TRDラリーチャレンジ Rd3 in 徳島レポート

TRDラリーチャレンジ初の本格グラベルステージ!グラベルマイスターを決める一戦

2014.06.03 TRDラリーチャレンジ2014

マシンコントロール技術と精神力が試される難関ステージ

2014年6月1日、徳島県中尾山高原エリアにおいてTRDラリーチャレンジ in 徳島が行われた。JAF地区戦「つるぎ山アルペンラリー」への編入という形で新たに設定された本戦には30台ものエントリーが集まり、TRDラリーチャレンジの盛り上がりが感じられた。
今回競技に使われるコースは、日本最長の林道と言われる「剣山スーパー林道」。締まったグラベル路面で滑りやすいのが特徴で、これまでラリーチャレンジで使用されてきたグラベルコースとは全く違う路面感覚となる。また、ガードレールの先が断崖絶壁となっているため、視覚的な恐怖がドライバーを襲う。

  • 海外ラリーさながらのギャラリーステージ。迫力の走りに大きな歓声が上がっていた。
    海外ラリーさながらのギャラリーステージ。迫力の走りに大きな歓声が上がっていた。
  • 剱山スーパー林道から望む素晴らしい眺め。選手たちは景色を楽しむ余裕もなく激走を続ける。
    剱山スーパー林道から望む素晴らしい眺め。選手たちは景色を楽しむ余裕もなく激走を続ける。

滑りやすいダート路面にFRで挑む86クラス

今回はチャレンジングなコースということもあり、地区戦と合わせて数台のリタイヤが発生してしまう。その結果、SS3とSS6の一部がキャンセルになる波乱の展開となった。
激戦の86エキスパートクラス(E-2)は、中村・安藤組が全SSでクラストップタイムを記録し、経験値を活かした貫禄の勝利。86チャレンジクラス(C-3)は2台のリタイヤが出てしまう結果になったが、角谷・秋田組が安定したタイムをマークし悲願の優勝を飾った。

  • クラストップタイムの走りで勝利した中村・安藤組。山口組との勝負の行方は…!?
    クラストップタイムの走りで勝利した中村・安藤組。山口組との勝負の行方は…!?
  • 安定した走りでミス無く走りきった角谷・秋田組が悲願のクラス優勝。
    安定した走りでミス無く走りきった角谷・秋田組が悲願のクラス優勝。

一つのミスが順位を左右する接戦

全日本ラリー選手権の現役、福永修選手が参戦し注目を集めたヴィッツ エキスパートクラス(E-1)は、大方の予想通り福永・川村組、戸塚・角田組、新堀・前川組の激戦となったが、ミスのない走りで新堀・前川組が制した。
プリウスも参戦し注目されたトヨタ車クラス(E-3)は、ヴィッツの名倉・名倉組が序盤のリードを守り切り優勝した。
7台のエントリーとなった1500ccヴィッツ チャレンジクラス(C-2)はコンマ5秒の僅差で天野・花川組が勝利。
1000ccヴィッツ チャレンジクラス(C-1)は桒村・新井組が勝利し、開幕3連勝となった。

  • 毎回激戦の展開となるE-1クラス。ついに新堀・前川組が戸塚・角田組を下した。
    毎回激戦の展開となるE-1クラス。ついに新堀・前川組が戸塚・角田組を下した。
  • プリウスでも参戦できるE-3クラス。意外な速さにギャラリーからは拍手があがった。
    プリウスでも参戦できるE-3クラス。意外な速さにギャラリーからは拍手があがった。

参加者が自分のレベルで楽しめるラリーチャレンジの魅力

今回GAZOO Racingからは3台がエントリーした。
GR MORIZO 86号でエントリーしたモリゾウ選手は「西日本初開催のラリーチャレンジに、こんなにもエントリーがあることを嬉しく思います。オールグラベルのチャレンジングなコースで、景色も素晴らしいのですが、全く見る余裕がありません(笑い)。とにかく無事に帰ってきましょう」と朝のコメントで語った通り、無理のない走りで無事完走した。
C-2クラスに足立さやか選手とともにエントリーしたのは、モータージャーナリストの島下選手。ラリー経験が全く無いながら、クラス3位まであと一歩という好成績をおさめた。

  • 晴天に恵まれた徳島ラウンドには、家族連れなど多くのギャラリーが訪れていた。
    晴天に恵まれた徳島ラウンドには、家族連れなど多くのギャラリーが訪れていた。
  • ラリーは初めてというモータージャーナリストの島下選手。モリゾウ選手からのアドバイス?
    ラリーは初めてというモータージャーナリストの島下選手。モリゾウ選手からのアドバイス?

ダカールチャンピオンが魅せた技術と適応力

GR ラリーアカデミー 86号に乗るのは、ダカールラリーでも活躍している三橋淳選手。第1戦木曽ラウンドではコ・ドライバーを務めたが、今回はドライバーとして参戦した。初めてのスプリントラリーに加え、初めての86ということで緊張した様子だったが、「早朝のレキを終えて、無事に帰るのが最優先だな、と。コ・ドライバーの栗田さんはもう3戦目のベテランですから、彼女にお任せします。とはいえモリゾウさんには勝ちたいですね」と冗談っぽく語っていたが、終わってみればクラス3位という素晴らしい結果だった。

次戦は群馬県嬬恋ラウンド。ラリーのメッカでの戦いに注目が集まる。

  • 自らタイヤ交換を行う三橋選手。 唯一の心配はパンク!?
    自らタイヤ交換を行う三橋選手。 唯一の心配はパンク!?
  • スタート前は「完走できれば…」と語っていた三橋選手だったが、ラリーが始まると流石の走り。
    スタート前は「完走できれば…」と語っていた三橋選手だったが、ラリーが始まると流石の走り。

クラス別順位結果(上位3クルー)

class - E-2
1位ドライバー/コ・ドライバー
中村 英一/安藤 裕一
トヨタ 86
2位ドライバー/コ・ドライバー
山口 忍/坂田 智子
トヨタ 86
3位ドライバー/コ・ドライバー
三橋 淳/栗田 佳織
トヨタ 86
class - C-3
1位ドライバー/コ・ドライバー
角谷 豪也/秋田 典昭
トヨタ 86
2位ドライバー/コ・ドライバー
高橋 雄介/浅野 智禎
トヨタ 86
3位ドライバー/コ・ドライバー
米川 直己/米川 智美
トヨタ 86
class - E-3
1位ドライバー/コ・ドライバー
名倉 成幸/名倉 洋子
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
加藤 英祐/塩田 卓史
トヨタ カローラレビン
3位ドライバー/コ・ドライバー
原田 善夫/瀬川 寛樹
トヨタ ヴィッツ
class - E-1
1位ドライバー/コ・ドライバー
新堀 忠光/前川 富哉
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
戸塚 和幸/角田 大輔
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
藤田 豊久/黒田 祐嘉
トヨタ ヴィッツ
class - C-2
1位ドライバー/コ・ドライバー
天野 浩明/花川 俊一
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
吉川 仁志/板垣 裕之
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
浜 清志/麻田 学
トヨタ ヴィッツ
class - C-1
1位ドライバー/コ・ドライバー
桒村 浩之/新井 祐一
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
小林 直広/小林 紀子
トヨタ ヴィッツ
  
 
 

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。