特集 > 2005年特集 > グッドウッド・フェスティバル > 3.時代を駆け抜けたドライバーが語る“あの頃”と“今”
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toyota-f1.comインタビュー
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ファン・マニュエル・ファンジオII――
「自らが継承するモータースポーツの伝統」

トヨタのクルマは人生の一部
● アメリカにもこのグッドウッド・フェスティバルのようなモータースポーツの祭典はありますか?
「いくつかあります。ひとつはミッレミリアのようなクラシックカーによるレースです。そしてもうひとつ――これはアルゼンチンのブエノスアイレスで7月に開催が予定されているのですが――グッドウッド・フェスティバルと似たような祭典もあります。ただしこちらはまだまだですね。グッドウッドと同じような形式のフェスティバルを目指しているのですが、すべてをうまくまとめあげてちゃんとした形にするまでにはもう少し時間がかかりそうです」

グッドウッドを疾走するEagle Mark III  

● IMSAではトヨタのクルマで2年連続チャンピオンに輝いたわけですが、ご自身のトヨタのレースカーに対する印象をお聞かせください。
「トヨタは私の人生の一部と言ってもいいでしょう。私はトヨタのクルマとともに素晴らしい成功を手にできましたし、トヨタのスタッフの方々とはとてもいい関係を築くことができ、それはまるで家族のようでした。いい思い出が本当にたくさんあります――今回グッドウッドに来たのはそれが理由でもあるのです。かつてのトヨタの人たちと再会し、私が熱意を注いだトヨタ99を再びドライブするためにね。自分の人生の半分を一緒に過ごした友人たちの顔を見に来たわけです」

● “ファン・マニュエル・ファンジオ”という名前はF1ではすでに伝説となっています。モータースポーツにとっては、そういった過去の偉大な人たちを次の世代に伝えていくことがとても大切なことだと思います。“ファンジオ”という名前を引き継いでいらっしゃるファンジオさんご自身はどう思われていますか?
「この名前を受け継いでいることはとても誇りに思っています。私の叔父と父はふたりともモータースポーツに非常に熱心に取り組んできましたし、また、人間としてもとてもオープンで素晴らしい人柄でした。世界各地を訪れてみると、いつも“ファンジオ”に関するいろいろな話を耳にすることができるんです。私自身、これは大変な栄誉だと思っていますし、同じ名字を名乗っていることを誇りに思っていますよ」

  これがEagle Mark IIIにタイトルをもたらしたエンジンだ。

● 次回は日本でまたお会いできればと思います。
「私もそう願っています。レースから引退した後に、なつかしい友人たちを再会するのはとてもいいものです。今度は日本での再会を実現できればいいですね」

● 今日はお時間いただきありがとうございました。
「どうもありがとう」

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CONTENTS

1.グッドウッド・フェスティバルとは? 詳細..
2.グッドウッドで蘇ったトヨタの名車たち 詳細..
4.F1を通じて伝えたい“走り続けるトヨタの意志” 詳細..