2016年プレスリリース

カール・エドワーズがポール・トゥ・ウィンで今季初勝利!
トヨタ勢3人目の“チェイス”入りを決める

「世界最速のハーフマイル」ブリストルで行われたスプリント・カップ・シリーズでは、上位を争った“トヨタ カムリ”勢が次々にタイヤトラブルに見舞われる中、ポールポジションから首位を快走したカール・エドワーズが今季初勝利。トヨタ勢で3人目の“チェイス”入りをほぼ確実なものとした。エクスフィニティ・シリーズでは残り3周での大逆転でルーキーのエリック・ジョーンズが今季初勝利。こちらも今季から採用される“チェイス”入りを決めた。トヨタはこの週末、両レースポール・トゥ・ウィンの完全制覇を果たした。

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第8戦 Food City 500

開催日:4月17日

カール・エドワーズがポール・トゥ・ウィンで今季初勝利!
トヨタ勢3人目の“チェイス”入りを決める

ポール・トゥ・ウィンで今季初勝利を挙げ、“チェイス”入りを決めたカール・エドワーズ
ポール・トゥ・ウィンで今季初勝利を挙げ、“チェイス”入りを決めたカール・エドワーズ

4月17日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第8戦「Food City 500」が開催された。
ブリストルは1周0.533マイル(約860m)と、NASCARが行われるコースでは2番目の短さながら、高いバンク角を持ち、1周のラップタイムは約15秒。「世界最速のハーフマイル」と呼ばれる。
50年以上の歴史を持つブリストルでは、春と夏の2回カップ戦が行われるが、トヨタはこれまでに7勝。カイル・ブッシュが4勝、マット・ケンゼスが2勝、デニー・ハムリンが1勝を挙げている。また、カール・エドワーズもトヨタ移籍以前に3勝を挙げており、目下2連勝中と好調な“トヨタ カムリ”の活躍に期待がかかった。

17日(日)午後1時20分に500周(266.5マイル:約430km)で競われる決勝レースがスタート。序盤は2戦連続ポールポジションからスタートしたエドワーズが首位を守ったが、その後はケンゼスと順位を入れ替えながらの激しい首位争いとなった。
序盤から“トヨタ カムリ”勢が上位を争う展開となったが、この日はタイヤトラブルが多発。カイル・ブッシュは52周目に右前タイヤのパンクにより壁にヒット。その後追い上げポジションを取り戻すも、259周目にも再びタイヤトラブルでクラッシュし、レースを終えてしまった。
前半エドワーズと首位を争ったケンゼスも187種目に壁にヒット。修復し、300周目過ぎにはトップ5まで復帰したが、323周目に再度タイヤのパンクに見舞われ、クラッシュ。ガレージでの修復を余儀なくされた。
ハムリンも接触でタイヤトラブルに見舞われるなど、中盤、“トヨタ カムリ”勢が次々にタイヤトラブルで脱落する中、エドワーズは孤軍奮闘。首位を快走した。
終盤には、残り15周ほどで2度にわたりイエローコーションが出され、緊張の再スタートとなったが、エドワーズはどちらも確実に決め、トップでチェッカー。今季初勝利を挙げ、フィニッシュ後、自身恒例となった車両からの宙返りを披露した。この勝利により、エドワーズはハムリン、カイル・ブッシュに続き、トヨタ勢で3人目の“チェイス”入りをほぼ確実なものとした。
この日は、エドワーズが最多の276周、ケンゼスが142周をリードし、“トヨタ カムリ”が全500周中418周をリードする速さを見せた。トヨタはカップ・シリーズで3戦連続勝利。
他のトヨタ勢が苦戦する中、参戦2年目の24歳、マット・ディベネデットがキャリア最高位となる6位に入り、自身のキャリア初、チームにとっても2度目となるトップ10フィニッシュを果たした。

次戦第9戦は4月24日(日)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。

TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。

ドライバー カール・エドワーズ:

「様々なことが起きたレースだった。その時その時に速いドライバーが入れ替わっていった。チームメイトが次々にタイヤトラブルに見舞われ、心配だったが、何らかの理由で我々はトラブルに見舞われなかった。素晴らしい仕事をしてくれたチームのおかげだ。最後はカート(ブッシュ:シボレー)とのドラッグレースだった。彼は強く、素晴らしいバトルだった。“チェイス”入りを決められたので、これからはレースを楽しむことが出来る。(勝利の宙返りは)歳を取ったこともあって正直ちょっと不安だったが、応援してくれたファンの前で決められて嬉しい」

