もっといいクルマづくりの襷を次へつなぐために

2015.05.22 ニュルブルクリンクへの挑戦2015

2015.5/16-17 ニュルブルクリンク24時間耐久レース

GAZOO Racingにとって9年目となるニュルへの挑戦は、レースに参戦して“勝ち負け”だけを問う物ではない。世界で最も“過酷”と言われるコースで行われる、24時間の“極限”のレース活動を通じて、「人・クルマ」を鍛え、“いいクルマ”にするための“開発の場”という認識である。そのコンセプトは、2007年の初挑戦から現在まで全くブレはない。

2015年のニュル24時間参戦テーマはGAZOO Racingの「原点」に戻ること

2007年にニュル24時間に初参戦した時のマシンはアルテッツァだった。このモデルは2005年に生産が終了しており、何と中古車を用いての参戦であった。社長でありニュル24時間チーム代表であるモリゾウ選手は当時のことをこのように語る。
「トヨタはニュル24時間に向けて中古車でトレーニングを行い、中古車でニュル24時間に参戦しました。しかし、他の自動車メーカーは2~3年後に出るはずの、ニューマシンで参戦。当時、私と成瀬さんは、『トヨタはいつも“抜かれるクルマ”ではなく、“抜くクルマ”を作りたい。そんなクルマでレースに出たい』という想いが強まりました」。
その想いは2008年に、LFAの開発車両「LF-A」による参戦に繋った。これまで新車開発は“極秘”が常識だったが、トヨタは「いいクルマづくりのために」と、今までとは180度違う考え方を採用したのだ。走りにこだわるクルマはニュルで鍛え育てないとダメである。そのためには、クルマだけでなくエンジニアの意識改革もしないといけない…と。その想いはLFAだけでなく、FRスポーツである86も同じ考えであった。
2014年は参戦した3台のマシン(LFA/LFA Code X/86)全てがクラス優勝という、活動スタート以来最高の成績を収めたが、2015年は2008年から続けてきたLFA、2012年から続けてきた86の参戦に一区切りつけ、新たな挑戦をスタートさせた。それが2台の開発実験車両による参戦である。
RCチームのリーダーである金森信明は「昨年は3台がクラス優勝しましたが、それで調子に乗って天狗になってはダメだと。そのため、2015年は『いいクルマづくり』と言う、GAZOO Racingの原点に戻ることでした。ニュル24時間は若い人、そしてレースと言う意味では素人が中心となって作業や判断を行うことで、“いいクルマづくり”を身につける活動…という認識となります。豊田社長が『我々はレースに参加しているが、レースをしていない』と言う本質はそこにあるのです」と語る。

  • 2007年、アルテッツァで初参戦
    2007年、アルテッツァで初参戦
  • 3クラス優勝を果たした2014年
    3クラス優勝を果たした2014年

2年目のLFA Code Xに初年度のRC 20代中心の若手メカニックが担当

参戦車両の1台は、量産モデルをベースにしながらも、改造範囲が広いSP-PROクラスに参戦する「LEXUS LFA Code X」。昨年から挑戦をスタートさせたモデルだ。ドライバーは影山正彦/石浦宏明/大嶋和也/井口卓人選手の4名がドライブする。
LFAの名を冠しているものの、その中身は新たに設計されたアイテムで構成された、未来のスーパースポーツのための実験車両として開発。ロングホイールベース&ショートオーバーハングのパッケージング、フルカーボンモノコック、プッシュロッド式サスペンション、V10-5.3Lエンジン、ツインクラッチトランスミッションなどが採用されている。昨年のニュル24時間は初挑戦ながらも総合11位、SP-PROクラス優勝を獲得したものの、実はそのポテンシャルを十二分に発揮しての勝利ではなかった。
LEXUS LFA Code Xのチームリーダー・伊東直昭は、「実は昨年は完走していますが、信頼性の面では熱に厳しく、強度的に厳しかったので、それが顔を出さないようにコントロールして走らせていました。今年はその反省を元に、各部の構造は一緒ですが、剛性のバランスや空力などを含め、車両は全面的に見直しを行った結果、我々の想像以上にポテンシャルが上がっています。もちろん去年より成績を狙いたい所もありますが、まずは設定したペースで走ることに専念すれば、結果は最後についてくるでしょう」と語る。

