2025年大会では、初めてGR YARIS Rally1をドライブしたソルベルグが圧巻の速さを発揮し、WRC初優勝を手にしました。また、ソルベルグ以外の4人のドライバーもハイスピードなグラベル・ラリーを非常に得意としているため、5人全員に大きなチャンスがあると言えます。ただし、オジエは2021年大会を最後にこのラリーには出場しておらず、今回は久々のチャレンジとなります。前戦ギリシャでステージの出走順が1番手だったエバンスと2番手だった勝田は、路面のルースグラベルを掃き飛ばしながら走るなど、非常に大きなハンデを負ってラリー序盤を戦いました。しかし、エストニアとフィンランドでは例年クリーニングエフェクトがギリシャほどは大きくないため、序盤から上位争いに加わることも不可能ではありません。なお、勝田にとって今回のエストニアはWRC出場100戦目の記念すべき大会となります。
今年のラリー・エストニアには、サポートカテゴリーにも注目の若手選手が多く出場します。そのうち、TGR WRCチャレンジプログラムからは7人の選手がエントリー。ラリージャパンのWRC2カテゴリーで3位に入り初表彰台を獲得し、前戦ギリシャではパワーステージでWRC2最速タイムを記録した2期生の山本雄紀は、今回もWRC2のレギュラー出場ドライバーとしてGR Yaris Rally2のステアリングを握ります。ヨーロッパ各国のラリーに出場しながら経験を積んできた3期生の後藤正太郎と松下拓未、エストニア出身のグローバル生ジャスパー・ヴァヘルは、やはりGR Yaris Rally2で初めてWRC2に挑みます。ヴァヘルは、6月にユバスキュラで開催されたフィンランド・ラリー選手権第5戦で優勝。良い流れに乗って母国戦に臨むことになります。また、4期生の尾形莉欧と柳杭田貫太はRally3車両でWRC3に初チャレンジ。前川富哉は、ヤルッコ・ニカラのコ・ドライバーとしてWRC3に出場します。
今回のエストニアには、全部で14台のGR Yaris Rally2が出場。TGR WRCチャレンジプログラムのドライバー以外では、WRC2の選手権新リーダーであるローぺ・コルホネン(フィンランド)、ポルトガルで優勝して以来の出場となるテーム・スニネン(フィンランド)、ガス・グリーンスミス(イギリス)、ベルンハルト・テン・ブリンケ(オランダ)、トゥッカ・カウッピネン(フィンランド)、ヨハネス・ケーファーベック(オーストリア)、エゴン・カウアー(エストニア)、カール・マルティン・ヴォルヴァー(エストニア)、ヨーセップ・ラルフ・ノーゲネ(エストニア)、ウルモ・アーヴァ(エストニア)がGR Yaris Rally2でエントリーしています。
ラリー・エストニアは、今年もエストニア第2の都市「タルトゥ」を中心に行われます。サービスパークはこれまでと変わらず、ラーディ飛行場跡に設けられたエストニア国立博物館の敷地内に置かれ、競技は金曜日から日曜日までの3日間で開催。今年は、金曜日最初のSS1から、日曜日最後のSS18までのスタート時間が、約48時間に収まるという非常にコンパクトなスケジュールが導入されました。ラリー初日の17日(金)は、朝8時過ぎからシェイクダウンが行われ、午後1時過ぎからデイ1がスタート。タルトゥの南側エリアで3本のステージを、タイヤフィッティングゾーンを挟んで各2回走行し、一日の最後にはエルヴァの市街地で全長1.72kmのスーパーSSがSSS7として行われます。競技2日目となる18日(土)のデイ2は、タルトゥの北側で2本のステージを各2回走行。ミッドデイサービスを経て、午後はサービスパークの南側で2本のステージを2回走った後、サービスパークのすぐ近くで1.76kmのスーパーSSをSSS16として走行します。なお、デイ2は9本合計149.60kmのステージを走行する、3日間で最長の一日となります。最終日の19日(日)は、デイ3として今大会最長となる24.39kmのステージを2回走行。そのうち、SS17の再走となる最終ステージのSS18は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ラリーは3日間で18本のステージを走り、その合計距離は301.8km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1022.02kmとなります。
ユハ・カンクネン (チーム代表代行)
シーズンのこの時期に開催されるエストニアとフィンランドでの高速ラリーを、チームとしていつも楽しみにしています。もちろんフィンランドは我々のホームラリーですが、エストニアでも良い歴史を刻み、良いリザルトを残してきました。アクロポリス・ラリーではタイヤのマネージメントが鍵でしたが、エストニアはより全開での戦いになるでしょう。我々のドライバーは皆、ハイスピードな道でドライビングを楽しみ、強さを発揮することができます。オリバーは昨年このラリーで素晴らしい勝利を収めましたし、貴元とサミも好調です。出走順トップのエルフィンにとっても、前戦よりは戦いやすいラリーになるでしょう。セブはしばらくこのイベントに出場していませんが、ギリシャでの勝利でモチベーションを高めているはずです。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
