• モタスポコラム その46-新体制初の3位表彰台獲得39号車!切なすぎる幕切れとなった38号車… ~SUPER GT第5戦鈴鹿~

新体制初の3位表彰台獲得39号車!切なすぎる幕切れとなった38号車… ~SUPER GT第5戦鈴鹿~

モタスポコラム その46 2022.9.09

夏休みが終わりましたねえ…。スマホ撮影ですが、自分にとって今年の夏の最初で最後の花火。


ちょっとさみしい…。日も短くなって、一気に夏の終わりを感じております。鈴鹿へ行ってまいりましたよ。


ずっと頭から離れなかったのが、38号車のこと。大ベテランの立川祐路選手の200戦目が笑顔にならなかったので、そこから2戦目となる今回は、どうにか…と強い思いを持って現地入りしました。

今回のレースにかける熱意のツイートを立川祐路選手がされていたのが、とても切なく。これまでもレース後、まごうことなき事実を誠実につぶやいてくれる立川選手に、その都度感服しておりました。ピットに置いてあるヘルメットの脇には、願掛けのこのコが。ツイッターによるとお伊勢さんにお参りに行かれたようで飾ってありました。チームメイトの石浦宏明選手ももちろん先輩同様、必ずファンへ報告をしてくださいますが、今回もほーんと残念な報告でした。

振り返ると、そんな38号車のことを考えつつも、シーズンは後半戦に突入でリスタート。それを盛り上げたく走り回り、初日から張り切ってバテましたね(笑)。バカですねえ。ペース配分を知らないというね。

メディアセンターで初日から最終退場者になりそうだったので途中で帰りました(笑)。怖がりだから。でも鈴鹿サーキットは、街中のロケーション。移動がとても楽でほんと助かります。地方だと(ごめんなさい)小一時間どころかそれ以上かかるので、段取り考えて移動しないといけなくてね。当たり前だけどね。

そして、今回も全般に言えるのですが、これだけコロナウィルスがまん延していると、家族が罹患したりもちろんご本人が罹患したりで、スタッフ全員が完璧な体制で参戦するのは困難。メンバーを補充して戦ったチームもあるのですが、そんなことも耳に入ると、心の中の母さん心が発動。またもや心配から始まる鈴鹿ラウンドとなりました。では、振り返ります。

〇トランポと遭遇

木曜日の事から振り返ります。鈴鹿へは、ぼちぼち体力と相談しないとと考えつつも結局クルマ、自走でした。途中、トランポ何台かと新東名で遭遇しました。愛知県に入ると雨が落ち始め…。休憩をしてリスタートした頃には暗くなり、雷が。稲光があちこちを照らし、180度周囲が光ると平衡感覚がおかしくなりますね。怖いなあと思っていたら、刈谷付近で豪雨。

これは滝行でしかなかったです。高速を降りようと思いつつも前が全く見えないので、徐行が精いっぱい。ワイパーが間に合わないほどの豪雨で、万事休す。隣に追い越したはずのトランポ(高速をゆっくり走っています)が並走したのが見えました。トムスのトランポでしたが、私は全く余裕がなく、後ろもいないので更にスピードを落としました。トランポについて行こうと一瞬思いましたが諦め…。そのうち消え去りました。残念。

この時、私のクルマに気づいたトランポ運転手のえんちゃんは、ライトを消し前に入れてくれようとしたそうです。ありがたいね。私はそんなの気づかず悲鳴をあげながら運転していました。

高速道路の鈴鹿インターと四日市インターの間が雨による自然災害で通行止めになっていたので、手前の「みえ川越」で降りようと思ったら、またもや高速の途中で追い越したルーキーレーシングのトランポ2台が真横に。渋滞の為、一緒に名古屋港の上。高速下りてからも渋滞。道が開けた時に先に行きました。そうすると、今度はGRのトランポが見えました。道も混んでいたのでバイバイと…。

