シリーズポイントは3点差で事実上の振り出しに
十勝スピードウェイは、北海道唯一のJAF公認サーキットで、かつては日本唯一の24時間耐久レースが開催された場所でもある。フラットなコースは、コーナーにバンク角を与えたサーキットは違った個性的なものだ。それだけに経験を持つドライバーが圧倒的に有利だ。
今シーズンは中盤以降、#306遠藤浩二選手、#450小野田貴俊選手、#84橋本洋平選手の争いになっている。この3人のコース上で争いがそのままシリーズチャンピオン競いになっているのだ。
ポイントリーダーの遠藤選手が3勝、2位の小野田選手が2勝。全8戦のうち4戦の有効ポイントとなるシリーズポイントの差は10ポイントで、小野田選手はここで優勝しなければ苦しい状況に。しかし前戦オートポリスに走行未経験のままレース参戦した小野田選手は、ここ十勝もまた未経験でやや不利である。
予選では、橋本選手がトップに立っていたものの、小野田選手が最後の渾身のアタックに成功しポールポジション。遠藤選手は前日のエンジン不調もあってか、予選3位に留まった。
しかし迎えた決勝で小野田選手はスタートに出遅れてしまい、橋本選手がトップに立つ。一方遠藤選手はレースが進むにつれて遅れはじめ、橋本選手と小野田選手が0.3秒前後の接近したマッチレースに。ぴったりと背後に陣取り、明らかにチャンスを狙っていた小野田選手。11周目の1コーナーで並びかけたものの、橋本選手をオーバーテイクするまでには至らない。しかし13周目、2台は並んだままで3コーナーから5コーナーまで激しく競り合い、そしてついに小野田選手がトップに立った。
小野田選手は3勝目を飾り、2位に橋本選手、3位にやや遅れて遠藤選手という結果になった。小野田選手が優勝したことで、有効ポイントの差は3ポイントにまで縮まり、チャンピオン争いは事実上振り出しに戻った形だ。
決勝結果 クラブマン
- Rank
- Driver
- Car name
- Total time
- Gap
-
- 1位
- #450 小野田 貴俊
- N東埼玉T埼玉KND2和光86
- 23'16.584
- -
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- 2位
- #84 橋本 洋平
- カーウォッチ86ポテンザED
- 23'17.243
- +0.659
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- 3位
- #305 遠藤 浩二
- CGROBOTかえる君BS86
- 23'23.879
- +7.295
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- 4位
- #9 青柳 クニトシ
- Forceネッツ東埼玉ED86
- 23'43.258
- +26.674
-
- 5位
- #126 浦川 毅郎
- OTG AREA 86
- 23'50.733
- +34.149
Pick up CLUBMANs
レースはやっぱり面白い!スポット参戦を楽しむクラブマンドライバーたち
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- CarNo.2伊藤 俊哉 選手
予選 5位決勝 8位 - 仕事が忙しくなり土曜日を休めなくなったため、86/BRZレースに参戦できずにいたという伊藤選手。グッドトリップ賞が贈られるほどの遠距離を移動し、2014年開幕戦以来、1年半ぶりのレース参戦だ。「1dayレースだったので十勝に出ることができました。レースは楽しいですね。練習している時間がなくても、ぶっつけ本番なんですが、結果はどうあれ、皆と走ってレースをするのは楽しいです」
- CarNo.2伊藤 俊哉 選手
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- CarNo.129千歳 和哉 選手
予選 6位決勝 7位 - 去年は86Racingでスポーツ走行を楽しんでいたという千歳選手は、今年人生初のレース参戦することに。十勝で3戦目ということになる。「素人は素人なりに、楽しいと思います。クラブマンとして、プロと分けてもらったので、できるだけ順位を上げたいな、という気持ちはあります。今年はこれで終了ですが、来年もまた参戦できればいいなと思っています」
- CarNo.129千歳 和哉 選手
遠隔地の負担軽減へTRDがレースマシンの輸送をサポート!
今回のエントリーは8台。プロフェッショナルシリーズと合計すれば36台で、昨年24台から大幅に増えている。しかし北海道への遠征予算を考えると、アマチュアドライバーにとってはちょっとコストが嵩むレースに違いない。その改善のひとつの方法として、今回初めてレース車両の輸送サポートを実施している。横浜のTRDなどに集められたマシンを積み込み、フェリーに乗せて十勝スピードウェイまで運んでくれるという内容だ。ドライバーは飛行機などで身軽にサーキット入りすることが可能であり、単独でキャリアカーを依頼するよりもはるかに安価で済むほか、手慣れたTRD関連の運送会社ということもあって安心感もある。こうした負担軽減対策は、これから参戦しようと考えている人に大きな後押しになることだろう。
GR 86/BRZ Race 決勝インカームービー
【左上】1位小野田選手/フロント【右上】2位橋本選手/フロント【左下】3位遠藤選手/フロント