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SUPER GT 2014年 第5戦 富士
プレビュー

富士スピードウェイの1コーナーを走行するLEXUS RC F

シリーズは後半戦へ突入
夏休み開催となった富士でLEXUS RC Fが「ホーム」初勝利を目指す

ZENT CERUMO RC F 1号車(立川祐路/平手晃平)  8月9日(土)、10日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでSUPER GT 第5戦「FUJI GT 300km RACE」が開催される。
 ゴールデンウィーク開催の第2戦に続き、今季2度目の富士でのSUPER GT戦。例年では9月の第6戦として行われてきたが、今年は鈴鹿と入れ替わる形で夏休みまっただ中の開催となる。第2戦は500kmレースとして行われたが、今大会は300km。しかし、時期的に猛烈な暑さになることが予想され、新生SUPER GT車両の高温下での戦いぶりにも注目が集まる。
 全8戦で行われる今季のSUPER GTも後半戦を迎える。前半の4戦を終え、シリーズランキングでは伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組のKeePer TOM'S RC F 37号車が首位、前戦SUGOで見事勝利を挙げたディフェンディングチャンピオンの立川祐路/平手晃平組ZENT CERUMO RC F 1号車が3位、大嶋和也/国本雄資の若手コンビ ENEOS SUSTINA RC F 6号車が僅差の4位につけている。
 3週間後の8月末には次戦鈴鹿も控えており、真夏の連戦はタイトル争いにも大きく影響することは間違いない。

ロングストレートが特徴の国際コース

富士スピードウェイ コースマップ  1966年に開設され、60年代から70年代にかけて日本グランプリを開催するなど長い歴史を持つ富士スピードウェイ。2005年にリニューアルオープンし、2007年、2008年にはF1日本グランプリを開催。昨年は世界耐久選手権(WEC)が24年ぶりに行われるなど、日本を代表するサーキットである。
 約1.5kmもの長いストレートが特徴だが、後半には中低速コーナーの連続するテクニカルなセクションもあり、セッティングの難しいコースだ。
 2005年にリニューアルされたばかりということもあり、施設は新しく綺麗なので、カップルや家族連れでも安心してレースを楽しめる。

首都圏から近く、観光地も満載

 首都圏から比較的近く、アクセスは容易。自家用車であれば、東名高速道路の御殿場インターチェンジや東富士五湖道路の須走インターチェンジが近い。公共交通機関ではJR御殿場線の御殿場駅もしくは駿河小山駅から富士急行バスもしくはタクシーでのアクセスとなる。また、東名御殿場まで高速バスも利用可能。
 宿泊については、御殿場周辺に数多くの施設がある他、ちょっと足を伸ばせば箱根や山中湖などのリゾート地も候補に入るだろう。
 富士山周辺、富士五湖や箱根といったメジャーな観光地が近く、温泉や富士サファリパーク、御殿場プレミアムアウトレットや富士急ハイランドなどとの観光と組み合わせたプランも楽しめる。
 ただし、メジャーな観光地の多い立地故に、行き帰りの渋滞は慢性的であり、渋滞対策を十分にしておきたい。

暑さとハンデの厳しい真夏の富士。LEXUS RC F勢の健闘に期待

PETRONAS TOM'S RC F 36号車(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)  今季第2戦として行われた富士大会では、初レースとなったLEXUS RC F勢が健闘を見せたが惜しくも勝利には届かず、2位、3位表彰台獲得となった。しかし、今大会は距離が短く、真夏の気候、そして前半の4戦で積み重なったウェイトハンデも影響するため、全く異なる展開となる可能性もある。
 ランキング上位の3台は、燃料リストリクターが適用されるため、長いストレートでのスピードが重要な富士でそれがどこまで影響してくるか。加えて、首位の37号車はほぼ最高値となる48kgのウェイトを搭載することとなり、厳しい戦いとなるかも知れない。
 そんな中、LEXUS勢では前半戦、不運やトラブルもあり結果を残せていない中嶋一貴/ジェームス・ロシター組のPETRONAS TOM'S RC F 36号車に注目だ。ウェイトは32kgとそれなりに搭載することとなるが、燃料リストリクター制限は無く、トヨタRI4Aのハイパワーを存分に発揮してくれるはず。開幕戦以来となる中嶋一貴が復帰した前戦SUGOでは、決勝こそ悪天候でのタイヤチョイスに泣くも追い上げ4位。予選ではぶっちぎりのポールポジションを獲得するなど速さを見せており、今大会の最有力候補の一台であることは間違いない。
 同様にウェイト36kgのみとなる石浦宏明/オリバー・ジャービス組 DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車、14kgの脇阪寿一/関口雄飛組 WedsSport ADVAN RC F 19号車も巻き返しを狙ってくるだろう。
 GT300クラスのOGT Panasonic PRIUS 31号車は、今季4戦中3回リタイアと苦しい戦いを強いられているが、唯一の完走及び入賞が第2戦の富士。ホームである富士では、昨年春の大会で優勝、夏の大会でも2位と得意にしており、好成績を期待したい。