  • 2年目の挑戦となるLEXUS LFA Code X
    2年目の挑戦となるLEXUS LFA Code X
  • ドライバーは影山選手/石浦選手/大嶋選手/井口選手の4名
    ドライバーは影山選手/石浦選手/大嶋選手/井口選手の4名

もう1台の「LEXUS RC」は、木下隆之/佐藤久実/蒲生尚弥/松井孝允選手の4名がドライブ。RCはすでに市販されているクーペモデルだが、1.4~2.0Lのターボモデルで争われるSP3Tクラスに参戦していることからも解るように、パワートレインが市販モデルとは異なるユニット、「2L直噴ターボ」と「6速AT」の組み合わせとなっている。RCのチームリーダー・金森信明は「新しいパワーユニットの組み合わせですが、それ以外は市販車+αと言うモディファイ内容になっています。このモデルもLFA Code Xと同じく長期で行うプロジェクトですので、エンジンは『クローズドプロダクト』と言うレギュレーションの範疇でのモディファイしか行っていません。また、軽量化もノーマルから300kg程度軽くなっていますが、外観の変更は最小限、スチールからカーボンと言った材料置換による軽量化はしないなど、“あえて”規制をしながら開発を行っています。レースとなると頑張ってしまうメンバーが多いのですが、それを抑えるのが私の仕事です」と。

  • 今年初参戦のLEXUS RC
    今年初参戦のLEXUS RC
  • ドライバーは木下選手/佐藤選手/蒲生選手/松井選手
    ドライバーは木下選手/佐藤選手/蒲生選手/松井選手

この2台のマシンを担当するメカニックは各マシンで6名ずつのチームとなっている。彼らはレースメカニックではなく普段はトヨタ社内で新車開発を行っているメンバーで、平均年齢は20代と言う若手で構成。今回は初となるメンバーも多い。今年1月にメンバーが発表されて以降、車両製作やメカニックとしてのトレーニングなどを、先輩から教わり経験を積んできた。RCのメカニックのリーダー小池政春は、何と33歳でチーム最年長だ。「若手主体のチームになりますが、いい所は皆が気を使わずに色々な事を言えること、悪い所は年齢が近いのでなぁなぁになってしまいがちな所ですね。先輩からは口は出ませんが足はよく出てきます(笑)。チームワークは日を追うごとによくなっています」と語る。
2010年に亡くなったマスターテストドライバーだった成瀬弘さんは、生前に「技術を伝承し、人材を育成する場としてレースは最高の舞台。大事なことは言葉やデータでクルマづくりを議論するのではなく、実際にモノを置いて、手で触れ、目で議論すること」とよく語っていた。その精神はシッカリと若手にも受け継がれているというわけだ。

予選の順位より24時間後、1秒、1分、1周でも多く走る!!

実質的なレースの幕開けは、5月14日のフリープラクティスと予選1回目。完全にドライコンディションのフリープラクティスは、LFA Code Xがマシンチェックと合わせて予選/決勝に向けたブレーキローター焼き、RCは予選/決勝のセットアップ違いのトライなどの調整をメインに行われた。 予選1回目は19時25分から23時25分までの4時間。一見、長いように思えるが、トップマシンでも1周するのに8分オーバー、ドライバーは2周以上の周回義務があるため、それほど余裕があるわけではない。 フリー走行終了間際に降り始めた雨は、時間が経つにつれて本振りとなり、予選1回目はウエット路面で行われた。この時期のドイツは22時を回るまで日が落ちないので、日が昇っている状況から日暮れ、そして夜間走行までと走行環境が刻々と変わる中での走行だ。LFA Code X、RC共にウエット用のセットアップに変更、インターミディエイトタイヤを装着して予選走行を行った。

