好敵手、ベテラン若手花盛り ~2021スーパーフォーミュラ 第4戦~
モタスポコラム その19 2021.6.25
行って来ました!スーパーフォーミュラ第4戦菅生ラウンド!サーキットの改修が進んでいるので、4月のスーパー耐久へ行かれた方は初見ではないと思いますが、わたしは興味津々でサーキットへ向かいました。ピットビルの改修は、まだ半分だけなんだそうです。
半月ぶりのサーキットは気分もリフレッシュ、勢いでガツガツ取材しました。レース最前線の方との会話は財産、ヒントがいっぱいでした。6月半ばで既に全7戦のシリーズの4戦終了。シーズン折り返しのレースとなり、進み具合が速くて少々焦りました。では、振り返りますね!
〇永井さん、お疲れさま!
株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメントテクノクラフト本部永井洋治氏が今月でご退職。卒業となります。ファンの方はご存じなくて当然ですが、スーパーフォーミュラでトヨタ勢が素晴らしい戦績を残して来た要塞のトップの方ですね。モータースポーツに深くかかわってきた永井さんは、2006年、このカテゴリーがHonda、トヨタでエンジンを供給する時から15年、前身のフォーミュラ・ニッポンからスーパーフォーミュラに携わることになりました。私もその時からなので何気に一緒と勝手に思っています(笑)。
この年は、チームインパル最強時代だったかな、レース中、サインガードにいらっしゃいましたね、確か。トヨタ勢、良い時も悪い時も、当方は端っこの立場で粒さに見てきました。近年は、技術の方のおチカラで進化を続けバトルのある興味深いレースにしてくださいました。ありがとうございました。これからもトーストに納豆を乗せながら、きっとどこかでモータースポーツを支え続けてくれることでしょう!
19号車関口雄飛選手のことが気になっていました。6年前にこのカテゴリーのシートを獲得した時、やった!星野一義監督の元、きっと彼は素晴らしいキャリアを築く!と思いましたが、ここんとこ元気がなく…。
先月、現場で星野監督の右腕の高橋工場長にお話を伺ったら、彼の為にチームも環境を整えたと伺い、今季はチームとしても気概を持って臨んだシーズンと感じました。彼の才能を信じてくれるチーム…。結果が全ての世界ですから、成績が残らないと彼のシートがなくなってしまいます。ですので、ドライバーだけに責任を負わせないという事なのでしょうか。男気インパルかっこいい!と心の中で思っておりました。
今季は“乗れて”いますよね、関口選手。そして、今回の3年ぶりのポールポジションです。パルクフェルメでインタビューを受ける彼の目には涙。今までそんな雄飛(あえてこう書きますよ)を見たことがない。ある意味ドライなドライバーだとずっと思っていました。ポールを獲って泣くドライバーを見ると、まだレースしていないのに、なぜ泣くんだと思っていたましたが、でも気持ちがわかりました、これまでの自身の苦労と重ね合わせたのか目を潤ませていましたね。
変わった…。クールな彼は、いつも元気に挨拶をしてくれます。トップドライバーさんからの挨拶、私は常に光栄すぎると思っています。サーキットに入ってしまえば仕事モード。自然と現場はスタートして行きますので、挨拶を省略することも多々あります。慣れちゃいましたけどね。時間が経過していても、ふと気づくとしっかり声をかけてくれる雄飛がいてね。私のような者にちゃんと挨拶してくれるので、やだーと照れたこともありますよ。セッション中だったしね。ありがたい話です。
彼は、信念が通っているからこそ、無骨にも見られたりいろんな風に受け取られます。ブレないからこそ勘違いもされる。彼が10代の頃から、彼とは会っていない時でも、“勝手に”わかっているつもりです(笑)。現場しかもちろん知らないけどね。
メーカーの育成ドライバーを外れた10代から、たくさんのキャリアも順風ではなかったはず。でも、他人が「苦労」と思っていることも、彼はそう思ってはいない。「経験」だと余裕で思ってきたはず。海外レースでの経験も、今思えばメーカー内に留まっていたら出来ない経験でもあったと思います。今のキャリアが花開く為の良い下地になりましたよね。そして時間はかかりましたが、トヨタ陣営に戻って来て私は喜びしかなかったです。彼を引き入れた関係者に感謝。
話を戻して、今回のあの涙でまたひとつ上のステージに行ったような気がします。物事を受け止めるキャパが広がったんじゃないかな。レースの為にまっすぐ前を向くだけではなくね。偉そうでごめんなさい。
星野監督とも話をしましたが、彼の「気迫」が素晴らしいと。予選Q2も今回2グループに分けて行われました。後のグループだった雄飛たち、セッション開始と同時にますます雨脚が強くなっちゃったんですよね。2台がスピンし赤旗中断。残り3分で再開したセッションでさらにタイムを伸ばし2番手でQ3へ進出、そしてポールポジション!
