2014年注目ドライバー インタビュー
石浦宏明 〜技巧派ドライバーの仕事術〜 後編（3/3）

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教えるのは結構得意なんですよ

－－スーパーフォーミュラやSUPER GTのドライバーとして活躍する一方で、
石浦選手には"FTRSの先生"という顔もありますが？

「TRDさんからお仕事をいただいて、今はF4のFCクラスで"先生"をしています（笑）。
　教えるのは結構自信があって得意なんですけど、コーナーで見ていて分かることも多いと思っています。だからコーナーで見ている時には、誰がどんなことを試してるとか気付いたことをメモするんですけど、僕からはそれをドライバーに言ったりはしないです。もちろん聞きに来たら、そのメモを見て教えますけどね。
　教える側としては、彼らが気付けないことをこちらが気付いてあげることくらいしかできないし、教えてもらって速くなっていたら上にいってからうまくいかないと思うので、どうやっても間違っていてあがいている状態の時とか、悩んでいる時だけ手助けできたらいいなと思ってます」

－－最後に、クルマやレースの魅力を伝えることもレーシングドライバーの仕事のひとつだと思うのですが、そのために行なっていることとか考えていることはありますか？

「さっきも言ったように、レースの裏側のおもしろいことや魅力が伝わっていないことが多いと思ったので、僕と大嶋でやっているUstreamの番組ではそれを言ってしまおうと。時間制限もないですし、僕たちの"素の状態"をお見せして、みなさんにおもしろがってもらえればと思っているんです。おかげで僕たちのファンの人がすごく増えました。
　寿一さんがオートスポーツWEBのニコニコ動画で始めた番組も、みんなの個性がもっと伝わるようなことをやりたいということで始めているんです。レースを知らない人に"レースって面白いよ"って発信していくことも大事だし、レースが好きな人にもっとコアな裏側を見せちゃうというのもアリだと思うんですよね。
　このあいだも、富士のレースで僕が大嶋を押し出した話をしたら、それがすごくおもしろかったみたいで"仲が良いふたりでも実は怒ってたんだ"とか反響があったりして。そういう裏話や魅力をもっと伝えられるように、引き続き発信していきたいと思っています」

トヨタ／レクサスの中心ドライバーとして結果を出している石浦選手ですが、その道のりには、そして現在も常に努力を欠かさない姿勢が見えています。そして、彼が開発に関わった各カテゴリーのクルマが、今季次々と結果を挙げています。それが彼の自信にもまた繋がる。今季の石浦選手には、注目したい理由がたくさんあるのです。ぜひ石浦選手の活躍に、ご注目をお願いします。

取材協力：
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