私たちにとってギリシャは厳しい大会でしたが、エストニアとフィンランドのよりハイスピードな道では全く違う展開となることを期待しています。これらのイベントに向けては良いフィーリングを見つけ、クルマを可能な限り良い状態に準備することが重要ですが、先週エストニアの国内ラリーに出場し、再び非常に高いスピードに慣れることができたのは有益でした。もしエストニアの路面が非常に乾いていたら、クリーニングの影響を受けることになるかもしれませんが、どのようなコンディションであっても、ベストを尽くすことに集中するだけです。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
ギリシャでの優勝は私たちにとって非常に重要でした。そこから戦いの場がエストニアに移るのは大きな変化です。特に私にとっては、このラリーに2021年以降出場していないのでなおさらですが、再び出場できることを楽しみにしています。エストニアはシーズン屈指のスペクタクルなラリーですし、オーガナイズも良く、素晴らしい雰囲気のイベントです。先週のテストではハイスピードな道での感覚を取り戻すことができてとても楽しかったので、私たちに競争力があることを願っています。簡単ではないことは承知していますが、このような挑戦はいつも楽しみですし、全力を尽くしたいと思います。
オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)
ラリー・エストニアに戻ることを本当に楽しみにしています。昨年、初優勝を達成したエストニアは、自分にとって非常に特別な場所です。ハイスピードな道、巨大なジャンプ、そして熱狂的なラリーファンなど、常に楽しむことができてきた本当にクールなラリーです。ここ最近はなかなか上手く行かないラリーが続いていましたが、今回はこのクルマでの出場経験があるラリーなので、とにかくベストを尽くし、どこまでできるか試してみたいと思います。
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
ギリシャでは良い戦いができたので、自分のお気に入りのラリーであるエストニアとフィンランドの高速ステージに向けて、良いフィーリングを得ることができました。エストニアでは、特にステージの2回目の走行で路面に轍ができ、あのスピードではマージンもほとんどないため、集中力がかなり必要になります。これらのラリーでは自分のチームメイト全員が非常に手強い相手になると思いますが、自分もベストを尽くして良い結果を残し、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思います。
サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
カレンダーの中で自分のお気に入りラリーである、エストニアとフィンランドでの2戦が本当に楽しみです。前戦のギリシャでは序盤こそ苦戦しましたが、良い形で終えることができたので満足しています。チャンピオンシップでもまだ良い位置につけていますし、次のラリーでは出走順もそれほど悪くないはずなので、上位争いに加わることができるのではないかと思いますし、自分たちがどこまでできるか楽しみです。
山本雄紀 (WRCチャレンジプログラム GEN2)
再びハイスピードなグラベルロードに戻れることを本当に嬉しく思います。昨年のラリー・エストニアでは良いフィーリングを得ることができましたし、その後、クルマのハンドリングとラリーのマネージメント面が大きく進歩しました。先日、準備のためにフィンランド選手権のラリーにも参戦したので、準備はできたという自信があります。目標は高く設定していますが、WRC2には今回も多くの強豪ドライバーが参戦します。彼らと戦えるのが楽しみですし、ベストを尽くしたいと思います。
(最新の情報はwww.wrc.comをご確認ください)
最新情報はこちら
TOYOTA GAZOO Racing WRTのSNSアカウント
∇Facebook: https://www.facebook.com/TOYOTAGAZOORacingWRC
∇X: https://x.com/TGR_WRC (@TGR_WRC)
∇Instagram: https://www.instagram.com/tgr_wrc/ (@TGR_WRC)
∇YouTube: https://www.youtube.com/@TOYOTAGAZOORacingJPchannel
第9戦 ラリー・エストニア
TOYOTA GAZOO Racing WRC 2026年オフィシャルパートナー
TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム 2026年オフィシャルパートナー

