SUPER FORMULA デビュー戦でポイント獲得の注目ルーキー
平川 亮(No.7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
後編 日本最高峰レースで感じた手応えと課題(2/2)
ロイック・デュバル選手の走りを自分のものにする
−−開幕戦ですが、予選ではQ3まで残り、決勝でもポイントを獲得しました。
平川:予選に関しては、クルマとのフィーリングが良くなかったんですけど、その原因がマシンにあるのか僕のドライビングの方なのか、その判断を間違えてしまって、エンジニアを戸惑わせてしまったんです。結局Q3でもクルマが良くならなくて8位でした。決勝でも、スタートでは1コーナーでライン取りのミスで抜かれちゃいましたし。
−−ピット作業のある長いレースを戦うのは初めてでしたよね。
平川:最初の頃は、「まだ5周しか走ってないのか」とか「全然終わらない!」って思っていたんです。けれど、前とか後ろに近い距離で他のマシンがいたので、集中力は切れませんでした。ちょうど半分ぐらいのところでピットに入ったんですが、「ああこれで半分終わったんだ」って。ピット作業も普通にできましたね。 ニュータイヤでのレース後半は、序盤に攻めすぎて最後にタイヤがきつくなってしまいました。体力的にも最後の10周近くはしんどかったんですけど、思っていたほどではなかったですね。ポイントが獲れて、がんばったことが報われたなって思いました。
−−初めてで言うと、チームメイトのいる環境というのも初めてではないでしょうか?
平川:そうですね。ロイック選手は鈴鹿でデータを比較させてもらってから、自分の成長が早くなったと思います。コーナーへの飛び込みとかは、データを見せてもらって自分ももっと奥まで行ってみたら、「なんだ、全然行けるじゃん」て。あとはシケインがすごくうまいので、走らせ方を研究したら自分も良くなりました。 アンドレア・カルダレッリ選手は富士のテスト(3月)で一緒に走りましたが、なんだか不思議な速さなんですよね...。まだ僕がつかめていないだけだとは思うんですが。
−−チームの環境はいかがですか? FCJやF3と比べると規模が大きくなっていると思いますが。
平川:人、多いなぁと思いました(苦笑)。作業も早くてミスもないし、すごいなと思います。クルマに直接触る人も多いですよね。F3とかFCJでは自分でクルマの掃除をしたりしてましたが、そういうのがなくて楽です(笑)。
−−エンジニアとはどういった話をしていくのですか?
平川:ぼくのエンジニアは中村さんという方なんですが、データと僕のコメントを合わせてセットアップを進めていくタイプの方です。開幕戦の予選の時のようにあまり間違ったコメントを出していると信頼関係も築けないので大変ですが、いろいろ勉強になっています。
次は苦戦すると思うけど、表彰台に立ちたい
−−次戦はオートポリスでのレースになりますね。
平川:走ったことはないので、レースウィークに練習できればと思っています。去年の映像やデータをもらっているので、なんとなくのイメージは出来ています。回り込んでいるコーナーも多いし結構タイヤに厳しいみたいですよね。苦戦するかなとは思いますけど、予選で一発タイムを出したいですね。
−−それでは、オートポリスでの目標と、今シーズンに向けた意気込みをお願いします。
平川:まずオートポリスで表彰台に立って、早めに優勝もしたいですね。全然不可能ではないと思っています。
−−1勝を飾れば、タイトル争いにも加わってくると思いますが。
平川:そうなったら、その時に考えますよ。
普段はとても大人しい平川亮選手ですが、いろいろな質問に丁寧に答えてくれました。決して言葉は多くないのですが、自信と手応えをはっきり言い切る様子には、ルーキーらしからぬスケールを感じたほどです。今後の平川選手の活躍にご期待してください。
平川亮公式応援サイト
「Ryo F1 Project(http://ryo-hirakawa.com/)」もぜひ見てください。