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Kamui's Race Diary 2015
スーパーフォーミュラ 第1戦 鈴鹿

Kamui's Race Diary 2015 スーパーフォーミュラ 第1戦 鈴鹿

想定外のことばかりの展開。
ゴールすることでいろいろ発見があった

みなさんこんにちは。小林可夢偉です。今シーズンは、この「Kamui's Race Diary 2015」でレースを振り返りたいと思います。よろしくお願いいたします。
今回が僕にとって初めてのスーパーフォーミュラのレースウイークエンドだったので、フリー走行、予選、決勝の組み立て方や、タイヤがどう動いていくかなども初めて掴むことができました。もともとあまくないと思っていたので、今週末の結果はある意味想定内ではあるんですが、想定外のことばかりの展開でした。

土曜日午前中のフリー走行ではクルマのフィーリングとして序盤からアンダーステアが若干強く、セッティングを変更してみましたが、その効果をあまり感じられていませんでした。タイヤも思っていたよりもタレるなという印象でした。セッションの最後に予選に向けてアタックしてみたところ3番手というタイムでしたが、自分としてはまだまだやりたいことを残してセッションが終わりました。午後の予選はもっと路面温度高くなるし、バイクが走った後の路面はずいぶん変わると聞いているので、どう対策するかエンジニアといろいろ考えて予選に準備を進めました。

その予選、10番手という結果はもちろん期待していたものではないです。想像していた以上に接戦ですね。スーパーフォーミュラのレベルを感じました。サスペンションにトラブルもありましたが、自分ももうちょっとなにかできたのではと思っています。これだけタイトなので、ほんのちょっとのことがすごく影響するなと痛感しました。すごくいい刺激になって、次に向けて自分のなかでスイッチが入りました。トラブルは、Q1の間に起きたようです。僕も違和感が感じるシーンがあってチームにも無線で伝えていました。クルマが全然曲がらないのでQ1とQ2の間にかなり大きなセッティング変更で対策してみましたが、それでも曲がらないのでこのクルマはこういうものなのかなとも思いながら、とにかく自分がこのクルマにあわせて頑張らないといけないと走っていました。結局予選の後、壊れているのが分かったんですが、とにかくまず僕自身がもっとクルマを作らないといけないですね。 

日曜日は朝のウオームアップは、夜から朝にかけての雨で路面がウエットだったので、ウエットタイヤを使ってクルマの状況をチェックしました。このセッションの後、今週末鈴鹿サーキットに招待した中高生のみなさんに会いに行きました。みんな喜んでくれていたのでよかったです。今回初めてサーキットでレースを見た人たちがまたサーキットに戻ってきてくれたらうれしいです。
また、鈴鹿サーキットでは本当にたくさんのみなさまから応援していただき、本当にありがとうございました。肝心の決勝レースは、みなさまが期待してくれていたものとは違う展開になってしまったと思います。僕自身、鈴鹿であの予選順位からのスタートは、レース自体僅差なので、そうとう難しいなと思っていました。 

早めにピットインするのは決めていたので、とにかくスタートで前に出ることが肝心でした。そのスタートは、僕的にはいいスタートを決めたのでこれはいけるかな、と思っていたんですけど、前のグリッドのクルマがストールして、そこに刺さりそうになったから、避けようとしたら今度はアンチストールに入ってしまい、そこでだいぶポジションをロスすることになってしまいました。これが一番痛かったですね。

早めにピットインする戦略は、コース上で抜くのが簡単じゃないので、あえて自分が単独で走ってペースを上げて、みんながピットインした時に前に出る、というのが狙いでしたけど、結局スタートでポジションもあげられなかったし、実際にはもうちょっと速いレースペースの予定でした。終盤にひとつポジションを奪われてしまいましたが、こちらはすでに30周近く走っていたタイヤで、向こうはタイヤを交換したばかりですごくいい状況で、1周1秒以上速いタイムで迫ってきて、どうしようもなかったです。一応ディフェンスラインを走って抵抗してみましたけどやっぱりダメでしたね。

ともかくこのレースはゴールできていろいろ発見できました。意外とタイヤがもつことも分かったし、戦略もああしておけばよかったなということはあります。僕自身、もう悔しい思いをしたくないのでこれから5月の第2戦岡山に向けて詰めるところはきちんと詰めて、この経験をしっかりと活かして改善していきます。引き続き応援よろしくお願いいたします。

  • ピットでタイムシートを見る小林可夢偉
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  • スタート前、山田健二エンジニアと話す小林可夢偉
  • 小林可夢偉