TRDラリーチャレンジ Rd5 in 唐津レポート

スタミナ勝負のロングSSが勝負を決める!激戦の唐津ラウンド。

2014.09.11 TRDラリーチャレンジ2014

九州初開催の唐津ラウンドは、朝からヒートアップ

2014年9月7日、佐賀県唐津市においてTRDラリーチャレンジ Rd.5 in 唐津が行われた。Rd.3徳島に続きJAF地区戦「グラベルマインドラリー2014 in 唐津」への編入で実現した本戦には、全国から36台ものエントリーが集まった。今回競技に使われるSS(タイムアタック区間)は、ラリーチャレンジ最長となる7.73kmのロングSS「イキサ」、山頂から唐津を一望できる「カガミ」、ギャラリーSSとなる唐津東港特設コース「シーサイド」の三箇所となる。強い日差しが照りつける1日となったが、唐津東港の特設会場には朝から大勢のギャラリーが訪れ、ラリーの迫力を肌で感じていた。

  • 晴天のもと、凛とした唐津城が参加者を出迎えた。
    晴天のもと、凛とした唐津城が参加者を出迎えた。
  • 国立指定公園の鏡山でのSSを終えると、眼下には唐津の展望が広がる。
    国立指定公園の鏡山でのSSを終えると、眼下には唐津の展望が広がる。

ロングSSで魅せた林道マイスターの強さ

唐津ステージ最大の特徴とも言えるロングコースのイキサSS。集中力とスタミナの継続がカギを握るこのSSでいきなりトップタイムを叩き出したのは、前戦嬬恋の雪辱に燃えるE-2クラスの山口・坂田組だった。2位に10秒差をつける圧倒的なスピードで他を寄せ付けない。2本目のイキサSSでも10秒差をつけてフィニッシュし、スタート時の宣言通り総合1位を獲得した。同じく86限定となるC-3クラスでは、シリーズランキングトップの角谷・秋田組が序盤からE-1クラスに割って入る高タイムを記録し、見事優勝を飾る。熾烈なシリーズポイント争いとなっているE-3クラスは、初参戦の池田・川島組のセリカが優勝。次いで加藤・山崎組が2位に入り、シリーズポイントクラス1位を死守した。

  • スタート時に総合優勝を宣言していた山口・坂田組が有言実行を果たし、見事優勝。
    スタート時に総合優勝を宣言していた山口・坂田組が有言実行を果たし、見事優勝。
  • 見事3連勝となった角谷・秋田組。C-3クラスシリーズチャンピオンに大手をかけた。
    見事3連勝となった角谷・秋田組。C-3クラスシリーズチャンピオンに大手をかけた。

新堀・前川組が激戦のE-1クラスシリーズポイント首位を奪取

ポイント首位の戸塚・角田組が不在のうちにポイントを稼ぎたいE-1クラスでは、シリーズ2位の新堀・前川組と3位の藤田・黒田組がそれぞれ好走を見せ、見事表彰台を獲得した。これによりシリーズポイントは新堀・前川組がトップ。戸塚組と藤田組は同ポイントとなり、残り2戦の勝負に注目が集まる。最多となる9台ものエントリーがあった激戦のC-2クラスは、絶好調の松嶌・赤木組がSS2以降トップタイムを連発し、今シリーズ3度目の優勝を飾る。C-1クラスの桒村・新井組は本戦も安定したスピードを見せ優勝。今シリーズ全戦優勝となる。

  • 激戦のE-1クラス。新堀組がついにランキングトップに躍り出たが、最終戦まで行方は分からない!?
    激戦のE-1クラス。新堀組がついにランキングトップに躍り出たが、最終戦まで行方は分からない!?
  • E-1クラスに参戦したF3チャンピオンの三浦愛選手。全日本の井上裕紀子選手とタッグを組み、見事クラス3位を獲得した。
    E-1クラスに参戦したF3チャンピオンの三浦愛選手。全日本の井上裕紀子選手とタッグを組み、見事クラス3位を獲得した。

