LEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポート No.4
米国WTSCで「LEXUS RC F GT3」が連勝&W表彰台
初挑戦のニュルブルクリンク24時間では完走を果たす
2019.07.02(火)- 13:45配信
北半球では1年で最も日の長いこの季節、世界各地で24時間など長時間の耐久レースが行われ、LEXUS RC F GT3も激戦を繰り広げています。今月のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートでは、好調な活躍を見せている米国WeatherTech SportsCar Championshipと、欧州からはブランパンGTシリーズとLEXUS RC F GT3初挑戦となったニュルブルクリンク24時間レース。SUPER GTは唯一の海外遠征戦、第4戦タイ大会の模様をお伝えします。
WeatherTech SportsCar Championship第5戦デトロイト
Chevrolet Sports Car Classic
5月31日(金)から6月1日(土)にかけて米国ミシガン州デトロイトのレースウェイ・アット・ベル・アイル・パークでWeatherTech SportsCar Championshipの第5戦が1時間40分のスプリントレースとして行われました。同シリーズには今季、エイム・バッサー・サリバンから2台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
予選ではリチャード・ヘイスタンド/ジャック・ホークスワース組14号車が5番手、フランキー・モンテカルヴォ/タウンゼン・ベル組の12号車が6番手グリッドを獲得。
決勝レースは、ヘイスタンドがスタートを担当した14号車が、スタート40分過ぎに出されたイエローコーション時にピットイン。ホークスワースへと交代し、トップ車両の脱落により3位へ上がった14号車は、抜群の再スタートで2位へ浮上すると、2周後に首位を奪取。レース中のクラスファステストラップもマークする速さを見せて残りの30周も首位の座を守りきり、5月のミッドオハイオ戦に続き2連勝を飾りました。LEXUSはGT3車両でIMSAシリーズに参戦して4勝目。エイム・バッサー・サリバンは今季からの参戦4戦中2勝を挙げています。
6番手スタートの12号車もコーション中のピットで2つポジションを上げ、3位でチェッカー。LEXUS RC F GT3はダブル表彰台を獲得しました。また、開幕戦デイトナ24時間で2位表彰台を獲得した12号車にとっては今季2度目の表彰台。今季参戦4戦中3度目のトップ5フィニッシュとなりました。
リザルト(GTDクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 5番手 | 14 | リチャード・ヘイスタンド ジャック・ホークスワース | エイム・バッサー・サリバン | 56 | - |
3位 | 6番手 | 12 | フランキー・モンテカルヴォ タウンゼン・ベル | エイム・バッサー・サリバン | 56 | 1.991 |
WeatherTech SportsCar Championship第6戦ワトキンズ・グレン
Sahlen's Six Hours of The Glen
6月27日(木)から30日(日)にかけて米国ニューヨーク州ワトキンズ・グレンのワトキンズ・グレン・インターナショナルでWeatherTech SportsCar Championshipの第6戦が6時間耐久レースとして行われました。
6時間の長丁場ということもあり、14号車はシリーズレギュラーのリチャード・ヘイスタンドとジャック・ホークスワースにフィリップ・フロメンウィラーを加えた3名、12号車もフランキー・モンテカルヴォとタウンゼン・ベルに、開幕戦デイトナ24時間で2位表彰台を獲得した時のチームメイト、アーロン・テリッツを加えて今大会に臨みました。
予選では、14号車が8番手。12号車はエンジントラブルにより予選セッションを走行出来ず、最後尾16番手からスタートを切ることとなりました。
決勝では14号車、12号車共に速さを見せて上位へとポジションを上げ、それぞれ何度かに渡り首位を走行。中盤までは2台共トップ5圏内での争いを繰り広げました。
しかし、14号車は激しいバトルの中で接触を喫した際、車両に負ったダメージで最高速が伸びないトラブルに見舞われた上、イエローコーションのタイミングにも恵まれず、更なるポジションアップは叶わず。12号車も2度にわたるペナルティを科されることとなり、ポジションダウン。
14号車、12号車共に長い6時間レースを首位と同一周回で走り切りチェッカーを受けましたが、14号車が5位、12号車が9位フィニッシュとなりました。
リザルト(GTDクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | 首位との差 |
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5位 | 8番手 | 14 | リチャード・ヘイスタンド ジャック・ホークスワース フィリップ・フロメンウィラー | エイム・バッサー・サリバン | 188 | 32.775 |
9位 | 16番手 | 12 | フランキー・モンテカルヴォ タウンゼン・ベル アーロン・テリッツ | エイム・バッサー・サリバン | 188 | 49.132 |
ニュルブルクリンク24時間レース
6月22日(土)から23日(日)にかけて、ドイツ・ニュルブルクリンクの旧コース(ノルドシュライフェ)でニュルブルクリンク24時間レースが行われました。 今季、Bandoh Racing with Novel RacingによりLEXUS RC F GT3がニュルブルクリンク24時間レースへ初挑戦。ドミニク・ファーンバッハー/吉本大樹/マルコ・シーフリード/マイケル・ティシュナーの4名により24時間の長いレースに挑みました。 晴天の下、22日(土)午後3時半に24時間レースがスタート。前日の予選で32番手グリッドを獲得したLEXUS RC F GT3 19号車は、一時総合17番手までポジションアップ。しかし、給油系のトラブルと、接触によるダメージが重なり車両から出火。幸いにもすぐに火は消し止められましたが、このダメージの修復に1時間以上を要し、ポジションダウン。 修復後はレースに復帰し、総合42位、クラス16位で24時間完走のチェッカーを受けました。