調子良いのはわかっていても、ポールはびっくりしました。時間の無い中、そして悪条件でタイムを伸ばしたことを、星野監督はとても評価していましたね。うれしくなります。決勝は、3位表彰台獲得。これは悔しさいっぱいですが、まずは復活を評価したいですね。
同チームで今回欠場となった平川亮選手の代役を務めてくださった高星明誠選手!15番手スタートから11位フィニッシュ。高星選手の走りは、トヨタ勢に刺激になったのではと思います。レギュラードライバーではありませんからね。頼もしい走りを見せてくれました。SUPER GTではライバルとなりますが、トップカテゴリーにいるドライバーの技量をしっかり見せていただきました。ありがとうございました!
〇チームメイトとプレッシャー
まずは、Honda勢強し!手強いですね~。前戦から、病気で欠場していたHonda牧野任祐選手が復活しています。本調子ではないにも関わらず予選2位と速すぎ。決勝も猛追して来た野尻選手を抑えました。牧野選手のチームメイトの福住仁嶺選手は、見事初優勝。チームの2台が速いというのは、つくづくトップチームだなと思います、ドコモ ダンディライアン レーシングさん。もちろん他のチームも頑張っていますが。
チームメイト…、インパル、トムス、セルモインギングの3チームについて少し触れます。最大のライバルは、チャンピオン争いなどに関わった時は意識も強くなると思いますが、近くにいるチームメイトも最大のライバル。レース最前線の人たちと話しました。ライバルがいることで、メンタルに影響があるという事について…。
〇カーエネクス チーム インパル
チームメイトが速い。劣勢の立場に置かれた人間は、そのプレッシャーを感じる。それを乗り越えるには結果を出すしかない。でもハマる(なかなか結果が出なかったり、ミスが目立つようになったり)こともある。平川亮選手がチームメイトとなりタイトル争いに絡んだ時、どうだったでしょう関口選手。穏やかな心境ではなかったはず。シーズンが進むに連れどうしてもチームが平川選手主導で動いたりもします、当然なのですが。そこでメンタルを保つことは、強いドライバーでもなかなか難しいかもしれません。些細なことをネガティブに捉えることもあるかもしれません。関口選手、影響がないと言い放つかもしれませんけどね。
〇クオ バンテリン チーム トムス
トムスは、中嶋一貴選手は、今季開幕戦しか走ってなく、代役参戦のジュリアーノ・アレジ選手がいきなり優勝したりと、のびのびした状態。結果を出されてしまった中嶋選手、若干心境おだやかではない?どうでしょう。これまでの経験したプレッシャーはきっとスケールの大きなものだったかもしれませんけどね。とは言え、直近の現実に立ち向かい走らないといけませんよね。戻って来て、やっぱり中嶋一貴という走りを見せてくださいよ~。待ってます。
宮田莉朋選手は、強いイメージしかないです。トップチームという環境の中、昨年のスポット参戦時から速かったし、今季も新人ながらトヨタ勢上位という結果を出し続けていますので、自信をどんどんつけてそうですよね。実況などでも聞かれるカートからずっと戦っている阪口晴南選手との比較も、あまり気にしてないような気が勝手にしております。
〇ピーエムユー/セルモインギング
では、新人の阪口選手が加入しての坪井選手はどうでしょう。
新人くん、またポイントを獲りましたね。今の若いコは速い!と坪井選手はご自身も若いのにそうおっしゃっていました。潜在意識として年齢が阪口選手に近い分、先輩としてメンタルに影響がありそう。なかったらごめん! ミスが目立つ、自分にがっかりと言葉にしておっしゃいます。母目線で心配になりますが、速いドライバーさんなのでトンネル脱出を待つしかない…。
セルモインギングの立川祐路監督に質問してみました、現役のドライバーでもあるので。明暗をわけるこの2人の結果について…。ハマることってあるんだよねと経験ある表情で即答。ドライバーとしての良い流れは、それが続くことも多くて、どんどん乗れて行く。今の阪口選手がその状態とのこと。一方、坪井翔選手がそのハマっている状態。自分で頑張るしかないけれど早く抜け出させてあげたいともおっしゃっていました。立川監督、ベテランだなあとつくづく思います。個人でSNSをやられていないので貴重。その愛ある一面を報告しておきますね。
また長くなってしまったので〆ます。次戦まで、約2か月のインターバルがあります。満足に戦えていないチームは、立て直し期間でもありますね。今季はトヨタ勢が苦しんでいるので、ついつい頑張って!と声をかけてしまいます。焦らずも前に進んで欲しいですね。
トンネルを抜けた!とわかる時は、応援されているファンのみなさんもわかると思いますので、引き続き一緒に応援して欲しいです(切実)。よろしくお願いします!では、また!
6月は紫陽花。住んでいる地域で、1万年分くらいシーズンを満喫しました。自宅付近に自然に咲いている紫陽花もたくさんあるんですよね。紫陽花寺もあります。ほんと紫陽花にも四季の美しさにも困りません。紫陽花は、品種までいくつか覚えてしまいました(笑)。
種から育てたひまわりは葉がだいぶつき、大きなものは1メートルを越えました。毎日ひまわりを見過ぎているせいか、育ってないように感じていましたが、充分デカいですね(笑)。ジャングル育成、光合成で酸素を地球に排出しております。いい事してるんだなと。
そして、最近、ワンボックスが欲しい衝動に駆られています。のんびり安全に旅をしたい。時期尚早ですけどね。カメラ持ってのんびりしたいですが、いつになることやら…。