ツインリンクもてぎででFIA-F4選手権の第7大会(第13戦、第14戦)が行われ、トヨタのスカラシップを受けシリーズに参戦している19歳の小高一斗(TOM'S SPIRIT)が今季最終戦となる第14戦で7番手スタートから追い上げ3位表彰台を獲得しました。
11月10日(土)、11日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎでFIA-F4選手権の今季最終戦となる大7大会(第13戦、第14戦)が行われました。入門フォーミュラシリーズとして多くのエントリーを集め、熱い戦いが繰り広げられている同シリーズには、FTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)のスカラシップドライバーとしてトヨタの支援を受け、19歳の小高と小川颯太(TOM'S SPIRIT)が参戦しています。
今季、1年ぶりに参戦した小高は、自身3年目となるFIA-F4シーズンで、序盤の2戦を欠場しましたが、第3戦で3位表彰台を獲得すると、その後2勝を含む8度の表彰台に上る活躍を見せ、逆転タイトルの可能性を残して今大会に臨みました。
昨年最終大会のもてぎでFIA-F4にデビューした小川は今季フル参戦初年度ながら第7戦富士で4位に入るなど成長を見せており、昨年デビュー戦で6位入賞を果たしたもてぎで、更なる上位フィニッシュを目指しました。
10日(土)午前8時より30分間で予選が行われました。この予選セッションのベストタイムで第13戦、セカンドベストタイムで第14戦のスターティンググリッドが決定されます。この日は、前夜までの雨によりまだ濡れている路面でセッションが開始。セッションが進むにつれ徐々に乾いていく難しいコンディションでの予選となりました。
ぎりぎりまでタイヤ選択に悩みながらもウェットタイヤでアタックに入った小高は、セッティングがややドライ向けになっていたことでタイムが伸びず、第13戦は8番手、第14戦は7番手グリッド。2レース共に必勝が条件となる逆転タイトルへ向け難しい予選となってしまいました。
小川はスリックでコースインというギャンブルに出ましたが、予想よりも路面の水量が多く、すぐに戻ってウェットで再コースイン。徐々にタイムを上げていきましたが、第13戦は13番手、第14戦は15番手グリッドとなりました。
予選の後、天候は一気に回復し、強い日差しで暖かなコンディションに。気温は22度、路面温度は29度まで上昇する中、午後1時5分に12周で競われる決勝レースのスタートが切られました。
8番手グリッドの小高は、好スタートで1周目に5位へ、そして2周目のV字コーナーで4位へとポジションを上げました。その後、前を行く3位の車両に追いつくと、何度も仕掛けますが、なかなか追い越しには至らず。ファイナルラップの90度コーナーでようやく前車をパスし、3位でチェッカーを受けました。しかし、この追い越しの際に相手を押し出す形になってしまったことで30秒加算のペナルティを科され、最終結果は21位となってしまいました。
小川は好スタートを切るも1周目の3コーナーでオーバーラン。12位で1周目を戻って来ました。その後、少しずつポジションを上げていき、8位争いを繰り広げましたが、パスには至らず9位でチェッカー。小高が降格したことにより、8位となりました。
11日(日)は快晴に恵まれたものの、FIA-F4の行われる朝はまだ肌寒い中、午前8時25分に第14戦の決勝が開始されました。当初12周で行われる予定でしたが、全車グリッドに並んでのスタート待ちの間にエンジンストールした車両があり、1周減算してフォーメーションラップからやり直しに。
このストール車両により6番手からスタートを切った小高は1周目の混戦をくぐり抜け6位で1周目を終えると、3周目の90度コーナーで1台をかわし5位へ。その後、3,4位を争っていた2台が接触し、小高は3位へとポジションを挙げました。
3位に上がった小高は、ファステストラップを更新しながら前との差を詰めていき、7周目からほぼテール・トゥ・ノーズでのバトルを繰り広げましたが、残り3周というところでインディペンデントクラスを争っていた車両が接触し、セーフティカーが導入。そのままチェッカーとなり、小高は3位表彰台。年間ランキング3位でシーズンを終えることとなりました。
小川は15番手からのスタートながら、1周目の混戦で10位へとジャンプアップ。更にポジションを上げていき、上位の接触もあり6周目には5位へとポジションアップ。その後5位で周回を重ねていましたが、残り3周で導入されたセーフティカーランの間にスローダウン。そのままピットへ向かい、レースを終えました(24位完走扱い)。