  • ウエットのため、セットアップの調整がメイン
    ウエットのため、セットアップの調整がメイン
  • 夜間走行のテストも兼ねていた
    夜間走行のテストも兼ねていた

LFA Code Xは、4月12日に行なわれたニュル24時間に向けた予選レース(QFレース)で予選総合3位、決勝総合16位(SP-PROクラス優勝)を獲得したことで、速いマシンに与えられる称号でもある「ブルーフラッシュ(高輝度LEDライト)」を獲得。これによりニュル24時間のトップ30予選の出場権も与えられているため、本気のアタックは行わなかったものの、予選後半で路面コンディションが良くなったタイミングで走行していた井口卓人選手が10分01秒614でSP-PROクラス2位を獲得。
「僕のセッションは路面がほぼドライだったので結果的にトップタイムでしたが、それよりも石浦選手のセッションで、VLN2の課題となっていたウエット状態でのハンドリングの改善が確認できたことのほうが収穫でした」と語る。

またRCは翌日の予選2回目の天気が晴れとの予報を受け、各ドライバーの規定周回数走行や夜間時のライトチェックなどのメニューをこなしながら走行を行い、蒲生尚弥選手が11分24秒255でSP3Tクラス5位を獲得。「予選開始時は雨が強かったですが、走れば走るほどライン上はドライに変化していったので、ドライバー毎にセットアップを色々試しながらの走行でした。明日の予報は晴れになりそうなので、今日は無理をしないと判断し、明日本格的にアタックを行います」と語ってくれた。

2日目となる5月15日は、9時30分から11時30分までの予選2回目と、17時10分から17時50分のトップ30予選が行われた。LFA Code Xは石浦宏明選手のみの走行となり、積極的にタイムアタックは行わず、決勝に向けたマシンの調整に費やした。
一方、RCはタイムアップを狙い予選アタックを行った。蒲生尚弥/松井孝允選手の若手が走行を行ない、蒲生選手のアタックで10分00秒116を記録。総合88位、SP3Tクラス4位を獲得した。

  • 天候に恵まれた予選2では、蒲生/松井選手がタイムアタックを行った
    天候に恵まれた予選2では、蒲生/松井選手がタイムアタックを行った

そして、18台のシード権を持った車両と残りの予選上位11台を合わせたトップ30予選は、石浦選手のアタックで8分26秒280を記録、SP-PROクラストップと0.076秒差で2位だったが、総合23位と、GAZOO Racingのニュル24時間挑戦の中で、最前列からのスタート位置を獲得した(ちなみに、昨年の予選タイムはLFA Code Xが8分35秒746、LFAが8分29秒988だった)。
石浦選手は「昨年のLFAよりも5秒近いタイムアップができ、クルマの進化がタイムに表れてよかった。予選用ではなく決勝用のセットで臨みましたが、それでもこの順位に入れたということは、決勝でもクラストップ争いはできると思っています」。また、伊東直明は「トップ30予選まで、大きなトラブルもなく順調過ぎて怖いくらいでした。QFレースでの同様のタイムが出ていましたが、これが“まぐれ”ではないことも証明できました。後は24時間後にどのポジションに入るかですね」と語った。

  • TOP30予選には優勝を狙うGT3で占められる
    TOP30予選には優勝を狙うGT3で占められる
  • 石浦選手のアタックで23位を獲得した
    石浦選手のアタックで23位を獲得した

