メニュー

SUPER FORMULA デビュー戦でポイント獲得の注目ルーキー
平川 亮(No.7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans)

「富士でF1を見て、本気でレーシングドライバーを目指した」平川 亮 No.7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans

前編 FCJ、F3で積み重ねた経験の日々(1/2)

実力あるドライバーがひしめくスーパーフォーミュラ。それだけに、毎年注目を集めるのが新人選手、ルーキーの活躍です。開幕戦から大きな壁に当たるルーキーも多い中、予選ではQ3に進出して総合8位、決勝でも8位でポイント獲得とデビュー戦から活躍したのが、平川亮選手です。インタビューの前編では、レーシングドライバーを目指したきっかけや日々の生活などを聞いてみました。

きっかけはロードレースでの転倒

−−もともとレースに興味はあったのですか?


平川亮(以下平川):そうですね。父が趣味ですけどレースをやっていて、身近にはありました。ただ僕自身は中学生までロードレース(自転車レース)をやっていたんですが、転ぶと結構なケガをするんですよね。実際、転んで肘とかケガしたんです。それで、父からレーシングカートを勧められたのが(モータースポーツを始めた)きっかけです。

−−カートなら自転車のようなケガをしない、と?

平川:まぁ、安全じゃないですか。転ぶこともないし、スピンで済むし。

−−カートを操るのは、おもしろかったですか?

平川:自分で乗り物を、スピードの出るものをコントロールするのは好きでしたから。でも最初は遅かったのであまり楽しめませんでした。レースにもすぐ出たんですけど、最初の頃は後ろの方を走っていましたし。ただ走り込んでいくうちにだいぶ経験を積めて、中盤くらいにはトップを走れるようになってきて、おもしろくなったんです。

−−カートを2年で卒業しフォーミュラへステップアップされるわけですが、カートを始めた頃からやはりレーシングドライバーは目標にあったのでしょうか?

平川:カートに乗っていたころはまだ遊び半分というところがありました。F1を見てからですね。富士でやったF1を見に行ったのですが、そこで憧れというか...。音だったり、速さだったり...。やっぱりレースの極限だと思うので、あの舞台には憧れます。そこからレーシングドライバーを目指そうと思いました。

−−やはり将来の目標はF1ドライバーというところですね。

平川:最終的にはF1でチャンピオンを獲るというのが目標で、最低でも3年連続ぐらいは獲ろうという気持ちがあります。

雨のF3開幕戦でドライビングを研究

−−フォーミュラレースにステップアップされたあとのキャリアですが、とても順調に階段を上っているようにみえますね


平川:去年は『結構うまくいった年だな』と思います。1年目で全日本F3のチャンピオンを獲れたというのは、自分の中でも結構大きいことでしたね。(開幕前はシーズンの)中盤ぐらいからは勝てるようなイメージがあったんですが...

−−F3ではデビューの開幕戦から2連勝されました。

平川:練習では結構遅くて6番手とか7番手ぐらい。(開幕戦の)予選が雨だったから、良かったんです。雨は昔から好きだったので、予選で前に出ることができました。レースはスタートミスして順位を下げたんですが、そこで前を走る選手のドライビングを研究できて、F3の動かし方っていうのが結構分かりました。

−−その後、第5戦から5連勝。7勝で最終戦を前にタイトルを決定しました。その他にもポルシェカレラカップジャパンでもタイトルを獲得。でも、同時に参戦していたFCJではタイトルを逃してしまいましたね。

平川:F3やポルシェと違って、FCJではセッティングをいじることがほとんどできないんです。イコールコンディションを保つためにマシンシャッフルもありますし、自分がそのクルマにあわせて走るっていう部分で苦戦しました。でも、予選タイムが拮抗するのはスーパーフォーミュラに近いぐらいで、本当に厳しいレースでした。でも、ニュータイヤでのグリップ時間が長くて、ハイグリップの状態で結構な周回数を走り込めたので、FCJでもいろんな経験を積めたと思います。