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SUPER GT 2014年 第3戦 オートポリス
プレビュー

ピットに並ぶLEXUS RC F

SUPER GT第3戦は唯一の九州ラウンド、今季は初夏の開催に

DENSO KOBELCO SARD RC F(石浦宏明/オリバー・ジャービス) 5月31日(土)~6月1日(日)の両日、大分県日田市上津江町に位置するオートポリスでSUPER GTの第3戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」が開催される。
 シーズン全8戦で争われるSUPER GTは3戦目を迎える。舞台となるオートポリスでのSUPER GTは、昨年まで秋に、最終戦の前のレースとして開催されてきた。今季はシーズン前半戦、初夏の開催となったことで、タイトル争いやウェイトハンデなどの面でこれまでとは異なる戦い方となるだろう。
アップダウンが激しく、テクニカルなコースとして知られるオートポリスでの、新生SUPER GT車両でのレースはもちろん初めてとなる。高い標高に位置する同コースだが、新しいSUPER GT車両はターボ過給エンジンを使用するため、これまでよりも標高による影響は受けにくくなるかもしれない。また、これまでの2戦で証明されたとおり、新型車両はコーナリング性能も向上しており、九州のファンに、さらに迫力が増した走りを見せてくれるはずだ。

アップダウンの激しいテクニカルコース

富士スピードウェイ コースマップ  九州唯一の国際公認サーキットであるオートポリスは、大分県と熊本県の県境近く、阿蘇山麓の山間に位置し、高低差最大52mと、アップダウンの激しいテクニカルコースとして知られる。その一方でストレート長も約900mに及び、標高が高い故の空気の薄さはセッティングにも影響する。
 1周4.674kmのコースは一昨年路面舗装が一新され、路面はスムーズになったものの、タイヤに厳しいレイアウトは変わらず、各チーム戦略を練っての激戦が予想される。

温泉と爽快ドライブが楽しめる九州の景勝地

 温泉の源泉数と湧出量が日本一である大分県に位置するだけあり、近隣には温泉が数多くある。最寄りの日田温泉の他、少し足を伸ばせば有名な湯布院や別府の温泉も楽しめる。
 大分と熊本の県境近く、阿蘇山麓の山あいに位置するため、周辺の道路は非常に景色の良いドライブルートが多い。サーキットへのアクセスロードでもある、菊池阿蘇スカイラインは阿蘇外輪山を走り、オートポリスから車で約15分の「大観峰」は、阿蘇五岳が一望できる人気のビュースポット。また、牧場の中を抜けるミルクロードや、やまなみハイウェイなど、自家用車やバイクでのアクセスなら是非オススメしたいルートが数多くある。
 市街地からやや離れた山間に位置するため,公共交通機関でのアクセスは難しいが、SUPER FORMULAやSUPER GTなどビッグレースの開催時には、熊本駅、日田駅,熊本空港、熊本交通センターから臨時のシャトルバスが用意される。土日の朝と晩1本ずつなので、スケジュールの確認と予約を忘れずに。

マウンテンコースでLEXUS RC Fの今季2勝目に期待

昨年の第3戦 オートポリスはLEXUS Racingがトップ4を独占した  今季より新たにSUPER GTに投入されたLEXUS RC Fは、開幕戦岡山でデビューウィン。前戦富士では惜しくも勝利は逃したものの、2-3位を獲得。現在ランキングでは2位から5位をが占めている。
 オートポリスは、昨年までのLEXUS SC430では特に得意としているコースではなかったが、昨年、SC430にとって最後のオートポリス戦では1-2フィニッシュで有終の美を飾った。今季のRC Fは全く新しい車両でありコースとの相性は未知数だが、同様にテクニカルなコースである岡山で勝利を挙げているだけに、オートポリスでも大活躍が期待出来る。
 昨年はトムスの中嶋一貴/ジェームス・ロシター組が、セルモの立川祐路/平手晃平組と終盤激しい首位争いを駆り広げ、1-2フィニッシュを飾った。今大会は、WECル・マン24時間レースのテストデーが重なるため、中嶋一貴は欠場、第2戦同様にPETRONAS TOM'S RC F 36号車は平川亮がロシターとのコンビでドライブする。平川はSUPER GTデビュー戦となった前戦富士ラウンドでGT300クラス車両と接触を喫するなど、早速SUPER GTの洗礼を受けた形となったが、予選でも速さは見せており、オートポリスも、昨年のスーパーフォーミュラで経験済み。36号車は第1戦、第2戦共に不運に見舞われたこともあり、ウェイトハンデはRC F勢で最も軽い。これを活かしての好成績を狙いたいところだ。
 ウェイトハンデでは、ランキング2位、3位のKeePer TOM'S RC F 37号車(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ)とENEOS SUSTINA RC F 6号車(大嶋和也/国本雄資)の2台は50kgを超えるため、今季の新規定により燃料流量を絞り、搭載ウェイトは50kgを超える2kgのみとなる。この新規定がどのように影響するのかも注目だ。