5月16日、決勝前に行われたドライバー、メカニック、チーム関係者全員が参加する全体ミーティングで、チーム代表であるモリゾウ選手は、マスターテストドライバーの成瀬弘さんとのニュルの思い出を振り返りながら、「振り返ると2007年までは準備期間、2007年から2010年までは、成瀬さんがリーダーとして引っ張ってきました。2011年から2014年の4年間はリーダーを失いながらも心を一つにして頑張ってきました。そして今年はこれまでを超える年にしよう。成瀬さんに、メンバー一人一人がやっている姿、頑張っている姿を見てもらいたい。今年は全く新しいクルマを仕上げで臨み、予選もいい所にいますが、まずは完走。昨年よりも1秒、1分、1周でも多く走って欲しい。そして、安全のタスキと共に、もっといいクルマづくりのタスキを来年以降に渡してください。今回も多くのスタッフが来ていますが、『自分はどこの部署』や『どこの会社からの応援』と言う垣根を取り払い、全員がTOYOTA GAZOO Racingの一員として、この挑戦に参加して欲しい」とエールを送った。

2台共に順調に走行を続けるが、ニュルの魔物が牙を剥く

  • 現地時間16時、ついに決勝がスタート
    現地時間16時、ついに決勝がスタート
24時間の決勝は16時にスタート。スタートドライバーはLFA Code Xは大嶋和也選手、RCは木下隆之選手がステアリングを握った。

スタート直後、LFA Code Xは格上のクラスのSP9-GT3車両にピッタリと張り付いて走行するなど、決勝でもそのポテンシャルの高さを見せつけた。今年はVLN1でのアクシデントを受け、コース上の危険箇所で速度規制が行なわれているが、何と昨年よりも速いラップタイムで走行を行なう。各ドライバーも、「見た目は昨年のモデルとそれほど大きく変わっていませんが、車体の剛性(特にリア周り)とダウンフォースのレベルアップにより、ドライ/ウエットと路面コンディションを選ばず、“速くて乗りやすい”クルマに進化しています」と語る。

スタート時は曇り空だったが、約1時間後の1回目のドライバーチェンジのタイミングの付近で天候が悪化し始める。やがてコースの一部で雨が降り始め、各チームはタイヤ交換をするか否かで大混乱。しかし、LFA Code XとRCは安全を重視しタイヤ交換を指示、メカニックは迅速にタイヤをインターミディエイトに交換しコースに送り出す。その後、雨が止んで路面が乾き始め、ドライタイヤへの交換を行うタイミングでは、LFA Code Xは総合27位でSP-PROクラス1位、RCは総合73位でSP3Tクラス3位だった。

21時頃から日は落ち始め、ナイトセッションがスタート。2台とも順調なペースで走行を続ける。23時頃、大嶋選手から石浦選手へドライバーチェンジの際に燃料補給とタイヤ交換に加えて、ブレーキの交換を実施。メカニックの迅速かつ正確な作業により、通常のピットワークの時間内で作業を完了、クラス1位のままマシンを送り出す。
しかし数分後、LFA Code Xに乗る石浦選手から「マーシャルカーと接触し、右リアが破損」との無線が。ピットでは修復パーツとタイヤを準備しマシンの到着を待った。
マシンが戻ってきて修復作業を開始。ホイールとボディパネルの損傷だが、それほど深刻ではなく、4本のタイヤ交換とパネルの応急処置で約8分でピットアウト。その後、ドライバーからの「走りの機能に問題なし」との報告に一同一安心した。
そこからは2台とも、ピットからは『何もないことが怖いくらい』と言う言葉がメカニックから出るほどの安定感でナイトセッションを走行。RCのメカニックは「まさかクラス3位にいるなんて全く想定外です。本気のレースマシンのライバルに対して、我々は市販車+αですから」と。若手を見守る中堅エンジニアは「メカニックのスキルも国内でのシェイクダウンの時から考えると大きく成長していますよ。また、レースウィークでも経験を重ねるごとにどんどん頼もしくなっています。みんな素直なので、今後も期待できますよ」と語る。

  • 一時はSP3Tクラス2位まで浮上し安定した走りを見せたRC
    一時はSP3Tクラス2位まで浮上し安定した走りを見せたRC
  • SP-PROクラストップで順位をあげるCode X
    SP-PROクラストップで順位をあげるCode X

