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SUPER GT 2014年 第1戦 岡山
プレビュー

ZENT CERUMO RC F(立川祐路/平手晃平)

「新世代SUPER GT」開幕。
一新されたLEXUS RC F&RI4AGエンジンの走りに注目

PETRONAS TOM'S RC F(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)  4月5日(土)~6日(日)の両日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、SUPER GTの開幕戦「OKAYAMA GT 300km RACE」が開催される。
 いよいよ2014年の日本のモータースポーツシーンが開幕する。今季は、SUPER GT、スーパーフォーミュラそろって車両、エンジンの両方が全く新しいものに変わる、非常に注目のシーズンとなるが、今大会はその新規定で戦われる最初のレースとなる。
 今季のSUPER GTは、スーパーフォーミュラと基本設計を同じものとする、日本ならではの最新技術を織り込んだNRE規定の新エンジンを、ドイツツーリングカー選手権(DTM)と共通化された新たな新規定シャシーに搭載して戦われる。
 この新規定でのSUPER GTに、LEXUS Racingは昨年まで8年間にわたって参戦してきたLEXUS SC430に代え、今年後半発売予定の高性能クーペLEXUS RC Fをベースとした車両を採用。この新シャシーに新型2リッター直列4気筒ターボの「RI4AG」エンジンを搭載して参戦する。

恒例となったテクニカルサーキットでの開幕戦

岡山国際サーキット コースマップ  2010年シーズンから開幕戦のホストサーキットを務めてきた岡山国際サーキット。過去にはF1が開催されたこともあるコースだ。1周は3.703kmとSUPER GTのシリーズ戦が行われるサーキットでは最も短いが、高速コーナーからバックストレートにかけての前半部分と、テクニカルな中低速コーナーが続く後半部分という性格の違うレイアウトを併せ持つ、非常にテクニカルなコース。
 観戦エリアからコースまでの距離が短いことでも知られている。それだけにレース当日は多くのファンがフェンス越しとはいえ、迫力ある走行&バトルシーンに釘付けとなることも多く、現地観戦派のモータースポーツファンに人気の高いサーキットだ。

クルマでのアクセスは良好で、近くには温泉地も

 レース関係者や多くの観客は、津山市や岡山市、備前市、あるいはお隣の兵庫県相生市などに宿泊することが多いようだが、いずれの場合もサーキットまでは1時間程度。緑に囲まれたアクセスロードのドライブも、またレース観戦の楽しみの一つと言えるだろう。
 またサーキットからクルマで30分ほどの距離にある名湯、湯郷温泉も人気のスポットで、レース後にひと風呂浴びてから帰路に就くのが恒例、というレース&温泉のファンも少なくない。ちなみに、最寄りのインターチェンジは山陽自動車道の和気か備前、中国自動車道なら作東ICか美作IC。そのいずれからもサーキットまで30分前後とアクセスは良好だ。
 ただし、公共交通機関を利用しようとする場合、JR山陽本線の吉永駅が最寄りとなるが、そこからのアクセス方法がタクシーしかないので注意が必要だ。

シーズンを占う開幕戦、新規定車両での初勝利はどのチームに輝くか

LEXUS RacingのLEXUS RC F  今季のSUPER GTにはLEXUS Racingから6台のLEXUS RC Fが参戦する。昨年チャンピオンを獲得したLEXUS TEAM ZENT CERUMOの立川祐路/平手晃平組、最終戦までタイトルを争ったLEXUS TEAM PETRONAS TOM'Sの中嶋一貴/ジェームス・ロシター組、最終戦でコンビ初優勝を飾ったLEXUS TEAM LeMans ENEOSの大島和也/国本雄資組、LEXUS TEAM KeePer TOM'Sの伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組の4台は昨年と同じドライバー編成。LEXUS TEAM WedsSport BANDOHとLEXUS TEAM SARDの2台は若干のドライバー変更を行った、昨年同様の強力なチーム布陣で臨む。
 開幕戦が行われる岡山国際サーキットは、LEXUS SC430時代は得意なコースとは言えず、2012年に立川/平手組が勝利を飾っているのみ。しかし、今季は全く新しい規定で戦われることもあり、車両とコースの相性なども、完全にリセットされると考えて良いだろう。
 初戦ということでウェイトハンディもなく、それぞれの車両のポテンシャルが初めて本当の戦いの場で比較されることとなる。旧規定のSUPER GT最後のチャンピオンに輝いたLEXUS Racingにとって、新規定での新チャンピオンももちろん狙いたいところ。開幕戦は、その方向性を占う意味でも非常に注目の一戦だ。
 また、GT300クラスではトヨタのハイブリッド技術を投入したNo.31 OGT Panasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀組)が3年目の参戦。昨年の第2戦富士で念願の初優勝を飾り、第6戦富士でも2位表彰台を獲得するなど、確実に速さを増しているハイブリッド・レーシングカーの更なる活躍に期待がかかる。