2013年のキーパーソンに聞く
伊藤大輔（LEXUS TEAM KeePer TOM'S）
第2回 ドライバーのトレーニング（2/2）
他のプロ選手との合宿で新たな自分を発見した
−−シーズンオフにトレーニング合宿なんかはやらないのですか？
伊藤：（脇阪）寿一さんがここ数年、阪神（プロ野球チーム）の桧山選手と一緒にグアムキャンプ、沖縄キャンプに参加しているんですが、今年初めてそれに参加させてもらいました。実は以前から、ご一緒させてもらいたかったんですが、なかなかスケジュールが合わずに参加できなかったんです。ようやく今年、念願がかなったんです。
これまでのトレーニングでは陸上の分野で新たな自分を発見できた。それと同じに、この合宿では野球選手に加えプロゴルファーや柔道の野村（忠宏）さんや吉田(秀彦）さんなど、違う競技の選手の皆さんと一緒にやることで、また新たな発見があって、そういう楽しみがありました。またトレーナーによっても考え方が違うから、そこも自分にとってプラスになるかなと楽しみで。......実際行ってみたら、まあキツかったですね。その分、やりがいもあったし吸収する事も多かったけど、いや本当にキツかった（苦笑）。
−−でも、それ以上に得るものもあった、と。
伊藤：最初に（前回のインタビューで）言ったように、僕自身、自分の体力的なパフォーマンスは一流（のアスリート）とは言えないと思っているんです。
でも、そんな自分が今、野球選手やゴルファーといったプロのトップアスリートたちと一緒にトレーニングをして、短距離系なら負けなかったり、苦手な長距離もトレーニングしてるうちに競えるようになったり。そうやっていろんなトレーニングメニューで他のカテゴリーのトップアスリートたちに劣ることなくできるようになった。
今、それを感じられるようになってきました。そうすると、さらにトレーニング自体がおもしろくなってくる。それがトレーニングを続けてきた結果だし、トレーニングで得たもの、ということですね。
もちろん、レースする上でも大きな武器になっていると思います。
次回は、多くのファンが注目している今シーズンのSUPER GTについてお聞きします。（03.28掲載）