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スーパーフォーミュラ 2014年 第1戦(開幕戦)鈴鹿 決勝

第1戦(開幕戦)鈴鹿 決勝レースの表彰台 トヨタエンジン勢の表彰台独占となった

ロイック・デュバルが新生スーパーフォーミュラ最初のレースを制す
ジェームス・ロシター、石浦宏明が続き表彰台獲得。トヨタエンジントップ7独占

スーパーフォーミュラ 2014年 第1戦(開幕戦)鈴鹿 決勝レース スタートシーン 4月12日(土)、13日(日)にスーパーフォーミュラの開幕戦が行われ、ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が新生スーパーフォーミュラ最初のレースを制した。セーフティカーが導入され、順位も激しく入れ替わった波乱のレースで、フル参戦初年度のジェームス・ロシター(KONDO RACING)が2位、2年ぶりのフォーミュラ復帰となった石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が3位で表彰台を獲得。トヨタ「RI4A」エンジンはデビューレースでトップ7を占めた。最前列グリッドから序盤上位を逃げたトムスの2台は、ピットの作業ミスで後半ペースが落ちたアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が5位、セーフティカー導入の不運で後退し、追い上げた中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が6位に終わった。

 13日(日)は空に雲がかかり、気温16度、路面温度21度と前日よりも肌寒いコンディション。午後3時にフォーメーションラップが開始され、43周の決勝レースのスタートが切られた。
 スタートでは若干出遅れたポールポジションのロッテラーを、最前列2番手に並んでいた中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)がかわし、首位に浮上。序盤は、中嶋一貴とアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)の2台が3位以下を引き離していった。
 その後方では、7番手スタートのデュバルが徐々に順位を上げ、4周目に5位に浮上。前を行くロシターとの4位争いを展開した。

ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)  15周目、6位走行中のクマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL)がS字コーナーでスピンを喫し、コースをふさぐ形でストップ。セーフティカー導入となった。このチャンスに、ほとんどの車両が一気にピットへと向かったが、2位のロッテラーに1秒近い差をつけ首位を守っていた中嶋一貴と、3位のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)はピットに入らず。
 18周目にセーフティカーが戻り、再スタートが切られると、どこかでピットに入らなくてはならない中嶋一貴とオリベイラはプッシュし後続を引き離していった。一方、事実上の首位につける3位ロッテラーの後では、デュバルとロシターがサイド・バイ・サイドでのバトルを展開。23周目にデュバルがこれを制し4位に浮上すると、勢いに乗るデュバルは、ピットで前タイヤの左右を逆に取り付け、ペースの上がらないロッテラーを攻め、25周目にこれをパス。
 30周目、首位の中嶋一貴と2位のオリベイラがピットイン。12位、13位でコースに復帰し、デュバルが首位に浮上した。

 ピットインで大きく順位を落とした2台だったが、中嶋一貴はファステストラップを更新する猛烈な追い上げを開始。あっという間に団子状態となっていた5位以降の集団に追い着くと、次々とライバルをパスして順位を上げていった。
 上位争いでは、デュバルが圧倒的な速さで首位を逃げる一方、2位のロッテラーは厳しいタイヤで必死の防戦。ヘアピンやシケインの進入では毎回タイヤスモークをあげるほどの苦しい走りながら、ロシターの猛追からポジションを守り続けた。
 しかし、レース終盤となった41周目、ヘアピンでついにロシターがロッテラーをパス。翌周のダンロップコーナーでは、石浦がロッテラーをかわし、3位へと浮上した。

ジェームス・ロシター(KONDO RACING)  激しい追い上げで7位まで順位を上げていた中嶋一貴は、前を行く国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)との6位争いの中、1コーナー進入で接触を喫し、国本は激しくタイヤバリアにクラッシュ。好走を見せていた国本だったが、痛恨の戦線離脱となった(13位完走扱い)。
 デュバルは最後は独走で、2位に16秒もの大差を付けてのトップフィニッシュ。新生スーパーフォーミュラでの、歴史に残る初ウィナーに輝いた。2位には今季よりスーパーフォーミュラフル参戦となるロシターが入り、初表彰台を獲得。3位には2年ぶりのトップフォーミュラ参戦となった石浦が復帰第1戦での表彰台となった。
 4位に自己最高位タイの平川 亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、5位にロッテラー、6位中嶋一貴、7位オリベイラと続き、トヨタ「RI4A」エンジンはデビュー戦でトップ7を占める活躍を見せた。

優勝:
ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans #8)