運転手さんたちとよく話しますが、高速道路上で追いかけたり、どこまでも付いてくるのはやめて欲しいとのこと。彼らは仕事ですから運行記録もあってもちろんちゃんと法令を守って走っていますが、速度が遅いのでそれについて来るためのノロノロ運転は危険なのでやらないでねとのことでした。

鈴鹿の広いコンビニまで先に行き、休憩もかねて誰か来ないかなあと。ルートが違ったのか?全然来ないので、諦めた矢先トムスのトランポが通過。びっくりでした。ニスモさんのトランポも通過。思わずわーっと声が出ましたね。そんな鈴鹿入りでした。

〇39号車 新体制で初表彰台獲得!おめでとうございます!

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)

今季、ドライバーも変わり新体制となったTGRチームサード。チーム作りはまだスタート地点でこれからと思っておりましたが、今回初表彰台です。レースの勢いはとてもあって、今季表彰台は乗っちゃうかもと思っていたら、もう達成。

走り出しを振り返ると、練習走行時は前回の富士同様奮わず…。今回は14番手から予選に臨みましたが、7番手とまずまず。Q1をぎりぎりでも通過できたのが良かったです。最初は、出口が見えないのかと心配になりました。

決勝は、関口雄飛選手が追い上げ、2スティント引っ張り作戦からのタイヤ無交換で中山雄一選手へスイッチ。セーフティーカーが出る直前の瞬時の判断でピットにすぐクルマを呼び寄せた…、これ脇阪寿一監督、以前監督としてタイトル獲った年に、この判断が最後まで功を奏してチャンピオンに輝いた年がありました。それを思い出しましたね。

あの時のクルマの位置も、セーフティーカーが出る直前でピットに迎えたのはGT500クラスは2台だけ。ラッキーですよ。最後、辛いタイヤで中山雄一選手が走り切ったのもデカい。表彰台獲得おめでとうございました。

こういうことの積み重ねは大事です。あとね、脇阪監督がどっしり構えて動かなくなった時、チーム力がついた証しとなるでしょうね。監督さんがあんなに動くと、ちょっと正直心配。任せられるチームとなる日を目指しましょう。結果を残して行くと関係は強固になるので、ますます成長していくはずです。

「雄一、最近乗れてるから!」と言いながら監督さんお仕事してましたが、どんどんドライバーお二人や監督とお互いの信頼をしっかり育んでいって、チームを盛り上げて欲しいです。楽しみにしてますよ。ガンバ!

〇19号車

今季3回のポールポジション獲得で結果が欲しいところ。今回4回目のポール獲得となるか?などと簡単に考えてはいけません。今回は、予選4番手。でも悪くなかったですよね。決勝は7位フィニッシュでした。ピットの雰囲気もいつも通り。マネージャーのせなちゃんも2年目のシーズン、だいぶ慣れて来ましたね。かわいすぎなので写真を控えております(笑)。

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)

ポールポジションがミシュランタイヤ、2位がブリヂストン、3位がダンロップ、4位がヨコハマとサクセスウェイトもあるので、どのタイヤが…と簡単には語れず。どのタイヤメーカーも切磋琢磨の花盛り。それでもちゃんとポイントを獲得してシングルフィニッシュで好材料がますます増えてます。前回の鈴鹿は5位ですが、ポイント圏内にずっと留まることが大事ですよね。優勝がもちろん目標だけれど、引き続き頑張って!

