特別編 塾生のラリー初参戦レポート in 新城

2016.02.02 TRDラリーチャレンジ2015

これまで4回にわたってお送りしてきた「足立さやか ラリー塾」。うれしいことに、このラリー塾からドライバーとコ・ドライバーが誕生しました!なんと新城ラリーの翌週には結婚式が控えているというおふたり。この特別編では、そんな塾生の初参戦を密着レポートします!

新城ラリーでラリーチャレンジ初挑戦!

ドライバー 山方 俊さん/コ・ドライバー 池田 葵さん
チャレンジの翌週に結婚式を控えたおふたりです!
ドライバー 山方 俊さん
カートレースの経験あり。モータースポーツに参戦するチャンスをずっと探していました。
コ・ドライバー 池田 葵さん
モータースポーツ参戦は今回が初めて。山方さんの熱意に影響されて、新城ラリー参戦を決めました。

①ラリー参戦の準備

10月3日(土) PM6:00~ 国内Bライセンスを取得

約2時間の座学講義でMOTORSPORTの規則や心構えを教わります。
約2時間の座学講義でMOTORSPORTの規則や心構えを教わります。

サポートショップ『LUCK』で行われたBライセンス講習会を受講。この日は6名の方がライセンスを取得されました。

レンタルプログラムに申込む

ラリーカーをレンタルできる「MotorSports Basic for rent」を申し込みました。
「まず1度だけ参戦してみたい」という人は、これならラリー用に自分の車を改造することなく参戦できるので便利です。
また、LUCKさんでメカニックの当日サポートをお願いしたり、レージングスーツやグローブなどのギア1式を借りることができました。

山方さんがレンタルした車両『VitzRS CVT』。特別に『足立さやか ラリー塾』のステッカーを貼っていただきました!
山方さんがレンタルした車両『VitzRS CVT』。
特別に『足立さやか ラリー塾』のステッカーを貼っていただきました!
スーツもお借りできてお手軽!がんばるぞー!

②新城総合公園到着~開会式

11月1日(日) AM5:45~ レッキ受付

まだ薄暗い中、全75チームが続々と集合場所に集まります。
この時期の新城の朝はとても寒いのですが、かっこ良くペイントされたラリーカーがどんどん集まってくるのを見て、ふたりのテンションも上がってきたようです。

レッキの受付はコ・ドライバーの役目。ゼッケンやコマ図を渡され、説明を聞きます。
レッキの受付はコ・ドライバーの役目。
ゼッケンやコマ図を渡され、説明を聞きます。
かっこ良くペイントされたクルマがいっぱいいて、テンションが上がってきます。
かっこ良くペイントされたクルマがいっぱいいて、テンションが上がってきます。

池田さん、ペースノートづくりにトライ!

AM6:00~ レッキスタート

山方さんに誘われるまで、ラリーをほとんど知らなかったという池田さん。コ・ドライバーになって初めて責任の重大さを知ったようです。そんな池田さんに対する山方さんの思いは…

約2時間の座学講義でMOTORSPORTの規則や心構えを教わります。
山方さん
山方さん彼女がペースノートをバッチリ作ってくれるかすごく不安で…。ぶっちゃけ、最初は信用してませんでした(笑)。
池田さん
池田さん(笑)コマ図や記号の見方は、足立さやかラリー塾で勉強していたのであまり不安はありませんでした。でもレッキに出たら、彼が左コーナーを「右の3」とか平気で嘘をつくことが何回もありました(笑)。

そんな池田さんのペースノートを、塾長がチェック!

そしてできあがったペースノートがこちら。うまく書けたのでしょうか?
足立さやか塾長がポイントを解説してくれました!

ペースノート
Good!

2路面に砂があると滑りやすくて危険ですから、ちゃんと注意すべき点として書き留めていて良いですね。

3看板や広場などの目印は現在地を見失ったときに目印になるので、復帰しやすくなります。きちんとメモれていますね!

