緊張感漂うレースを谷口選手が制す!

2015.07.12 GR86/BRZ Race2015

これぞプロ!計算されたレース展開

真夏のような暑いスポーツランドSUGO、梅雨空の片鱗も見せることなく、第4戦は暑い熱い週末となった。
開幕2連勝を飾りながら、前戦富士では3位という屈辱を味わった#1谷口信輝選手。それだけにSUGOは、どうしても負けられないレースとなった。しかしライバルは増え、今年から参戦を始めた#770山田英二選手や#34佐々木雅弘選手、そして初のフル参戦している#906阪口良平選手と、打倒谷口選手を目指す強敵がひしめき合う。

 

予選は激しいトップ争いとなり、阪口選手、佐々木雅弘選手、山田選手がトップタイムを塗り替える。そこにあえて遅れて谷口選手がコースインし見事ポールポジションを獲得。2位阪口選手、3位山田選手となった。
日本を代表するトップドライバーたちが、水温やブレーキ、タイヤといったコンディションを最適にコントロールしながら最速を狙った予選は、頭脳戦でもあり、知覚をフル動員した戦いでもあった。

 

決勝レースでは、谷口選手がスタートダッシュに成功し、1周目で1秒196ものマージンを2位阪口選手との間に作った。1位谷口選手から、4位佐々木雅弘選手までがトップグループを形成しレースが展開。トップを走る谷口選手は、序盤で作った貯金を有効に使い、レースをリードしていく。迫る阪口選手はジリジリと谷口選手に近づくが、真後ろに近づいた時はすでに残り6周。谷口選手は巧みなブロックで、オーバーテイクを許さない。しかも谷口選手が押さえ込んだことで、阪口選手の背後に山田選手が迫り、今度は阪口選手も防戦が必要になることに。
谷口選手は終盤、滑り出そうとするマシンを巧みにコントロールしながら、見事に優勝を果たした。レース後「レース前にこんなレース展開だったら勝てるなとシミュレーションしていた」と語り、計算通りの勝利であった。2位阪口選手、3位山田選手、4位佐々木雅弘選手と、上位陣はスタート順のままゴールとなった。また6位には、着実に速くなっている#89井口卓人選手が、BRZを久々の入賞に導いた。

決勝結果

Rank
Driver
Car name
Total time
Gap
  1. 1位
    #1 谷口 信輝
    KTMS 86
    22'06.403
    -
  2. 2位
    #906 阪口 良平
    AREA86倉敷
    22'06.727
    +0.324
  3. 3位
    #770 山田 英二
    CUSCO BS 86
    22'06.845
    +0.442
  4. 4位
    #34 佐々木 雅弘
    asset・テクノBS86
    22'08.186
    +1.783
  5. 5位
    #557 大西 隆生
    オートバックスG786ポテンザ
    22'10.346
    +3.943

オープンなパドックはアットホームな雰囲気

  • オープンなパドックはアットホームな雰囲気
  • オープンなパドックはアットホームな雰囲気

プロフェッショナルシリーズには、日本のトップドライバー達が数多く参戦している。86/BRZレースのパドックには、当然彼らのチームのスペースがあり、そこを基地としてレースを戦っている。基本的には駐車場のようなスペースに仮設のテントを用意したシンプルなのが一般的。つまりトップドライバーの姿を間近で見るチャンスなのだ。
しかも86/BRZレースのパドックには、それ用の特別なパスは必要ない。入場券でそのままエリアを訪れることができる。
今回のSUGOのパドックでも、ドライバー同士が和気あいあいと雑談する様子があちこちで見られ、プライベートな彼らの表情を垣間見ることができる。ガチンコのライバルと目される場合でも、マシンを降りてしまえば、コース上で何度も戦ってきた一番信頼できる友人なのだ。
また、レースには準備する時間が必要なので、彼らには待ち時間ができる。ファンのサインや写真撮影に応じる姿も、あちこちで見られた。そうしたフレンドリーでアットホームな雰囲気もまた、86/BRZレースの魅力のひとつなのだ。

▼正式結果表はこちら

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