トヨタ2000GTのルーツを辿る

唐津にはGAZOO Racingから3台がエントリーした。
GR MORIZO 86号でエントリーしたモリゾウ選手は、往年の名車トヨタ2000GTのデザイナー野崎喩氏が唐津出身であることに触れ、「野崎さんの育った唐津を走り、2000GTのルーツを感じたい」と語った。
クラス上位3台がSSごとに激しいバトルを展開する中、「熱くなりすぎないようマイペースで行きます」と笑顔を見せたが、SS3ではトップタイムをマーク。終わってみればクラス4位の好走となった。

  • モリゾウ選手は足立さやか選手とともに参戦。40年ぶりに訪れたという唐津を楽しんでいた。
    モリゾウ選手は足立さやか選手とともに参戦。40年ぶりに訪れたという唐津を楽しんでいた。
  • 特設会場ではDRIVING KIDS with TOYOTAも開催。トヨタ2000GTのクラブミーティングも行われた。
    特設会場ではDRIVING KIDS with TOYOTAも開催。トヨタ2000GTのクラブミーティングも行われた。

白熱のコ・ドライバー対決!

本戦はコ・ドライバー対決にも注目が集まった。今回モリゾウ選手のコ・ドライバーを務める足立さやか選手と共に全日本ラリー選手権で戦う勝田範彦選手が、平田選手のコ・ドライバーとしてGR ラリーアカデミー 86号でエントリー。「ステアリングを握っている方が落ち着きますね。コ・ドライバーがこんなに緊張するものだとは…」と緊張した面持ちだった。
また、GRヴィッツCVTで初ドライバー体験する栗田選手のコ・ドライバーには、こちらも全日本ラリー選手権で活躍する川名賢選手がエントリーした。「栗田選手が結構アグレッシブに行っちゃうので、横で落ち着かせるのが大変です」と、緊張する栗田選手を和ませる一幕もあった。

  • 海外ラリー等で活躍する番場彬選手も、C-2クラスにコ・ドライバーとして参戦。
    海外ラリー等で活躍する番場彬選手も、C-2クラスにコ・ドライバーとして参戦。
  • それぞれ初体験のポジションに挑戦した栗田・川名組。栗田選手の踏みっぷりに、川名選手もびっくり!
    それぞれ初体験のポジションに挑戦した栗田・川名組。栗田選手の踏みっぷりに、川名選手もびっくり!

クラス別順位結果(上位3クルー)

class - E-2
1位ドライバー/コ・ドライバー
山口 忍/坂田 智子
トヨタ 86
2位ドライバー/コ・ドライバー
小倉 康宏/高田 高志
トヨタ 86
3位ドライバー/コ・ドライバー
中村 英一/安藤 裕一
トヨタ 86
class - C-3
1位ドライバー/コ・ドライバー
角谷 豪也/秋田 典昭
トヨタ 86
2位ドライバー/コ・ドライバー
鶴田 健二/大城 明人
トヨタ 86
3位ドライバー/コ・ドライバー
吉谷 基伸/岡村 英莉
トヨタ 86
class - E-3
1位ドライバー/コ・ドライバー
池田 みき/川島 健司
トヨタ セリカ
2位ドライバー/コ・ドライバー
加藤 英祐/山崎 和博
トヨタ カローラレビン
3位ドライバー/コ・ドライバー
名倉 成幸/茶谷 圭祐
トヨタ ヴィッツ
class - E-1
1位ドライバー/コ・ドライバー
新堀 忠光/前川 富哉
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
藤田 豊久/黒田 祐嘉
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
三浦 愛/井上 裕紀子
トヨタ ヴィッツ
class - C-2
1位ドライバー/コ・ドライバー
松嶌 裕貴/赤木 弥生
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
岩城 昇/髙橋 功
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
天野 浩明/森 凌
トヨタ ヴィッツ
class - C-1
1位ドライバー/コ・ドライバー
桒村 浩之/新井 祐一
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
小林 直広/小林 紀子
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
中原 利明/村上 類
トヨタ ヴィッツ

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。