4インをカットできる、といったような特徴的なコーナーをちゃんとメモできていますね。

Advice

1通り過ぎたコーナーに印を付けていくのはよかったのだけれど、2ループ目はどうしたのだろう…?
ペースノートは次回(来年)も使える大事なデータとなりますので、読めるようにして残しておいたほうが良いですね。

5コーナーのコマ図を書いておくのは良いですが、ペースノートの行中に書くのではなく、こんな感じで上に書ければもっとよかったですね。

足立さやか塾長のペースノートレビュー

足立さやか塾長

コーナーひとつずつをきちんと把握しようと努力したんですね。たくさんの情報が書き留められていて、とてもよく出来ていると思います。ただ、SS中にどちらのページかわからなくなる可能性もありますから、見開きページ両方に書いてしまうのは避けた方がよいかもしれません。
また、SS毎にページを分ける、メモを入れやすいよう行間を空ける、など、ペースノートを読みやすく作ることに気を付ければ、もっと良いペースノートが作れるようになるでしょう。

AM7:10~ 車検

ヘルメットをルーフの上に置くのが車検の合図。オフィシャルの方が車両を厳しくチェックします。
ヘルメットをルーフの上に置くのが車検の合図。
オフィシャルの方が車両を厳しくチェックします。

指定された場所にゼッケンを貼り、オイルキャップ類をテープで固定し、使用するヘルメットをルーフに置いたらいよいよ車検です。
安全面に関わるところなのでオフィシャルの方も目が厳しく光ります。

AM8:30~ ブリーフィング、開会式

開会式の様子。スタートに向けて、どんどん緊張感が高まっていきます。
開会式の様子。スタートに向けて、どんどん緊張感が高まっていきます。

会場はとてもリラックスした雰囲気。知らない方同士で声をかけあったりして、「ラリー初心者でも歓迎されてるんだ!」と実感できます。
女性の参加者も意外と多くて、池田さんも安心したようです。

③競技スタート!

AM9:00~ スタート

AM9:00~ スタート
スケジュール表
4つのSSからなるTRDラリーチャレンジのスケジュール。
山道や高速コースなど、ドライバーの腕が試されるSSが続きます。

車検と開会式が終わったら、いよいよスタートです。1分間隔で1台ずつ、スペシャルステージへむけて走りだしていきます。
スタート前はかなり緊張したおふたりですが、フラッグが振られた瞬間に「さぁ、走るぞ!」という気持ちになったそうです。モータースポーツの血がさわぐ瞬間です!

11:00~ SS1 上平井1 5.074km

コーナーを抜けると、目の前にクラッシュした車両が出現!
コーナーを抜けると、目の前にクラッシュした車両が出現!

最初のSSはせまい山道を走ります。右側は山肌が迫り、左側はがけになっている難しいコースです。
路面には岩が転がっていて、乗り上げてしまうとクラッシュ!クルマを進めましたが、ひとつ前を走っていたクルマがクラッシュして道をふさいでいたため一時中断することに。
初めてのSSでハプニングに遭遇しましたが、ふたりとも精一杯対応しました。

12:10~ SS2 鬼久保 6.771km

目の前にに広がる景色を楽しみながら、コースを走り抜けるおふたり。
目の前にに広がる景色を楽しみながら、コースを走り抜けるおふたり。

SS1とは対照的に、2車線でとてもスピードが出るコース。しかも目の前に素晴らしい景色が広がるので空に向かって走っていくような気持ちよさが味わえます!
池田さんもこのSSを楽しめたようです。

リエゾン

なんと、自宅の窓から手を振ってくれる人に遭遇!みんながラリーをあたたかく迎え入れています。
なんと、自宅の窓から手を振ってくれる人に遭遇!
街のみんながラリーをあたたかく迎え入れています。

中には20km以上あるリエゾンもあります。
新城ラリーでは、景色がとてもきれいなところもあり、山方さん、池田さんもドライブ感覚で楽しめたようです。
地元の人たちは、ラリー車両を見かけると手を振ってくれます。もちろん車両同士がすれ違うときにも、お互いに手を振ります。街と人がひとつになってラリーを盛り上げています。

