TF106

TF106Bの進化を分析する

TF106Bは、昨年の日本GPでTF105Bに新型サスペンションが搭載されたときから始まった進化の最終ステップになる。TF106Bはシャシーが新しくなり、ノーズ下部中央にあったキールがもはや存在しなくなった。これは新レイアウトがもたらす空力アドバンテージを最大限に利用するためである。またプッシュロッド角が異なるなど、サスペンションのジオメトリーも一新されている。シャシー上面に“ワニの目”のような形のロッカー・ピックアップ・ポイントが設けられたのもこのためだ。

TF106では、全長が短いV8エンジンに対応するためエンジンとシャシーの間(2)にスペーサーを入れて、TF105と同じホイールベースになるようにしている。ただし、その部分の全体的な剛性は弱くなっている。

新しいTF106Bのシャシーでは、シャシーを変更することなく長さの違いを調整するため、燃料タンク(1)の全長を伸ばしている。

これがTF105と同じホイールベースを保つために、スペインGPまでTF106で使用されていたスペーサー(長さは10センチ)。

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