優勝を喜ぶKYGNUS SUNOCO Team LeMansの土沼広芳監督とロイック・デュバル、トヨタ くま吉 「今の気分は最高だ。今日はレース中にたくさんの選手とバトルが出来、とても楽しかった。金・土とあまりクルマのセッティングが良くなかったのだが、昨晩良いセットを見つけ、今朝のフリー走行でそれを試したところ、パーフェクトな仕上がりになった。レースでは、セーフティカーが出た後、オーバーテイクを重ねトップに立つことが出来た。今年のレギュレーションは非常に良い。トヨタやシャシーメーカー、チームの努力のおかげもあって、素晴らしいシーズンになると思う」

2位:
ジェームス・ロシター(KONDO RACING #3)

「今朝のフリー走行で、フルタンクで走ってピットインを繰り返した。1台体制のチームで他のチームよりデータが少ないため、1つ1つの作業がとても大事であり、ポジティブにいろいろ試した。決勝レースはどうなるのか全くわからず、とても不安な中で迎えた。スタートは上手く行かず、前のロッテラー選手も良くなかったことでそちらに気を取られていたら、オリベイラ選手に先行されてしまった。レース中は、オーバーテイクシステムやタイヤのおかげで、サイド・バイ・サイドになってもオーバーテイクは容易だった。最高のレースだった」

3位:
石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING #38)

「2年ぶりのフォーミュラだが、復帰してすぐ表彰台に乗ることが出来、ほっとしている。チームを強くする為にとオファーを受けたのだが、チャンスをくれたチームに感謝している。乗った当初は、スピードについていけなかったりと悩んだが、今週はクルマもゆっくりに感じ、攻められる状態になるなど、テストの時から積み上げてきたものが間に合ったという状況だった。決勝に関しては、ロングランの経験も、ピットストップ練習も一度もしたことがないような準備期間で迎えたのだが、上手くまとめられて良かった。スタートはとても上手く行ったのだが、前をふさがれてしまった。パスして前が開けてからの追い上げで速さを見せられたし、自分としては良いレースが出来たと思っている」

スーパーフォーミュラ 2014年 第1戦(開幕戦)鈴鹿 決勝結果

順位No.ドライバー車両名/エンジン周回所要時間ベストラップ
18ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCO SF14
TOYOTA RI4A
43 1:15'49.802197.57km/h 1'41.203
23ジェームス・ロシターフジ・コーポレーション KONDO SF14
TOYOTA RI4A
43 1:16'06.023 16.221 1'41.231
338石浦 宏明P.MU/CERUMO·INGING SF14
TOYOTA RI4A
43 1:16'11.927 22.125 1'40.908
47平川 亮ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14
TOYOTA RI4A
43 1:16'19.492 29.690 1'41.296
536アンドレ・ロッテラーPETRONAS TOM'S SF14
TOYOTA RI4A
43 1:16'23.419 33.617 1'40.960
637中嶋 一貴PETRONAS TOM'S SF14
TOYOTA RI4A
43 1:16'32.894 43.092 1'40.313
719ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラLenovo TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
43 1:16'34.645 44.843 1'39.995
811ヴィタントニオ・リウッツィHP SF14
Honda HR-414E
43 1:16'41.940 52.138 1'42.122
940野尻 智紀DOCOMO DANDELION M40T SF14
Honda HR-414E
43 1:16'43.387 53.585 1'42.129
1041武藤 英紀DOCOMO DANDELION M41Y SF14
Honda HR-414E
43 1:16'43.966 54.164 1'41.792
111山本 尚貴TEAM 無限 SF14
Honda HR-414E
43 1:16'56.301 1'06.499 1'42.004
122中山 友貴TEAM 無限 SF14
Honda HR-414E
43 1:16'56.999 1'07.197 1'42.574
1339国本 雄資P.MU/CERUMO·INGING SF14
TOYOTA RI4A
41 1:13'07.112 2Laps 1'41.394
1410塚越 広大HP SF14
Honda HR-414E
38 1:16'58.025 5Laps 1'42.602
31中嶋 大祐NAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-414E
28 1:17'20.130 15Laps 1'42.147
32小暮 卓史NAKAJIMA RACING SF14
Honda HR-414E
24 43'54.818 19Laps 1'42.307
20クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤンLenovo TEAM IMPUL SF14
TOYOTA RI4A
14 23'53.997 29Laps 1'41.803
62嵯峨 宏紀DENSO Le Beausset SF14
TOYOTA RI4A
2 4'08.566 41Laps 2'15.884
18中山 雄一KCMG Elyse SF14
TOYOTA RI4A
0 43Laps