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WEC富士をさらに楽しむ基礎知識

WEC富士をさらに楽しむ基礎知識

WECならではのルール 1

厳しいタイヤの使用制限

厳しく使用制限されたタイヤ
厳しく使用制限されたタイヤ
WECではタイヤの使用制限がある。各車それぞれ1セット(4本)がマーキングされ、これを予選で使用しなければならない。そして、これらマーキングされたタイヤのうち少なくとも3本を、予選で使用したかどうかに関わらずレースのスタートで使わなければならない。
レギュレーションでは「タイヤマーキングのタイムテーブルは大会のプログラムに記される」とされているが、通常、予選日朝に行われる3回目のフリープラクティス(1時間)と予選との間に実施されている。予選中およびレースのスタートにおいて、レースコントロールによって「ウエット宣言」された場合には、マーキングされたタイヤを使用することは義務付けられない。一方、世界耐久選手権の中でもル・マン24時間においてはタイヤの使用は自由とされていて使用制限はない。

プロからアマチュアまで、ドライバーは戦績によって4つに分類される

WECには、プロからアマチュアまで様々なキャリアを持ったドライバー達が参加している
WECには、プロからアマチュアまで
様々なキャリアを持ったドライバー達が参加している
各ドライバーは戦績によりプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズに分類される。WEC各大会に参加を希望するドライバーは、耐久委員会に自身の戦績を送付しなければならないとされており、また耐久委員会に戦績の分類を依頼することもできる。いずれにしても決定は耐久委員会の権限のもとで行われる。
この分類によって乗ることができる車両が異なってくる。LMP1はブロンズのドライバーは認められない。また、LMP2はシルバーまたはブロンズのドライバー1名の参加が義務付けられている。LM GTE-AMではプラチナまたはゴールドに類別されるドライバーは1名しか参加が認められていない。LMGTE-PROにはドライバーの制限はない。
最上位のプラチナは国際的に知られた55歳未満のプロドライバーで、F1スーパーライセンスを所持していたか、ル・マン24時間で総合優勝した経験があるか、自動車メーカーと契約するワークスドライバーであったか、国際F3000、CART/チャンプカー、IRLまたはGP2において総合成績で上位10位以内に入った戦績を持つドライバーか、いずれかに該当するもの。
ゴールドは国内選手権で顕著な成績を挙げており、プラチナ・カテゴリーの規準を満たすが年齢が55から59歳、国内シングルシーター(F3、FR2000等)においてシリーズ成績で上位6位以内に入ったことがある等のセミプロ・ドライバー。
シルバーはフェラーリ・チャレンジ等アマチュア向けシリーズを制したことがある、プラチナ、ゴールドの規準を満たしていない30歳未満、プラチナの規準を満たしている60歳以上等のアマチュアドライバー。
ブロンズは目立った成績を残していない、国際Bライセンスを所持するアマチュアドライバー。

わずか20分で争われる予選

予選はわずか20分という短い時間で争われる ※セブリング12時間、ル・マン24時間は除く
予選はわずか20分という短い時間で争われる
※セブリング12時間、ル・マン24時間は除く
公式予選はセブリング12時間とル・マン24時間を除き、プロトタイプ(LMP1およびLMP2)とGT(LM GTE-PROとLM GTE-AM)それぞれ20分間ずつのセッション各1回が行われる。
ここで各ドライバーは、異なる銘柄の3車両が記録した3ベストタイムの平均の120%、かつ同じグループ最速タイムの110%と同等以上のタイムをマークしなければならない。
予選に先立ち、2回または3回の1時間または1時間30分(合計4時間の制限内)のフリープラクティスが行われる。セブリング12時間とル・マン24時間を除き、大会は通常3日間で構成され、決勝が日曜日の場合は金曜日午前と午後に各1時間30分、さらに土曜日午前に1時間のフリープラクティスが行われる。

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