リザルト(SP9プロアマクラス)
順位 (クラス順位) | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | 首位との差 |
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42位(16位) | 32番手 | 19 | ドミニク・ファーンバッハー 吉本大樹 マルコ・シーフリード マイケル・ティシュナー | Bandoh Racing with Novel Racing | 136 | 21 Laps |
Blancpain GTシリーズ第4戦 ポールリカール 6時間耐久レース
5月31日(金)から6月2日(日)にかけて、フランスのポールリカール・サーキットでBlancpain GTシリーズの第4戦が1000kmの耐久レースとして行われました。今季の同シリーズ耐久レース(第2戦はスプリントレースのため出場せず)には、フランスのTech 1 RacingからLEXUS RC F GT3が1台、AMカップ(アマチュアクラス)に参戦しています。ドライバーはここまでの2戦を戦ってきたベルナール・デレスと、サッカーの元フランス代表ゴールキーパーで、ル・マン24時間レースへの参戦経験も持つファビアン・バルテズの2人に、3度のフランス・ツーリングカー選手権チャンピオン経験を持つベテラン、エリック・カイロールを加えた3名でエントリー。 このポールリカール1000kmは、1年前、LEXUS RC F GT3が初めて同シリーズでの勝利を挙げたレースでもあります。 Tech 1 RacingのLEXUS RC F GT3 23号車は練習走行から常にクラストップ5の速さを見せ、予選3回の平均タイムで決定されるスターティンググリッドはクラス7番手を獲得。 6月1日(土)午後6時に長い1000kmレースがスタート。最初のスティントを担当したデレスが、7番手グリッドから4位へとジャンプアップ。続いてステアリングを握ったカイロールは2位までポジションを上げました。その後、クラス3番手のレース中ラップタイムをマークする速さで表彰台圏内での走行を続けていましたが、残り2時間ほどのところで縁石乗り上げにより不具合が発生し、惜しくもレースを終えることとなりました。
リザルト(AMカップクラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | チーム | 周回 | 首位との差 |
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リタイア | 7番手 | 23 | ベルナール・デレス エリック・カイロール ファビアン・バルテズ | Tech 1 Racing | 94 | 79 Laps |
SUPER GTシリーズ第4戦 タイ
Chang SUPER GT RACE
SUPER GT第4戦「Chang SUPER GT RACE」が6月29日(土)、30日(日)の両日、タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで開催されました。
国内で最高の人気を誇るモータースポーツ、SUPER GTで近年唯一の海外遠征戦として行われているのがタイラウンドで、今年は6回目の開催となります。
29日(土)は朝から薄曇りで、雨も降らず、例年のタイラウンドほど暑さの厳しくないコンディションとなりました。それでも午後3時には日差しも顔を出し、強い風の吹く中、気温33度、路面温度40度でノックアウト方式の予選が開始されました。
宮田莉朋がアタックを担当したSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が計測5周目に好タイムをマーク。その後、ライバル勢もタイムを伸ばしてきましたが、60号車は7番手でQ2進出。また、ここまでの3戦で2勝を挙げ、ランキング首位につけるK-tunes RC F GT3 96号車は、阪口晴南が若さ溢れる走りで、クラス最大の60kgのハンデを科されながらもぎりぎり16番手でQ1突破を果たしました。
地元タイのチームで、午前中の公式練習セッションでは5番手タイムをマークするなど期待されたarto RC F GT3 35号車は、11番手あたりから12台がコンマ3秒ほどの間に入るほどの僅差の争いの中で惜しくも届かず22番手。
Q2では60号車が12番手、96号車は15番手グリッドを獲得しました。
今年のタイラウンドは珍しく週末を通してスコールが降らず、気温も35度は超えないままとなりました。それでも、決勝日の30日(日)、昼過ぎには雲が切れて太陽が顔を出し、じりじりと焼け付くような日差しで気温33度、路面温度48度と厳しい暑さの中、午後3時に66周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
12番手スタートの60号車が上位進出のチャンスを伺っていましたが、吉本大樹から宮田へと交代した後、宮田がタイヤに異常を感じ予定外のピットイン。これで順位を落としてしまいました。
一方、96号車は前半を担当した阪口が長めのスティントで引っ張る作戦を採りましたが、不運にもピットインする前にGT500車両の多重クラッシュによりセーフティカーが導入。その時点で3位にまでポジションを上げていた96号車でしたが、後続とのマージンが帳消しとなってしまい、ピットインでポジションダウン。
96号車はベテラン新田守男が追い上げましたが14位。60号車が15位。地元タイチームの35号車は17位でチェッカーを受けました。
リザルト(GT300クラス)
順位 | グリッド | No. | ドライバー | 車両名 | 周回 | 首位との差 |
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14位 | 15番手 | 96 | 新田 守男/阪口 晴南 | K-tunes RC F GT3 | 61 | 1 Lap |
15位 | 12番手 | 60 | 吉本 大樹/宮田 莉朋 | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 61 | 1 Lap |
17位 | 22番手 | 35 | ナタポン・ホートンカム/ ショーン・ウォーキンショー | arto RC F GT3 | 61 | 1 Lap |
次号のマンスリーレポートは7月31日頃の発行を予定しています。