朝6時、2台は何事もなく順調に走行しているものの、昨晩石浦選手がマーシャルカーと接触した際の黄旗無視と判断され、以降の乗車が禁止されてしまった。
9時を超える頃には、LFA Code XはSP-PROクラストップのまま順位を上げ、総合17位、RCは総合37位、SP3Tクラス2位まで浮上した。

お昼を過ぎ、ゴールまで残り2時間となった頃、それまで順調に走行していた2台同時にトラブルが発生。LFA Code Xは「6速に入らない」、RCは「走行中に電源が落ちる」と言う問題だ。LFA Code Xは5速までの使用でもラップタイム低下は少ないためそのまま走行。しかし、ピットイン時に吸い上げたデータを元にエンジニアは最後まで対策を練ることに。RCはピットイン時に電源が落ちる原因の配線をシャットダウンしたことで、その兆候が消えたのでコースに復帰した。

  • ゴール目前で2台同時にトラブルが発生しピットイン
    ゴール目前で2台同時にトラブルが発生しピットイン
  • 必死で対応し、コースに復帰するRC
    必死で対応し、コースに復帰するRC

最終スティントのドライバーはLFA Code Xが井口卓人選手、RCは佐藤久実選手が担当。どちらのマシンもメカニズムに若干の不安を抱えての走行だったが、極端にペースを落とすことなく走行。最終ラップはコース途中でランデブー走行となり、16時にチェッカーフラッグが振られ、2台はゴールラインを通過。どちらも若干のトラブルはあったものの、ほぼノンストップで24時間を走り切った。結果はLFA Code Xが総合14位でSP-PROクラス優勝、RCは総合39位でSP3Tクラス4位を獲得した。

  • ランデブー走行でゴール
    ランデブー走行でゴール
  • 今年もトラブルを乗り越え24時間走り切った
    今年もトラブルを乗り越え24時間走り切った

クルマの成長はもちろん人の成長も見られた!!

レース後、LFA Code Xのドライバーのリーダーである影山正彦選手は、「おかげさまで当初の目標であるクラス優勝を獲得できました。昨年の総合順位を超えることができなかったのは悔しいのですが、LFA Code Xとしては2年目に大きなトラブルがなく走り切れたことが大きな収穫だったと思います」。
RCのドライバーのリーダーである木下隆之選手は「最後に順位が落ちてしまったのは残念でしたが、でも初挑戦のマシンで基本はノントラブルでゴールできるなんで思ってなかったので正直に嬉しいです。ドライバー4人はミスもしないしコミュニケーションも最高の組み合わせだったと思う」と共に無事に完走を果たした喜びを語ってくれた。

また、1月の参戦発表から若手メンバーの指導をしてきた平田泰男チーフメカニックは、「最初は正直、『成長してないな』と思っていたのですが、決勝での動きを見て『コイツら何気にできるようになっていたんだ』というのを実感しました。その時の作業だけでなく事前準備や空いている時に何をすればいいのかなど、色々な部分から『ちゃんと成長していたんだ』と。何か、親が子供を見るような心境に近いですね。でもまだ大人しいので、もっと向かってきてほしいですね」と語った。

  • 長い戦いを終え感極まるRCのメカニックたち
    長い戦いを終え感極まるRCのメカニックたち
  • ニュルへの挑戦を経てメカニックも成長した
    ニュルへの挑戦を経てメカニックも成長した

最後にチーム代表の豊田章男は「私の場合は順位よりも、本当にどうみんながマシンを仕上げ、最後まで2台揃って完走できたことが嬉しいです。ゴール後のみんなの顔つきを見ると、GAZOO Racingの活動を続けてきてよかったなと同時に、これからも続けていかなければ…という気持ちが芽生えました。成瀬さんというリーダーが亡くなってから5回目の挑戦となりました。みんな心を一つにやっていくことで、成瀬さんにも『我々にもやれますよ』と言うことも証明できたかなと思います。今回はTOYOTA GAZOO Racingとして初の参戦となりました。私の認識は変わりませんが、世間はトヨタワークスになったと言う認識だと思っています。『トヨタのワークスが何をやっているのか?』と言うようなことも強烈なメッセージになると思うので、今まで以上に注目いただければと思います。GAZOO Racingのニュル24時間の活動は続きますので応援してください。『GAZOO頑張れ!!』、『TOYOTA頑張れ!!』という叱咤激励が、我々を後押ししてくれる一番のパワーになるので今後もよろしくお願いします」。

