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SUPER GT 第5戦 鈴鹿1000kmプレビュー

恒例の夏の耐久戦「鈴鹿1000km」
昨年2位のLEXUS SC430は4年ぶりの勝利を目指す

鈴鹿サーキットの1〜2コーナーを走行するDENSO KOBELCO SC430  8月17日(土)、18日(日)の両日、三重県北部、鈴鹿市に位置する鈴鹿サーキットで、SUPER GT第5戦「インターナショナル・ポッカサッポロ1000km」が開催される。
 シリーズ唯一かつ最長の1000kmレースとして行われる第5戦「鈴鹿1000km」は、真夏の酷暑の中、約6時間という長時間にわたって、文字通りの熱戦が繰り広げられる。
 暑さとレース距離の長さによるタイヤ、ブレーキ等を含めた車両と、ドライバーへの負担は大きく、また、真夏ならではの天候の急変など、何が起こるかわからないドラマティックなレース展開で、毎年大きな注目を集める一戦である。
 レース距離が長いだけでなく、ポイントも通常のレースよりも多く与えられることもあり(5~1ポイントのボーナスポイント)、シリーズのチャンピオンシップ争いにも重要な一戦となる。

チャレンジングでドライバーにも人気の高い国際サーキット

鈴鹿サーキットコースマップ  開幕戦が開催される鈴鹿サーキットは言わずと知れた日本を代表する国際サーキットの一つ。F1日本グランプリや二輪の8時間耐久レースの開催など、長い伝統を持ち、世界的にも有名なサーキットだ。
 シリーズでの鈴鹿戦は、2010年まで年2回行われていたが、2011年より夏の長距離戦のみの開催。伝統のコースで、数多くの名勝負が繰り広げられてきた。
 世界的に見ても珍しい、立体交差を持ち8の字状に周回するコースは、前半がS字コーナーなどのテクニカルセクション、後半はバックストレートから超高速コーナーの130Rへと続くハイスピードセクションとを併せ持つ、チャレンジングなレイアウトでドライバーの人気も高い。1周5.807kmは、日本のサーキットでは最長。

市街地に近く、アクセスは良好。遊園地も併設

 国内のサーキットでは珍しく、比較的市街地の近くに位置し、自家用車でも、公共交通機関でもアクセスは容易。特に公共交通機関では、近鉄名古屋線の白子駅から路線バスが出ている他、伊勢鉄道ではその名も鈴鹿サーキット稲生駅があり、徒歩でもアクセス可能だ。
 自家用車でのアクセスも東名阪自動車道鈴鹿IC、伊勢湾岸自動車道みえ川越IC、東名阪自動車道の亀山ICなどが利用できる。サーキットのHPでは推奨ルートや駐車場マップ、渋滞マップが用意されている他、モバイル駐車場情報も配信されているので、上手く利用したい。
 また、サーキット内に遊園地「モートピア」や温泉などのレジャーランドが併設されているのも特筆すべき点だ。ランドマークでもある観覧車からはサーキットが一望できる他、モータースポーツファンにはたまらない施設も。子供も一緒に楽しめる乗り物のアトラクションが数多く用意されている。

若さ溢れる走りとベテランのコンビに期待。新型車両の発表も

2012年の鈴鹿1000kmで表彰台に登った国本雄資とアンドレア・カルダレッリ  昨年、4年ぶりに1000kmレースとして開催された夏の鈴鹿戦。LEXUS SC430勢は上位を争う車両がアクシデントで次々に脱落していく中、着実に走り抜いた若手コンビ、国本雄資/アンドレア・カルダレッリ組が2位表彰台を獲得した。2人は今年、それぞれ別のチームに所属することになったが、若さ溢れる走りは健在だ。
 当初、鈴鹿を比較的得意としていたLEXUS SC430だが、近年は勝利から遠ざかっており、2009年夏、こちらも当時若手コンビだった石浦宏明/大嶋和也による勝利が最後となっている。
 この大嶋と国本がコンビを組むENEOS SUSTINA SC430 6号車と、LEXUS SC430で1000km戦を含む鈴鹿2勝を挙げている脇阪寿一と石浦のコンビによるDENSO KOBELCO SC430 39号車の2台には、4年ぶりの夏の鈴鹿でのLEXUS SC430勝利へ、大きな期待がかかる。
 前戦SUGOで優勝を目前にしながらアクシデントで後退した39号車と、その39号車を追い詰めながらこちらも無念の敗退となったZENT CERUMO SC430 38号車は雪辱を狙う。カルダレッリもベテラン伊藤大輔とのコンビを組むKeePer TOM'S SC430 37号車が前戦SUGOで2位表彰台を獲得するなど、勢いに乗っている。
 夏の鈴鹿戦は長距離のため、3人目のドライバーの追加が可能となっているが、GT300クラスのPanasonic apr PRIUS GT 31号車には、全日本F3で先日、2大会を残してシリーズチャンピオンを決めている中山雄一が3人目のドライバーとして初のGTレースに出場することが発表されており、その走りにも注目したい。
 また、レース予選日前日の8月16日(金)には、来季2014年からの新レギュレーションに沿って開発中の新型車両が発表、お披露目される。この新型車両は、レース期間中も来場者向けの車両展示が予定されており、こちらもモータースポーツファンには見逃せない大きなニュースとなりそうだ。