チェイス・フォー・ザ・NASCARスプリント・カップ

“チェイス”と略して称されることが多い。NASCARスプリント・カップ・シリーズの全36戦のうち、終盤の10戦でタイトルを競うプレーオフシステム。26戦が終わった時点で、シリーズ戦に勝利したドライバーと、未勝利でランキング上位の計16名が“チェイス”に進出する。“チェイス”進出者のポイントはリセットされ、3戦ずつの3ラウンドを戦い、各ラウンドごとにランキング下位4名が脱落。最終戦に残った4名のうち、最上位フィニッシュを果たしたドライバーがチャンピオンとなる。理論上は16名以上の勝者が出る可能性はあるが、毎年複数戦勝利者が何名も出て、勝利者数は16名に満たないため、1戦でも勝利を挙げれば“チェイス”入りはほぼ確定となる。トヨタは昨年参戦以来最多の5名が“チェイス”進出を決め、最終戦で勝利を飾ったカイル・ブッシュがトヨタに初のシリーズチャンピオンをもたらした。

リザルト

決勝結果

順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 1 19 カール・エドワーズ トヨタ カムリ 500
2 20 88 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 500
3 26 41 カート・ブッシュ シボレー 500
6 30 83 マット・ディベネデット トヨタ カムリ 500
14 8 78 マーティン・トゥルーエクス・Jr. トヨタ カムリ 500
20 4 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 500
36 2 20 マット・ケンゼス トヨタ カムリ 460
38 5 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 258
39 24 23 デイビッド・レーガン トヨタ カムリ 211

ドライバーズポイント

順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 287
2 カール・エドワーズ トヨタ 286
3 ジミー・ジョンソン シボレー 271
5 カイル・ブッシュ トヨタ 262
9 デニー・ハムリン トヨタ 222
10 マーティン・トゥルーエクス・Jr. トヨタ 214
18 マット・ケンゼス トヨタ 177
30 マット・ディベネデット トヨタ 112
32 デイビッド・レーガン トヨタ 98
40 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 12
43 ロバート・リチャードソン トヨタ 3

マニュファクチャラーズポイント

順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 335
2 シボレー 327
3 フォード 290

NASCAR XFINITY SERIES
第7戦 Fitzgerald Glider Kits 300

開催日:4月16日

エリック・ジョーンズが終盤の大逆転で今季初勝利
シリーズ初の“チェイス”入り確定!

最終盤の逆転で今季初勝利を挙げシリーズ初の“チェイス“入りを決めたエリック・ジョーンズ
最終盤の逆転で今季初勝利を挙げシリーズ初の“チェイス“入りを決めたエリック・ジョーンズ

4月16日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第7戦「Fitzgerald Glider Kits 300」がブリストル・モーター・スピードウェイで開催された。
年2戦シリーズ戦が行われるブリストルでは、トヨタは過去に8勝。うち7勝をカイル・ブッシュが挙げている。

今大会はシリーズとして初めて、20台ずつ、50周(26.65マイル:約43km)ずつのヒートレースを行い、その後40台での200周(106.6マイル:約170km)でのメインレース、という形式でレースが行われた。
昨年ルーキーながらトラック・シリーズでチャンピオンを獲得し、今季からエクスフィニティ・シリーズへフル参戦している19歳のエリック・ジョーンズが今季2度目となるポールポジションを獲得。ヒート1で一度も首位の座を譲ることなくトップでフィニッシュし、メインレースもポールポジションからスタートすることとなった。
カイル・ブッシュはヒート1で3位、フル参戦2年目のメキシコ人ドライバー、ダニエル・サレスはヒート2で4位となり、それぞれ5番手、8番手グリッドからメインレースに臨むこととなった。