〇37号車

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)

予選11位から8位フィニッシュ。ランキングトップで臨んだ鈴鹿。シーズン中盤は、上位はとにかくキツイ。サクセスウェイトという名誉の負荷が一番大きい状況ですからね。小枝チーフエンジニアに伺ったら、セーフティーカーで作戦が台無し…とのことですが、きっちりポイントを獲得して終われました。力がますますついている感じしかしません。ランキングは2位になり3台が同ポイントで並びました。

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)

この最年少コンビがしっかりタイトル争いに踏みとどまっていて、ちょっと笑いました。バカにした訳ではなくて、ちゃんとそこにいるじゃないか!という感嘆の笑みです。

土曜の練習走行時は、いつもは天使のようなサッシャ・フェネストラズ選手の笑顔も少しだけで余裕がなく。珍しかったですね、あんなサッシャくんを見るのは。走り出しは、GR勢はどのチームも元気がなく、ピット周りも取材するのを遠慮したくなるムード。でもこれ、毎年そうなんですよね。開幕戦が得意なサーキットから始まる一方、シーズン中盤は苦しみのどん底。そこへ長丁場450kmのレースが前回を含め今回のと2回もあるので、セーフティーカーのせいにする訳ではないけど不確定要素がデカい。獲れる時に獲っておかないとね(優勝をね)。これもレースですけどね。

タイトル争いはまだまだ僅差。37号車だけではなく、正念場の次の菅生も盤石にすり抜けてくださいな。がんば!

〇36号車

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)
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公式練習、まさかの15位。久しぶりに見ましたねこのポジション。あったかな、今まで。ピットの中は、こちらが辛そうだなという想いで見てしまうので、重たく見えるけど、彼らはいつも通り。

どのチームもメカニックとのレースにからむ雑談は必須で忘れないのですが、ちょっとネタとして…、チーフメカ、サミちゃんと岩森くんのヘアカラーが同じブルー。37号車優勝記念カラーに変わったというね。ふわっとした事しか拾ってないけれど、レースは色々苦しみつつ頑張っております。

一番身近にいるライバルを祝う、チームの中が37号車とガチガチのライバルであり仲間でもありいいじゃない。以前はね、ほんとライバル意識がすご過ぎて、そんなこと想像できなかったかな。もちろんクルマの整備の仕方は、それぞれの進め方があるので2台で違います。今は世代交代を経て若いスタッフたちが一気に増え、もちろんベテランもいて、技術の伝承と発展に務めていますね。仲間という意識も高くていいかな。このチームは簡単に牙城が崩れないんだろうなあと感じました。いいね、何気ないことだけど。ガンバ!

〇14号車

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)
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予選14番手からの決勝も14位。ここもランキング上位から臨んでいるので、この先の第7戦まで苦しい展開は一緒。それでも、調子いいに決まってるじゃないと前向きのチーム。そうでした、失礼しました。突然、GT300クラスの60号車のメカニックさんが、ピットに現れました。ビルの継ぎ目を挟んで隣同士ではありました。

いつも愉快なメカニックさんたちでね、私の憩いの場でもある60号車のピット。大阪トヨペットグループが走らせている60号車は、グループ店舗からメカニックを帯同させているそうで、今回サーキットに来られた方が、14号車のファンとの事でした。

ずっと見ているだけだったのを見かねて、先輩が良いですか?と走行前の14号車ピットの前に連れて来たのです。どうぞどうぞ、と東條さんや簑島メカ。その場にいた東條さんとニコニコして眺めていました。私、正しいよねコレ!憧れって大事だよね!と東條さんに言うと、二人とも笑顔に。

そして、関谷メカ、CMにサクッと出てますがいつも気にしてくれます、ジャンボモナカ食べた?って。カロリー補給が必要になったらよろしくです!残りも頑張ってまいりましょ!

