TRDラリーチャレンジ Rd4 in 嬬恋レポート

モータースポーツ発祥の地で、手に汗握るバトルを展開!

2014.07.28 TRDラリーチャレンジ2014

多くのギャラリーに見守られた嬬恋ラウンド

7月27日、梅雨明けの晴天に恵まれたなかで、TRDラリーチャレンジin嬬恋が開催された。今シーズン最多の51台ものエントリーを集めた嬬恋ラウンドは、昨年同様モントレーin群馬との併催となり、朝早くから多くのギャラリーが訪れた。
4つのギャラリーSSを設定した本戦は、4つのターマックSS(舗装路)と2つのグラベルSS(未舗装路)で構成された総走行距離160kmのラリーとなる。全日本戦と同じ距離を走るワイド&ロングSSや、駐車場を利用したギャラリーSS、日本初のサーキットでのグラベルSSなどバラエティに富んだステージとなった。

  • モータースポーツ発祥の地と言われる嬬恋~浅間山エリアに舞台を移して行われたモントレー2014 in 群馬。
    モータースポーツ発祥の地と言われる嬬恋~浅間山エリアに舞台を移して行われたモントレー2014 in 群馬。
  • 素晴らしい晴天の中、多くのギャラリーに見守られながらラリーがスタートした。
    素晴らしい晴天の中、多くのギャラリーに見守られながらラリーがスタートした。

めまぐるしく変化する天候に翻弄された参加者

毎戦激しいバトルとなるE-2クラスには9台もの86がエントリーした。ランキング上位の中村・安藤組と山口・坂田組のバトルに石田・小倉組が割って入り、序盤から3組の激しいバトルが繰り広げられることとなったが、グラベルの浅間SSでベテラン中村が意地の走りで逆転。1.8秒差でクラス優勝を飾った。
C-3クラスは佐々木・高橋組が好調な滑り出しを見せたが、SS3の最中に突然降り出した豪雨に足元を救われ痛恨のスピン。角谷・秋田組が安定した走りで2連勝となった。
E-3クラスは加藤・堀内組が逃げ切り勝利。シリーズポイントトップに躍り出た。

  • シリーズポイントトップを死守した中村・安藤組。迫力の走りにギャラリーから拍手が送られた。
    シリーズポイントトップを死守した中村・安藤組。迫力の走りにギャラリーから拍手が送られた。
  • 雨で路面状況が刻々と変化し、繊細なドライビングが要求された。
    雨で路面状況が刻々と変化し、繊細なドライビングが要求された。

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。

各クラスで展開する白熱のバトル

ランキングトップの戸塚・角田組が全日本ラリーに参戦するため不在となったE-1クラスでは、その隙に着実にポイントを稼ぎたい新堀・前川組がスタートダッシュを決めることに成功した。しかし豪雨のSS3で痛恨のミスを喫してしまう。上位3台が1.2秒内となる大接戦となったが、藤田・黒田組が勝利を飾った。
最多14台のエントリーとなったC-2クラスは序盤にポイントリーダーの吉川選手がリタイヤする波乱の展開となったが、順位を気にせず自分の走りに徹した松嶌・赤木組が最終SSで逆転勝利した。
C-1クラスは桒村・新井組と伊東・名川組の接戦となったが、SS2でのタイムが決め手となり桒村・新井組が勝利。4戦連続優勝を記録している。

  • 突然の豪雨で、コースの所々に川ができる状態。スピンが多発した。
    突然の豪雨で、コースの所々に川ができる状態。スピンが多発した。
  • トップ争いになっていることをドライバーに隠し通したコ・ドライバーの赤木選手。その作戦が吉と出た。
    トップ争いになっていることをドライバーに隠し通したコ・ドライバーの赤木選手。その作戦が吉と出た。