午後2時8分にメインレースのスタートが切られると、ポールポジションのエリック・ジョーンズが序盤戦を支配。しかし、中盤はチームメイトでありカップ・シリーズのチャンピオンであるカイル・ブッシュと、同じくカップ・ドライバーのカイル・ラーソン(シボレー)が首位を争い、エリック・ジョーンズとサレスがこれを追う展開に。
終盤には、長いグリーンフラッグランの間に、ラーソンとカイル・ブッシュの2台が抜け出し、3位以下には10秒以上の大差が付いていたが、残り12周というところでクラッシュによるイエローコーションが発生しマージンは帳消しに。
2位のカイル・ブッシュが最前列イン側、2列目ににサレスとエリック・ジョーンズが並んで残り3周の再スタート。スタートダッシュでやや出遅れたカイル・ブッシュを、後方に続いていたエリック・ジョーンズがかわし2位へ浮上。首位のラーソンに並びかけ、サイド・バイ・サイドで僅かに接触しながらのバトルを制すると、そのままトップでチェッカー。今季初勝利を挙げた。
エリック・ジョーンズは、シリーズのレギュラー参戦ドライバーでは今季初めての勝利。この勝利により、今季よりエクスフィニティ・シリーズでも採用されることとなったシーズン終盤のプレーオフ“チェイス”への進出をほぼ確定とした。また、4名のシリーズレギュラードライバーで競われた“ダッシュ4キャッシュ”での10万ドルの賞金も獲得した。
カイル・ブッシュは2位。惜しくも連勝は逃したが、今季参戦した6戦中4勝、2位2回と好フィニッシュを続けている。
サレスは6位でフィニッシュ。今季7戦中6度目のトップ10フィニッシュで、ランキング首位の座を守った。ランキング2位にはエリック・ジョーンズが6ポイント差で浮上した。

次戦第8戦は4月23日(土)、リッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。

TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。

ドライバー エリック・ジョーンズ:

「最後は何故前に出られたのか分からない。本当に良いスタートが切れたし、18号車(カイル・ブッシュ)が追ってこなかった。クールダウンラップでは大声で叫びすぎてしまい、声が枯れてしまった。まさかここブリストルで初勝利を挙げられるとは思っていなかった。我々は若いチームだが、毎週成長している。“チェイス”入りが決められたことで次戦以降はよりリラックスして臨める。ヴィクトリーレーンに立てて最高の気分だ」

エクスフィニティ・シリーズの“チェイス”

今季よりエクスフィニティ・シリーズと、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズでもプレーオフ“チェイス”システムが採用されることとなった。エクスフィニティ・シリーズでは、全33戦のシーズンのうち、終盤の7戦でタイトルを争う。26戦が終わった時点で、シリーズ戦に勝利したドライバーと、未勝利でランキング上位の12名が“チェイス”に進出。“チェイス”進出者のポイントはリセットされ、3戦ずつの2ラウンドを戦い、各ラウンドごとにランキング下位4名が脱落。最終戦に残った4名のうち、最上位フィニッシュを果たしたドライバーがチャンピオンとなる。エクスフィニティ・シリーズではカップ・シリーズのレギュラードライバーが勝つことが多いため、こちらも1戦でも勝利を挙げれば“チェイス”入りはほぼ確定となる。

リザルト

決勝結果

順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 1 20 エリック・ジョーンズ トヨタ カムリ 200
2 5 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
3 3 42 カイル・ラーソン シボレー 200
6 8 19 ダニエル・サレス トヨタ カムリ 200
17 24 44 デイビッド・スター トヨタ カムリ 198
23 25 24 マット・ティフト トヨタ カムリ 197
30 31 28 ダコダ・アームストロング トヨタ カムリ 195
38 38 14 J.J.イェリー トヨタ カムリ 74
40 39 10 マット・ディベネデット トヨタ カムリ 4

ドライバーズポイント

順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 ダニエル・サレス トヨタ 242
2 エリック・ジョーンズ トヨタ 236
3 ジャスティン・アルゲイヤー シボレー 234
14 ダコダ・アームストロング トヨタ 134
18 デイビッド・スター トヨタ 112
22 J.J.イェリー トヨタ 83
25 コリー・ラジョイ トヨタ 63
39 T.J.ベル トヨタ 15
46 ベニー・ゴードン トヨタ 6

マニュファクチャラーズポイント

順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 298
2 シボレー 278
3 フォード 247
4 ダッジ 52