WRC 第7戦 ラリージャパン プレビュー 開催時期が11月から5月へと移動した
ホームラリーでシーズン6勝目を目指す

2026.05.22(金)- 17:00配信

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、5月28日(木)から31日(日)にかけて愛知県と岐阜県で開催される、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「ラリージャパン」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)を加えた、合計5台のGR YARIS Rally1で参戦。2026年シーズン6勝目と、ホームイベントでの優勝に挑みます。

2026 GR YARIS Rally1
2026 GR YARIS Rally1

今シーズン、TGR-WRTは開幕から5連勝を達成し現在マニュファクチャラー選手権を93ポイントリードしています。連勝は前戦のラリー・ポルトガルで途絶えましたが、トヨタのホームイベントであるラリージャパンでは再び表彰台の最上段を目指します。

ドライバー選手権では、2023年と2024年にラリージャパンで優勝し、今シーズンは第2戦スウェーデンを制したエバンスが現在首位に立っており、12ポイント差で勝田が2番手につけています。

勝田は今シーズン、第3戦サファリ・ラリー・ケニアでWRC初優勝を達成。続く第4戦クロアチア・ラリーでも優勝し、日本人として初めて2戦連続優勝を実現すると共に、ドライバー選手権でトップに立ちました。勝田は2022年のラリージャパンで総合3位に入り表彰台を獲得。今年はホームイベントでの優勝に目標を定めています。

その勝田を19ポイント差で追うドライバー選手権3番手のソルベルグは、開幕戦ラリー・モンテカルロでWRC2勝目を達成。ラリージャパンには去年初めて出場し、GR Yaris Rally2でRally2クラス最上位、総合でも7位という好成績を残しました。今年は初めてGR YARIS Rally1で日本の道に挑み、父親であり北海道で開催された2004年のラリージャパン勝者であるペター・ソルベルグ氏との、親子2代に渡る日本大会優勝を目指します。

TGR-WRT2からエントリーのパヤリは、2024年のラリージャパンにGR Yaris Rally2で出場し、WRC2でシリーズチャンピオンに輝きました。また、去年のラリージャパンにはGR YARIS Rally1で挑み、総合3位に入りWRC初表彰台を獲得。今シーズンも4回獲得したポディウムのうち、2回がターマックラリーと、舗装路でも非常に高いパフォーマンスを発揮しています。

ドライバー選手権5番手のパヤリと、11ポイント差の6番手につけるオジエは、今シーズンも限定したイベントに出場。そのうちの一戦である第5戦ラリー・イスラス・カナリアスでは今年最初の勝利を手にしました。去年、史上最多記録タイとなる9回目のドライバーズタイトルを獲得したオジエは、ラリージャパンでも優勝。日本では、北海道開催時代の2010年大会でも勝利を収めています。なお、今年のラリージャパンではエバンス、オジエ、ソルベルグの3選手がTGR-WRTのマニュファクチャラーズポイント獲得資格を持ってラリージャパンに臨みます。

今年のラリージャパンには、合計7台のGR Yaris Rally2がWRC2にエントリー。TGR WRCチャレンジプログラムのドライバー、山本雄紀はホーム開催イベントでキャリアベストリザルトを狙います。他にも昨年のラリージャパンでWRC2を制したアレハンドロ・カチョン(スペイン)、MSiレーシングチームのディエゴ・ドミンゲス(パラグアイ)、女性ドライバーのアンドレア・ラファルハ(パラグアイ)、全日本ラリー選手権で活躍する新井大輝、勝田範彦、奴田原文雄といったドライバーたちがGR Yaris Rally2のステアリングを握ります。

今年のラリージャパンは、開催時期が去年までの11月から5月下旬へと移り、例年とは異なるコンディションでの戦いとなる可能性があります。11月と比べると気温、路面温度ともに高く、気温は30度前後に達する可能性もあります。また、梅雨入りが早まった場合はウェットコンディションでの戦いになることもあり得ます。ステージは全体的に道幅が狭くツイスティですが、ハイスピードな区間やアベレージスピードの高いステージもあります。路面は比較的スムースで、インカットが可能なコーナーがそれほど多くないため、クリーンなコンディションが保たれやすいことが特徴です。また、11月よりは落ち葉の量も少ないため、これまで以上に走りやすい路面での戦いとなることが予想されます。