〇38号車

今回は、ここに注視して見ておりました。きっとGRファンなら気になって当然だったかなと。まず搬入日、駆け寄って来たマネージャーのみさきちゃんと雑談。がんば~と言ってからレースウィークがスタートしました。長丁場をどうにか走り切って欲しいなと。なんなら優勝でもなんでも、心の底から笑える結果が欲しいなあと思う週末でした。

結果は、予選5位。決勝リタイア。トップ争いに絡んでいただけに、セーフティーカーでそれまでの流れが…。稼いだマージンは消え、かつピットの義務を消化している後続のクルマたちと、まだピット一回のみ消化の38号車は、一気に明暗を分けることに。詳細は、レースレポートをご確認ください。

日曜の朝までとても順調に見えました。ウォームアップ走行の前から、ピットにはたくさんのTCD(トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)のスタッフ。せっせと働くメカさんたちで、明らかに何か起きているなと。ドライバーの知らないところで事態が変わっている、と石浦宏明選手。その時の顛末は、石浦選手のブログで。

その時に、「もう全部撮っておいてくださいよ」と…辛そう。いつも通りの丁寧な口調の石浦選手も少しやり場のない気持ちでそう言っているように感じました。メカニックもとうとう苦笑い。こちらから取材とは言え、野次馬みたいに色々聞けるムードではなく。絶対信じているし、走ってしまえば「あの時ヒヤヒヤしたよね」とか、そんなことになるだろうと思っていました。ウォームアップ走行に出られないことで、いったん固まってしまいましたけどね。

ウォームアップが終わりダミーグリッドに向かうも、心配で今回のグリッドは撮り忘れだらけ。ちょっとだけ写真を撮ってまわるも38のグリッドにただ居た…という。そこへ石浦選手がやって来て、「いよいよダメかもしれない」とぽつり…。それでも、笑顔で頑張ってと声をかけてくださる方々にドライバーのお二人は対応していました。最終的には、走り切れなかった…。

次の菅生で、どうにかカタチにして欲しい。今回来られなかったメンバーもいて、自宅に戻ってからメッセージを送りました。もちろんどんな思いを抱くもきっと気持ちは一緒。代わりに来られたメカさんのところに行きました。レースが終わってから表彰台のそばのピットが今回のGR陣営でしたので、にぎやかなセレモニーを見つつ、せっせと片付ける彼らが気になってね。終わってから挨拶に行ったのですが、「今回で何か流れが変わってくれれば」という想いがあったそうで、もう言葉になりませんでした。淡々とお仕事をされていたように見えたけど、やっぱりそういう想いを持って仕事をしていたんだなと。せつな~…。

どのチームももちろんみんな頑張っているのですが、勝手にココロの中でエールをたくさん送りました。菅生での戦いに期待です。

〇GT300クラス GR86が 3位表彰台獲得!

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    (写真 トヨタ自動車株式会社)

今回、TGR―DCの平良響選手、頑張りました!GR86に表彰台をもたらしました。おめでとうございます。沖縄生まれのマンゴーボーイが炸裂していましたよ。

終わってからもテンション高めで平良くんらしいムードを醸し出しておりました。大先輩の織戸学選手、多分ご両親よりも年上だと思うのですが、しっかり抱き合ってましたね。望遠レンズで探して見つけてうれしかったです。自信つけて、ますますガンバです!

夏の戦いが終わりました。まだまだコロナ禍ということもあり、ファンサービスも満足ではない状況にも関わらず、サーキットへいらしてくださったみなさま、ありがとうございます。残り3戦もよろしくお願いします!

大谷幸子の近況

私の趣味、音楽…。終わったけれどガガ様のコンサートは最初から行くのをあきらめた。12月のマルーン5は2回抽選に外れたけど、友人が当ててくれ行けることに。そして、やっぱり私はモータースポーツが好きなのね、Rally Japanにプライベートで行っちゃいます。勝田貴元選手の雄姿がみたい!(笑)。もう立派になってお母様とは呼んでくれないかしら?WEC富士とF1日本GPは仕事で行きます。モータースポーツ秋真っ盛り。わたしもたまには仕事じゃなく、無邪気に楽しみたい!インスタの動画見てると、楽しんでいるじゃないかと思われそうだけど、仕事ですからね。色々予定しているイベントを楽しみにしながら、仕事も引き続き頑張ります。って、楽しいプライべート写真が皆無という…。仕事漬けの昨今…ちょっとさみしいのよね。では、また!

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