13:30~ SS3 新城総合公園 0.604km(ギャラリーステージ)

ゴールの後、手を振るギャラリーに答える山方さん。
ゴールの後、手を振るギャラリーに答える山方さん。

3つ目のSSは新城総合公園内を走ります。短いコースなので、あっという間にゴール!
もちろん公園内にはたくさんのギャラリーがいるので、ドライバーにとって格好の見せ場になります。

13:40~(約30分間) サービス

心配そうに覗きこむ山方さん。
心配そうに覗きこむ山方さん。

たった30分のサービスパーク。
SS1でフロントガラスの破片をたくさん踏んでしまったので、LUCKのメカニックさんにタイヤを見てもらいました。

SS4 上平井2

最後のSSに挑戦!路面の変化に気をつけながら、思い切り走り抜けていきます。
最後のSSに挑戦!路面の変化に気をつけながら、思い切り走り抜けていきます。

最後は、SS1と同じコースを走ります。前回と違って何台もの車両が走ったあとなので、路面状況は激しく変化しています。気を抜くのは厳禁!
とはいえ、一度走ったコースなので、SS1よりもいいタイムでゴールする車両も多いようです。

④閉会式・表彰式

閉会式・表彰式
1日サポートしてくれたLUCKのメカニックさん、ありがとうございました!
1日サポートしてくれたLUCKのメカニックさん、ありがとうございました!

リタイアすることなく、無事にラリーを終えた山方さんと池田さん。山方さんは、走り終えた瞬間「まだまだ、もっと走りたい!」と思ったそうです。
池田さんはラリー参戦を決めてから、熱心にラリーの勉強を始めたそうですが、初めてのコ・ドライバー体験とは思えないほど山方さんをしっかりナビゲートしていました。

初めてのラリー参戦を終えて、どんなことを感じましたか?

初めてのラリー参戦を終えて、どんなことを感じましたか?
山方さん
山方さん最後のSSを終えた後、心地良い達成感を感じました!すぐにでも、「もっと走りたい!」と思ったくらい楽しい経験ができました。
モータースポーツはお金がかかって貴族のスポーツというイメージが有りましたが、今回参戦してみて、心に余裕がある人がする、紳士淑女のスポーツだと感じました。またぜひ参戦したいです。
池田さん
池田さん最初はラリーのことをよく知らなかったんですが、沿道の皆さんやギャラリーの人たちが応援してくれたこと、コ・ドライバーは運転しなくてもすごく大事な役割があるんだなと思ったことなど、走ってみて楽しさが少しわかったような気がします。
自分で運転するのは怖いけど、コ・ドライバーならいろいろと工夫できると思うので、また挑戦してみたいと思います。

TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ開催日程

Rd. 日程 開催地
1 2月21日 千歳(北海道)
2 4月3日 南丹(京都府)
3 4月24日 木曽(長野県)
4 5月29日 徳島(徳島県)
5 6月12日 陸別(北海道)
6 6月19日 高岡(富山県)
7 6月26日 安芸高田(広島県)
8 7月10日 吉野ヶ里(佐賀県)
9 7月17日 弘前(青森県)
10 7月31日 渋川(群馬県)
11 8月21日 福島(福島県)
12 8月28日 丹後半島(京都府)
13 9月4日 豊浦(北海道)
14 9月11日 浅虫(青森県)
15 10月16日 勝山(福井県)
特別戦(仮称) 11月6日 新城(愛知県)

足立さやか塾長から

山方さん・池田さんへのメッセージ
ペースノートやインカー動画を見せてもらって、とても頑張ったのがよくわかりました。
ペースノートは2人が互いに理解しあえればいいので何が正解ということはありません。
ただやはりスピードを競うスポーツなので、ペースノートの基礎ができるようになったら、次はどうしたら速く走れるのか、どうしたら危険を回避できるかなど、2人でいろいろ考えながら作れるようになると、ラリーという競技がもっと楽しくなると思います。