ラリーの中心となるサービスパークは、今年も愛知県豊田市の豊田スタジアムに置かれ、愛知県と岐阜県のステージを走行します。今年は新たに愛知県の名古屋市内で木曜日にオープニングイベントが行われ、名古屋城にほど近い愛知県体育館の敷地内で28日(木)の夕方にオープニングセレモニーが行われます。ラリーカーの走行は28日の朝8時過ぎから始まり、今年も豊田市の鞍ケ池公園でシェイクダウン、クラガイケ・パークが行われます。

ステージでの戦いは29日(金)の朝からスタート。デイ1として愛知県内でアスケ(足助)、イセガミズ・トンネル(伊勢神トンネル)、イナブ/シタラ(稲武/設楽)という3本のステージを、豊田スタジアムでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうち豊田市を舞台とするSS1/4アスケは、今年初めて設けられたステージです。競技2日目となる30日(土)のデイ2は、愛知県と岐阜県を走行。オバラ(小原)、エナ(恵那)、マウント・カサギ(笠置山)という3本のステージを、恵那峡ワンダーランドに設けられるタイヤフィッティングゾーン(TFZ)での簡易的なサービスを挟んで各2回走行。一日の最後には、豊田市に新たに設けられた3.19kmのスーパーSS、フジオカSSS(藤岡)をSS13/14として2回走行します。デイ2は全部で8本のステージを走行し、その合計距離は120.22kmと3日間で最長となります。ラリー最終日、31日(日)のデイ3は、愛知県でヌカタ(額田)、レイク・ミカワコ(三河湖)という2本のステージを、シェイクダウンの逆送となるSS17/18「クラガイケSSS」と、豊田スタジアムでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。6本のステージの合計距離は74.06kmと三日間で最短の一日になります。そのうち最終のSS20「レイク・ミカワコ2」は、今年もトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。ラリーは3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は302.82km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は905.27kmとなります。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
今シーズン、チームはここまで非常に好調ですので、再びラリージャパンに出場することを楽しみにしています。前戦のラリー・ポルトガルでは少し不運もありましたが、どのスポーツでも無敗を続けることは難しいですし、勝利の喜びをより一層大きなものにしてくれる、このようなハイレベルな競争を好ましく思います。例年より早い時期に開催されるラリージャパンは、気温が高くなると思いますので、ドライバーにとってはタイヤの動きやグリップレベルに影響が出るかもしれず、興味深いものになるでしょう。ラリージャパンの人気は年々高まっており、貴元がシーズン序盤に勝利を収めたことで、今年はさらに多くの応援を得られると確信しています。そして、それは地元で念願の勝利を掴むためにチャレンジする彼にとって、大きな後押しとなるでしょう。もちろん、貴元のチームメイトたちも最近はターマックで好調を維持しているので、彼らもまた勝利を渇望しているはずです。

エルフィン・エバンス / スコット・マーティン
(左から) エルフィン・エバンス / スコット・マーティン

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
ラリージャパンは常に特別なイベントです。日本の皆さんから本当に温かい歓迎を受け、ラリーウィーク全体が素晴らしい雰囲気に包まれます。また、トヨタのホームイベントで良い成績を残そうとチームも一丸となっています。ステージの道は非常に狭くテクニカルなため、ペースノートとクルマには精度の高さと自信が求められます。今年は開催時期が変更されたため、気温が高くなることが予想され、クルマのあらゆる部分への負荷がさらに高まるでしょう。我々はこれまで良い成績を残してきましたが、誰もが常にゼロからのスタートとなるので、できるだけ多くのポイントを獲得できるように、ベストを尽くさなければなりません。

