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Kamui's Race Diary 2015
スーパーフォーミュラ 第4戦 もてぎ

Kamui's Race Diary 2015 スーパーフォーミュラ 第4戦 もてぎ

モータースポーツはドライバーひとりの力では勝てない。
まだ3戦あるし僕もチームもとにかく早く勝ちたい

 今回のもてぎも2003年以来のレースでした。土曜日朝のフリー走行はクルマのバランス確認とコースの習熟を兼ねていたので、目一杯走行時間を使おうと一番にコースインしました。
 走りはじめのクルマは、とにかくアンダーステアが強くてまったく向きが変わらない状態でした。持ち込んだセッティングは本来アンダーステア対策が施されていたはずなんですが、狙い通りのバランスにはいかず、1時間のセッションの間に途中4回ピットに戻って足回りなどに手を加えてもまったくいい手応えがない状況でした。
 バランスが悪いなりにも縁石を使ったり、走り方を変えてコースを覚えていったんですが、フリー走行を終えた時点では正直クルマが悪いのか自分が悪いのかわからなかった。ただはっきり言えるのはあの時点では予選Q1突破は無理だなと思っていたことです。

 結局フリー走行の後、サーキットサファリまでの短時間でさらにクルマを変えたところ、ちょっといい兆しがあったので、サファリから予選の間に大きくセッティングを変えました。するとフリー走行よりはずいぶんとフロントが入るようになって、ようやくまともに走れる状態になりました。ただ、まだアンダーステアが残っていたし、100%ではなかったので、もしこのセッティングでフリー走行を走り始めることができていたら、週末を通してもっと高いレベルで戦えていたと思います。

 予選はこの新しいセッティングのぶっつけ本番のだったので、Q1をトップで通過したことはチームにとってもいい手応えになったと思います。Q2はちょっとまとめきれなかったので、Q3はアタックしながらも、無理せずまとめました。サーキットを走り込んでいる量が少ないから、どこをどう攻めればいいか、予選のアタックではどこまで無理していいのかというのが分かってないので、失敗したときのロスを考えて走っていました。総体的にみると自分は周りほどQ2からQ3への上がり幅がなかった。予選後の記者会見で、石浦(宏明)選手も野尻(智紀)選手もQ3にラバーが乗ったと言ってましたが、僕にはラバーが全然乗ってこなかった。もしかしたら全然違うところを走っているのかな、とふたりの話しを聞いていました。
 コース自体は毎周走るたびにいろいろと思い出すような状況で、正直レースが終わった後もまだ分かっていませんが、ただ、レイアウト的にはドライバーが突っ込みすぎないように我慢しないといけないコースだということは走り始めてすぐに思い出しました。ともかく土曜日は朝がかなりひどかったので、予選3番手で終えられたのが不思議な一日でした。

 日曜日はレースはみなさまご存知のとおりの結果です。
 朝のチェック走行の後かなりの雨が降ったことで路面はまだ濡れているところもあり、グリッドに向かう時にウエットタイヤとドライタイヤ両方で確認。路面の乾きが早そうだったのでドライタイヤでのスタートを選択しました。
 スタートはまずまずで、今回は周りとのポジションをみてオーバーテイクボタンを使いませんでした。その後3番手で前の2台を追いかけつつも、4番手のオリベイラ選手を牽制しながらの走行でしたが、クルマのバランスはよくなかったです。先に(ジョアオ・パオロ・デ・)オリベイラ選手がピットに入ってタイヤ交換をしましたが、僕たちはピットインをせずにスティントを引っ張る戦略をとりました。そこからは彼とのギャップを34秒から36秒の間で保ちながら、タイヤがギリギリまで結構と頑張って走っていました。
 そして32周目にピットインしてタイヤを交換。ピットに入る時点では、コースに戻った時にオリベイラ選手とギリギリいい勝負か、もしくは真後ろの予定でした。もし後ろだったとしても、タイヤはこちらの方が新しいし、燃料が減った状態のペースにはそこそこ手応えがあったので、コース上で3番手に逆転できていた。しかしピット作業で約20秒ほどのロス、残念ですが大きくポジションを落としました。コースに戻る時、チームからはすぐに「ごめん」という謝罪の無線がありました。
 モータースポーツはドライバーひとりの力では勝てない。特にこういうトップレベルのカテゴリーはそうです。今シーズンを見てもらえば分かるようにコンマ1秒、2秒で大きくポジションが変わるなかで勝利を目指しています。レース後もチームと話しましたが、悔しいのは僕だけじゃなくチームも一緒。チームのみんなもこういうことがもう起きないように頑張ってくれると思います。

 コースに戻ってから、タイヤを履きかえてもクルマのバランスはよくないままでしたが、想定していたように35秒台のタイムは出せていました。35周目に3コーナーで(アンドレア・)カルダレッリ選手を抜いた後、前の集団にも追いついて、誰かがペナルティを受けるかもしれないし、ひとつでもポジションが上がればと走っていました。残り2周あたりで2台前のナレイン(・カーティケヤン)選手のペースが落ちて、最終ラップのS字でナレイン選手に詰まるようなかたちで、伊沢(拓也)選手がアウト側、僕がイン側にほぼ並んだのですが、アウトから来た伊沢選手と僕の右フロントが当たってスピン。僕はそのまま亀の子になって出ることができずリタイア(17位完走扱い)に終わりました。
 ゼロポイントのレースとなってしまいましたが、まだ3戦あるし僕もチームもとにかく早く勝ちたいので、今シーズン最後まであきらめません。あとコンマ1、2秒詰められば間違いなくトップで戦える位置まで来ています。次戦オートポリスは一度テストで走っていますが、レース初体験のサーキット。経験が少ないコースが続きますが、今回、経験値が少ないところからスタートして、表彰台を狙える状態まで持って来れことはポジティブにとらえています。この雪辱を果たすためにチーム一丸となって戦いますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。

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