FIA-F4 2019年 第1大会 岡山
トヨタ支援の18歳コンビがフォーミュラデビュー
野中誠太がデビュー戦2位/3位でダブル表彰台獲得
平良響は4位/8位で両レースシングルフィニッシュ
2019.04.14(日)- 14:10配信
岡山国際サーキットでFIA-F4選手権の第1大会(第1戦、第2戦)が行われ、今季よりトヨタのスカラシップを受けシリーズに参戦する18歳の野中誠太(TOM'S SPIRIT)が第1戦で2位、第3戦も3位と連続表彰台を獲得し、ランキング首位タイで初のフォーミュラレースを終えました。同じく18歳のルーキー平良響(TOM'S SPIRIT)は第1戦4位、第2戦8位と共にシングルフィニッシュを果たしました。
4月13日(土)、14日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットでFIA-F4選手権の2019年開幕戦となる第1大会(第1戦、第2戦)が行われました。
本格的な4輪フォーミュラレースの入門カテゴリーとして、国際自動車連盟(FIA)によって制定された国際規格に則り、2015年より日本でFIA-F4選手権 (F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP)として行われている同シリーズも5年目を迎えました。
これまでに、坪井翔(2015年チャンピオン)、宮田莉朋(2016、17年チャンピオン)ら多くの若手ドライバーが同シリーズを経て、上位カテゴリーで活躍しています。
今季、同シリーズには、FTRS(フォーミュラトヨタ・レーシングスクール)のスカラシップドライバーとしてトヨタの支援を受け、18歳の野中誠太と平良響が参戦。共に昨年までカートの全日本選手権などで活躍してきた期待の若手であり、今季より本格的なフォーミュラシリーズにデビューします。
13日(土)午前8時5分より30分間で予選が行われました。この予選セッションのベストタイムで第1戦、セカンドベストタイムで第2戦のスターティンググリッドが決定されます。
4月に入ったにもかかわらず、朝方は霜が降りるほど冷え込んだこの日、気温は予選のスタート時にはやや上がったものの10度に満たない寒い中での走行となりました。
初めての4輪公式走行セッションに臨んだ野中と平良は、序盤からトップ10圏内につけるペースでタイムを縮めていきました。中盤にはライバル勢がやや上がってきたものの、タイヤが充分に暖まったセッション終盤にはタイムを更新していき、ベストタイム、セカンドベストタイム共に野中が4番手、平良が6番手。第1戦、第2戦共にこのグリッドから臨むこととなりました。
予選の時点ではまだまだ肌寒さの残るコンディションでしたが、晴れ渡った空の下で気温と共に路面温度も上昇。暖かいコンディションで午後1時40分より第1戦の決勝レース(15周)が行われました。
4番手グリッドの野中、6番手グリッドの平良共に、初めての停止状態からのスタンディングスタートを決め、上位勢には大きな順位変動のないまま序盤戦へ。スタートで3位に並びかけるも逆転には至らず4位で1周目を終えた野中でしたが、4周目に前を行く2位争いの2台が接触し、これをかわした野中は2位へとポジションアップ。
2位に上がった野中は、タイヤが暖まった3周目から、その時点でのファステストラップを塗り替えながら2秒ほどあった首位との差をじりじりと詰めていきました。
7周目には首位との差を1.3秒ほどにまで縮めましたが、それ以上の追走は叶わず。それでも野中は、4輪でのデビューレースで2位表彰台を獲得しました。
6番手スタートの平良は、スタートでポジションをキープすると、上位の接触によるリタイアで5位へ、終盤もう1台がペナルティで後退したことで4位へと順位を上げ、こちらもデビュー戦4位という好結果で終えました。
14日(日)は雨の予想でしたが、FIA-F4第2戦が行われる午前8時20分の時点ではほとんど降っておらず、スタート直前にぱらぱらと落ちてきた雨粒でウェットレース宣言は出されましたが、結局路面を濡らすまでには至らず、空は重い雲が立ちこめ肌寒いもののドライコンディションで実施されました。
フォーメーションラップを終えて各車がスターティンググリッドに並びましたが、この時にポールポジションの車両が規定の停止位置を行き過ぎてしまい、スタートはやり直し。レースは1周減算の14周、そしてポールポジションの車両がペナルティを受け最後尾に下がったことで、以下の車両が1台ずつ繰り上がったグリッドでレースをスタートすることとなりました。
これにより3番手、5番手からのスタートとなった野中と平良でしたが、今回はスタートでライバルの先行を許すこととなり、野中は4位、平良は9位までポジションを落とし追い上げることに。
3周目に2台が絡むクラッシュが発生し、車両がグラベル上に停まったためセーフティカーが導入。9周目からレースが再開されると、トップ走行中の車両がジャンプスタートペナルティの裁定を受けることとなり、後続はひとつずつポジションアップ。野中は3位、平良は8位へ。野中は12周目にその時点でのファステストラップを更新して追い上げましたが、そのまま3位でチェッカー。それでもデビューから2戦連続での表彰台獲得で、ライバルと同ポイントのランキング首位で今大会を終えることとなりました。
平良も8位のままチェッカー。ランキングでは3人が並ぶ6位タイにつけています。