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。

マシンに順応する若い才能

今回GRラリーアカデミー86に乗るのは新井大輝選手。プロダクションカー世界ラリー選手権チャンピオンの新井敏弘選手を父に持つ大輝選手は、今回初のFR車両でのラリー走行となった。「4WDでもFRでも車の挙動さえ掴んでしまえばなんとかなる。序盤のロングSSでうまく慣れることができれば、後半には追いつけるかも」とスタート前に語っていた大輝選手。その言葉の通り着実にタイムを削っていったが、SS5がキャンセルされたこともあり3位でラリーを終えることととなった。「もうちょっとSSがあったらよかったのに…また参戦…リベンジしたいです!」と悔しさを滲ませた。また、コ・ドライバーを務めた勝又選手とラリー終了時には親子のようなやりとりを見せる姿が印象的だった。

  • 初めてのFR車とは思えないほど、思い切りの良い走りを見せた新井大輝選手。
    初めてのFR車とは思えないほど、思い切りの良い走りを見せた新井大輝選手。
  • ラリースタート時はぎこちなかった新井・勝又組だったが、ゴール地点では冗談で笑い合う姿も。
    ラリースタート時はぎこちなかった新井・勝又組だったが、ゴール地点では冗談で笑い合う姿も。

マイペースでラリーを楽しんだ1日

GRヴィッツCVTにはGAZOO Ladyの河瀬選手がエントリー。昨年も参戦した皆川選手をコ・ドライバーに迎え、ドキドキのラリー初体験となった。
「緊張してるんですが、ワクワクの方が強いかもしれません。他の選手みたいに速く走れるわけないので、まずは完走が目標。目一杯楽しんできます」と笑顔でスタートした河瀬選手だったが、アクセルを踏むところはしっかり踏みこむ熱い走りを見せ、浅間 SSではあわやコースアウトというアグレッシブな走りを披露した。

次戦は今年から加わった唐津ラウンド。
ラリーチャレンジ初上陸の九州で、更なる熱いバトルを期待したい。

  • ラリー初参戦河瀬選手は、ラリーのワクドキを目一杯楽しんでいた様子だった。
    ラリー初参戦河瀬選手は、ラリーのワクドキを目一杯楽しんでいた様子だった。
  • 参加者の技量に合わせたペースで楽しめるのがTRDラリーチャレンジ特徴。
    参加者の技量に合わせたペースで楽しめるのがTRDラリーチャレンジ特徴。

クラス別順位結果(上位3クルー)

class - E-2
1位ドライバー/コ・ドライバー
中村 英一/安藤 裕一
トヨタ 86
2位ドライバー/コ・ドライバー
石田 貴久/小倉 和也
トヨタ 86
3位ドライバー/コ・ドライバー
新井 大輝/勝又 義信
トヨタ 86
class - C-3
1位ドライバー/コ・ドライバー
角谷 豪也/秋田 典昭
トヨタ 86
2位ドライバー/コ・ドライバー
米川 直己/米川 智美
トヨタ 86
3位ドライバー/コ・ドライバー
稲垣 和也/稲玉 秀幸
トヨタ 86
class - E-3
1位ドライバー/コ・ドライバー
加藤 英祐/堀内 秀也
トヨタ カローラレビン
2位ドライバー/コ・ドライバー
栗林 治/中野 美知彦
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
松木 秀樹/桜井 克之
トヨタ ヴィッツ
class - E-1
1位ドライバー/コ・ドライバー
藤田 豊久/黒田 祐嘉
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
松岡 淳/清水 慶治
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
新堀 忠光/前川 富哉
トヨタ ヴィッツ
class - C-2
1位ドライバー/コ・ドライバー
松嶌 裕貴/赤木 弥生
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
岩城 昇/髙橋 功
トヨタ ヴィッツ
3位ドライバー/コ・ドライバー
藤井 晴行/石井 啓介
トヨタ ヴィッツ
class - C-1
1位ドライバー/コ・ドライバー
桒村 浩之/新井 祐一
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
伊東 太壱/名川 洋右
トヨタ ヴィッツ
2位ドライバー/コ・ドライバー
越智 瑞穂/中村 裕太
トヨタ ヴィッツ

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。