ニュル24時間での結果は“ゴール”ではなく、いいクルマづくりのための“スタート”である。そのため、GAZOO Racingのニュル24時間の活動はこれからも続いていくのだ。

  • TOYOTA GAZOO Racingの活動はこれからも続いていく
    TOYOTA GAZOO Racingの活動はこれからも続いていく

総合順位

決勝出走:151台/完走:102台/リタイヤ:49台

1位 No.28 Audi Sport Team WRT/ Audi R8 LMS(SP 9 GT3クラス 1位)
2位 No.25 BMW Sports Trophy Team Marc VDS/BMW Z4 GT3(SP 9 GT3クラス 2位)
3位 No.44 Falken Motorsports/ Porsche 997 GT3 R(SP 9 GT3クラス 3位)
4位 No.26 BMW Sports Trophy Team Marc VDS/ BMW Z4 GT3(SP 9 GT3クラス 4位)
5位 No.5 Black Falcon/Mercedes-Benz SLS AMG GT3(SP 9 GT3クラス 5位)
6位 No.17 Walkenhorst Motorsport powered by Dunlo/BMW Z4 GT3(SP 9 GT3クラス 6位)
7位 No.29 Audi Sport Team WRT/Audi R8 LMS(SP 9 GT3クラス 7位)
8位 No.11 Bentley Team HTP/ Bentley Continental GT3(SP 9 GT3クラス 8位)
9位 No.35 Nissan GT Academy Team RJN/ Nissan GT-R GT3(SP 9 GT3クラス 9位)
10位 No.33 Team Premio/Mercedes-Benz SLS AMG GT3(SP 9 GT3クラス 10位)
11位 No.16 Audi R8 LMS ultra(SP 9 GT3クラス 11位)
12位 No.15 Audi race experience/Audi R8 LMS ultra(SP 9 GT3クラス 12位)
13位 No.61 Black Falcon Team TMD Friction(SP 7クラス1位)
14位 No.53 Team TOYOTA GAZOO Racing / LEXUS LFA Code X(SP-PROクラス1位)
15位 No.18 Walkenhorst Motorsport powered by Dunlo/BMW Z4 GT3
(SP 9 GT3クラス 13位)
     
39位 No.187 Team TOYOTA GAZOO Racing /LEXUS RC(SP 3Tクラス 4位)

SP-PROクラス順位

1位 No.53 Team TOYOTA GAZOO Racing / LEXUS LFA Code X
2位 No.39 Kremer Racing / Porsche 911 GT3 KR

※SP-PRO…SP6,7,8のモーター無しの排気量4000ccまで

SP 3Tクラス順位

1位 No.114 Subaru Tecnica International/Subaru WRX STI
2位 No.116 MSC Sinzig e.V. im ADAC/Audi TT
3位 No.117 Scuderia Colonia e.V./ Audi TT RS
4位 No.187 Team TOYOTA GAZOO Racing /LEXUS RC

※SP 3T・・・排気量2000ccまでのターボ車

スケジュール

第1回予選 日本時間 5/15(金) 02:25 ~ 06:25
ドイツ時間 5/14(木) 19:25 ~ 23:25
第2回予選 日本時間 5/15(金) 16:30 ~ 18:30
ドイツ時間 5/15(金) 09:30 ~ 11:30
TOP30決勝 日本時間 5/16(土) 00:10 ~ 00:50
ドイツ時間 5/15(金) 17:10 ~ 17:50
決勝 日本時間 5/16(土) 23:00 ~ 5/17(日) 23:00
ドイツ時間 5/16(土) 16:00 ~ 5/17(日) 16:00

フォトギャラリー