セバスチャン・オジエ / ヴァンサン・ランデ
(左から) セバスチャン・オジエ / ヴァンサン・ランデ

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
ラリージャパンへの出場は今シーズンのハイライトの一つです。ラリーへのサポートと関心が日本で年々高まっているのを見るのは素晴らしいことです。同時に、大きな期待も寄せられるようになりましたが、我々は最近、特にターマックでかなり良いパフォーマンスを発揮しているので、今大会も期待できますし、再び上位を狙えると信じています。今年は開催時期が変わったことで気温は高くなり、路面の落ち葉は少なくなるかもしれませんが、コースの全体的な特性は変わらないでしょう。スムースでクリーンな路面が多い一方、テクニカルで曲がりくねった区間も多いため、良いタイムを出すためにはスムースな走りが求められます。

オリバー・ソルベルグ / エリオット・エドモンドソン
(左から) オリバー・ソルベルグ / エリオット・エドモンドソン

オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)
初めてトヨタのRally1カーでラリージャパンに出場することに、本当にワクワクしています。日本には幼い頃から来ていて、この国のすべてが大好きです。昨年初めて日本でラリーに出場しましたが、素晴らしい雰囲気だったので、今年はさらに素晴らしい経験になるはずです。ステージの道に関する知識を深めることができたのは良かったですが、Rally1カーではスピードがさらに上がるため、今年の他のラリーと同様に学ぶべき点もあるでしょう。これまでのところターマックでのフィーリングとペースはとても良いので、それを活かして良い結果を確実に残せることを願っています。

勝田 貴元 / アーロン・ジョンストン
(左から) 勝田 貴元 / アーロン・ジョンストン

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
ラリージャパンは、もちろん自分にとってもチームにとっても非常に重要なラリーです。これまで以上に多くの皆さんにラリーに興味を持っていただき、ステージで応援していただければと思っています。例年とは異なる季節に開催されるため、コンディションがどのように変わるのか楽しみです。例年よりも気温が高く、落葉も少なくグリップも良くなるはずなので、かなり良いコンディションになるかもしれません。とはいえ、例年6月に訪れる梅雨が早まれば、雨天となる可能性もあります。もちろんホームラリーで優勝できれば最高ですが、チームメイトを含め、多くの素晴らしいドライバーたちと競うことになります。今はただ自分のベストを尽くし、日本の道をRally1カーで走るこの素晴らしい感覚を楽しみたいと思っています。

サミ・パヤリ / マルコ・サルミネン
(左から) サミ・パヤリ / マルコ・サルミネン

サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
日本に戻れることを楽しみにしています。日本はいつ訪れても素晴らしい場所ですし、ラリーにもとても良い思い出があります。昨年は日本で初めて表彰台に立ち、その前の年にはWRC2のタイトルを獲得しました。トヨタのドライバーとして日本で走るのは特別な感覚ですし、毎年ファンの数が増えているように感じます。今年は開催時期が異なりますが、チャレンジの難しさは以前と変わらないと思います。直近のターマック2戦と去年のラリージャパンでは表彰台を獲得したので、それが自分たちにとって最低限の目標ですし、良い結果を残せるよう全力を尽くします。

山本雄紀 (WRCチャレンジプログラム GEN2)
ラリージャパンが本当に楽しみです。WRCでホームラウンドに再び出場できるのは、自分にとって特別なことです。ステージだけでなく、リエゾンでもたくさんのファンの皆さんが応援してくださっているのを見ると、本当に嬉しくなりますし、それが自分にとって大きな力になります。今年は何か特別な結果を残したいと思っていますし、WRC2では表彰台に立つことが目標です。それを達成できる自信はありますし、応援してくださる皆さんに良い結果をお届けできるように、全力で準備を進めています。

WRC 第7戦 ラリージャパン 2026 マップ
WRC 第7戦 ラリージャパン 2026 マップ
(最新の情報はwww.wrc.comをご確認ください)

最新情報はこちら

TOYOTA GAZOO Racing WRTのSNSアカウント
∇Facebook: https://www.facebook.com/TOYOTAGAZOORacingWRC
∇X: https://x.com/TGR_WRC (@TGR_WRC)
∇Instagram: https://www.instagram.com/tgr_wrc/ (@TGR_WRC)
∇YouTube: https://www.youtube.com/@TOYOTAGAZOORacingJPchannel