スーパーフォーミュラ 2014年 第2戦 富士
プレビュー
富士2連戦の初戦はスプリントの2レース制
ハイスピードな富士ならではの新生SFのバトルに期待
5月17日(土)~18日(日)の両日、静岡県駿東郡小山町に位置する富士スピードウェイで「2014 全日本選手権スーパーフォーミュラ 第2戦」が開催される。
今シーズンのスーパーフォーミュラは、約2ヶ月のインターバルをおいて開催される第2戦、第3戦が、富士スピードウェイでの連戦となる。ただし、この2戦は同じフォーマットではなく、第2戦はスプリントの2レース制で行われる。
レース1はピットイン義務無しの25周(114km)、レース2はピットイン義務づけの35周(160km)として18日(日)にダブルヘッダーの2レースが行われる。
スターティンググリッドは17日(土)にノックアウト方式の予選で争われる。Q1の結果でレース1のグリッド、Q2とQ3の結果を加えてレース2のグリッドが決定されるため、特に予選ポジションが重要となるスプリントのレース1へ向け、Q1から激しいアタック合戦が繰り広げられるだろう。
全く新しいシャシー&エンジンで生まれ変わったスーパーフォーミュラは、開幕戦鈴鹿でそのパフォーマンスを見せつけたが、ハイスピードコースである富士でのバトルも魅力あふれるものになることは間違いない。
1.5kmの長いストレートでの「NRE」エンジンによる最高速争いと、新たに採用されたカーボンブレーキによる1コーナーへの進入ブレーキング競争、そして、コース後半のテクニカルセクションも、「クイック・アンド・ライト」なSF14ならではの走りに注目だ。
富士では3月に公式テストが行われており、その時点で昨年までのコースレコードを上回るタイムがマークされている。今大会では、コースレコードが更新されることはまず間違いなく、これまでに見たことのない速さでのレースが展開されることになりそうだ。
ロングストレートが特徴の国際コース
1966年に開設され、60年代から70年代にかけて日本グランプリを開催するなど長い歴史を持つ富士スピードウェイ。2005年にリニューアルオープンし、2007年、2008年にはF1日本グランプリを開催。昨年は世界耐久選手権(WEC)が24年ぶりに行われるなど、日本を代表するサーキットである。
約1.5kmもの長いストレートが特徴だが、後半には中低速コーナーの連続するテクニカルなセクションもあり、セッティングの難しいコースだ。
2005年にリニューアルされたばかりということもあり、施設は新しく綺麗なので、カップルや家族連れでも安心してレースを楽しめる。
首都圏から近く、観光地も満載
首都圏から比較的近く、アクセスは容易。自家用車であれば、東名高速道路の御殿場インターチェンジや東富士五湖道路の須走インターチェンジが近い。公共交通機関ではJR御殿場線の御殿場駅もしくは駿河小山駅から富士急行バスもしくはタクシーでのアクセスとなる。また、東名御殿場まで高速バスも利用可能。
宿泊については、御殿場周辺に数多くの施設がある他、ちょっと足を伸ばせば箱根や山中湖などのリゾート地も候補に入るだろう。
富士山周辺、富士五湖や箱根といったメジャーな観光地が近く、温泉や富士サファリパーク、御殿場プレミアムアウトレットや富士急ハイランドなどとの観光と組み合わせたプランも楽しめる。
ただし、メジャーな観光地の多い立地故に、行き帰りの渋滞は慢性的であり、渋滞対策を十分にしておきたい。
トヨタの「ホーム」富士で連勝記録更新を目指す
富士はトヨタのホームコースであり、昨年までのフォーミュラ・ニッポンではトヨタ勢が強さを見せてきた。今季は全く新しい車両でのレースとなるが、開幕戦鈴鹿ではトヨタ「RI4A」エンジン搭載車がトップ7を占める速さを見せるなど、新生スーパーフォーミュラでも「ホーム」富士でのトヨタ勢の活躍に期待がかかる。もちろん、ライバルの巻き返しも予想されており、予断は許さない。
開幕戦鈴鹿では7番手スタートのロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が新生スーパーフォーミュラでの記念すべき初優勝を飾り、フル参戦初年度のジェームス・ロシター(KONDO RACING)が2位、2年ぶりのトップフォーミュラ復帰となった石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が3位と,新生スーパーフォーミュラにふさわしい顔ぶれの表彰台となった。
もちろん、開幕戦で序盤速さを見せレースを支配しながらも、不運なアクシデントで順位を落とすこととなったアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)と中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)の2名も、雪辱を期して富士に臨むはずだ。特にロッテラーは昨年まで3年連連続で富士を制しており、連続勝利記録の更新も期待される。
また、開幕戦で自己最高位タイの4位に入ったシーズン2年目の平川 亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、中嶋同様のセーフティカー導入タイミングに泣いたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)、昨年の富士スプリントカップで初優勝を飾っている国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)らの活躍にも期待がかかる。