TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの3期生、後藤正太郎と松下拓未が6月26-27日にフィンランドで開催されたHYAcenter Ralliに参戦。欧州での実戦2戦目は、松下がクラス3位、後藤がクラス4位で完走し、経験を積みました。
HYAcenter Ralliは高速グラベル(未舗装路)のラリー・フィンランドで使われる道に近いことからラリー・フィンランドの準備として使われることが多く、今年はTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamからエルフィン・エバンスも参加していました。
ステージの中には過去のラリー・フィンランドのアイテナリーに含まれていたセクションもあり、ジャンプやクレストが多く、高速かつテクニカルなステージは、後藤、松下にとっては前回6月のデビュー戦よりさらにチャレンジングなラリーとなりました。 スペシャルステージ(SS)は合計7本。今大会で最も長い22.94kmのSS1からスタートし、最終のSS7を除き、3つのステージを2回ずつ走行。道のクリーニングの影響を経験する貴重な機会でもありました。
両選手はラリーを完走しただけでなく、クルマの限界についても学びました。松下は何度か際どい場面があったものの、一貫して強いパフォーマンスを見せ、初めての3位表彰台を達成しました。後藤もよいリズムで走行し、松下に次いでクラス4位でラリーを終えました。
後藤正太郎:
たくさんのことを学び、ポジティブな面が多いラリーでした。3つのリピートステージがあり、2本目を走ることで1本目との路面の違いを理解することができました。前回のポフヤンマー・ラリーと比べてジャンプやクレストが多かったですが良いペースで走ることができ、全体としてクラストップのドライバーから1kmあたり1秒以内で走ることができました。特に5本目のステージはとても良いリズムで走ることができ、トップと3.9秒差で走ることができ満足しています。これからも積極的に学び続けます。
松下拓未:
今回のラリーはジャンプとクレストが多く、前回のラリーとは全く違うラリーだったのでとてもチャレンジングでした。高速かつテクニカルなステージはペースノートの良い勉強になり、ステージ上ではノートを完全に信用することが必要でした。前回に比べてノートの精度を上げることができていたので、多くのステージで自信を持って走ることができました。次の目標は、今はかなり保守的なノートをもう少しアグレッシブにすることです。徐々に改善していきます。
ミッコ・ヒルボネン(チーフインストラクター):
後藤、松下、二人ともとても良いパフォーマンスをしてくれました。今回のステージはテクニカルな本格的なラリーのステージであり、とてもチャレンジングでした。ペースノートを作るのもリズムを掴むのも難しかったはずです。小さなミスはありましたが、それは学びの過程では当然のことです。同クラスの他のドライバーに比べ、二人はステージを追うごとにペースをうまく改善していました。次の課題は、クリーニングがなされた2ループ目の路面をいかにうまく生かして走れるかで、それができるようになればさらにタイムが改善されるはずです。まだ2度目のラリーだったので、結果については特に目標は設定しておらず、完走し、よい流れとリズムを見つけてくれればと思っていましたが、彼らはしっかりそれを達成してくれました。
結果 (Class 3):
1 Giovanni Trentin/Danilo Fappani (Ford Fiesta Rally4)
48m42.6s
2 Valentino Ledda/Claudio Mele (Renault Clio Rally4)
+3.7s
3 松下拓未/ペッカ・ケランダー (Renault Clio Rally4)
+49.3s
4 後藤正太郎/ユッシ・リンドベリ (Renault Clio Rally4)
+1m29.2s
5 Max Pawlowski/Joonas Ojala (Ford Fiesta Rally4)
+6m24.9s
■次戦
後藤と松下は、ラリー・フィンランドのレッキに参加し、ステージへの理解を深め、ペースノート作りを学んだ後、8月23-24日にフィンランド・ラハティにて開催されるフィンランド・ラリー選手権第6戦Future SM-Ralliに参戦します。
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